今月20日、俳優の米倉涼子さんが麻薬取締法違反などの疑いで書類送検されたことがわかりました。捜索では薬物のようなものが押収され、鑑定の結果違法なものであることが判明したということです。東京地検は書類送検を受け、今後処分について慎重に検討するものと思われます。1月27日放送の『CBCラジオ#プラス!』では、「書類送検」について、アディーレ法律事務所弁護士の正木裕美先が解説します。聞き手は光山雄一朗アナウンサーです。書類送検とはまず「書類送検」とはどんなものでしょうか?正木「書類送検という言葉自体、そもそも法律用語ではないです。テレビの用語、マスコミ用語です。あくまで被疑者が逮捕されていない事件に関して、警察官や司法警察員が捜査をします。その証拠とか書類は、検察官に送られます。検察官はそれをもとに起訴するかどうか、判断をします。身柄はなくて、書類だけが送られるということで書類送検と呼ばれていると思われます」書類送検は逮捕とは違う、ということですね?正木「全然違います」逮捕の条件書類送検として扱われたのはどういう経緯からでしょうか?正木「逮捕というのがどういう理由でできるかによります。逮捕は被疑事実があると思われる人間が証拠隠滅をする、もしくは逃げてしまうおそれがある場合に、それを防止するために身柄を拘束することです。その場合は、警察の中で取り調べをして、身柄と共に検察に送るとなります。証拠隠滅する、もしくは逃亡するというような条件が満たされない限り逮捕はそもそもできないです。例えば立場もしっかりしている、罪も認めている、証拠隠滅のおそれもないし、共犯者もない、逃げるおそれもないだろうという場合は逮捕できないです。この方は逮捕できないから在宅事件にしておこう。こういう場合は書類送検になります」今後の逮捕は?書類送検された後に逮捕ということもあるのでしょうか?正木「もちろんあります。逮捕の必要性があると警察が判断すれば、その時点で逮捕することもあります。在宅事件は逮捕の事件と違って、厳密な時間制限がないです。逮捕されたら、最大23日以内に取り調べなどが行われて検察官は起訴をするか判断します。しかし、在宅事件の場合は時間制限というのがないので、書類送検になってから事件の最終処理まで数か月、あるいは1年かかるということもあります。なので、ぽつぽつ呼ばれて取り調べをしながら判断をしていくとなります。普段の日常生活があるから、逮捕と違って、常に取り調べに応じられるというわけではないケースもあります。呼び出しを受けたのに正当な理由がなく何度も取り調べを断ったりすると、この人は取り調べに応じる気がない、逃亡するかもしれないという形で逮捕の必要があると判断されることもあります。このように、どこかの時点で逮捕の必要があると判断されて逮捕されることはあり得ます」米倉さんの今後米倉さんの場合は今後どうなるのでしょうか?正木「書類送検をされたので、今後数か月の間に米倉さんは検察に呼ばれて、取り調べを受ける、ということが何度か繰り返される可能性が高いと思います。どんな薬物がどれだけ押収されたか報道ではわかりません。ただ一般的に自宅から薬物が発見された場合は、尿検査がされます。それによって規制薬物を使っているかどうか調べて、陽性だった場合は有罪の可能性が非常に高い。逃亡のおそれが推認されて、逮捕されることが非常に多いです。しかし、今回は在宅事件で進んでいるので、おそらく尿検査は陰性だったのではと推測されます。さらに取り調べには協力的との報道がされているので、逮捕の必要性がないと判断されているのではないかと思います。そうすると、争点となるのが使用ではなく所持です。見つかった薬物が誰のものか、だれが保管していたものなのかというところになります」薬物のようなものが押収されて違法なものだった。その所持のあり方がどうなのかが今、捜査の中で問われている。それによって今後の動きが決まってくるということです。書類送検と逮捕は大きく異なるようですが、今後の捜査に注目したいです。(みず)