イラン情勢、アメリカ・イスラエル・イランの関係は2対1から三竦みへ?
共同通信によると、アメリカのトランプ大統領は23日、イランとの戦闘終結に向けた交渉について「合意すべき点に関しイランとは認識を共有している」と述べました。一方イラン側は交渉入りを否定し、イスラエルも攻撃継続の姿勢で、三者の主張は食い違っている状況となっています。3月24日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーがこの話題を取り上げます。
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ドナルド・トランプ大統領は南部フロリダ州で記者団に対し、「イランとの交渉にはウィットコフ和平交渉担当特使と、娘婿のクシュナー氏が当たっている」と述べました。
その上でイランとの交渉が週内に前進しなければ爆撃を続けるだけだとし、早期合意へ圧力をかけている形です。
このことについてアメリカのニュースサイトのアクシオスは23日、ウィットコフ氏とクシュナー氏がイランのガリバフ国会議長と連絡を取っており、パキスタンのイスラマバードで会合を開く方向で調整していると伝えました。
しかし当のガリバフ氏は、Xでアメリカ側との協議を否定しています。
一方でイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イランとの合意を模索するトランプ大統領と協議したと明かした上で「我々はイランやレバノンへの攻撃を続けている」と述べ、攻撃を続行する姿勢を示しています。
合意に向かいたいアメリカ、協議には入っていないと主張するイラン、攻撃を続けたいイスラエル、それぞれがちぐはぐな状況です。
アメリカの意図
小高「もともとトランプさんが、48時間以内にホルムズ海峡の封鎖を解かなければ攻撃をすると脅していたのに対して、イランが攻撃されたらこっちもホルムズ海峡を完全封鎖すると応戦していたんですよね」
トランプ大統領は21日、イランに対してホルムズ海峡の事実上の封鎖解除を要求していました。
しかしイランが要求に応じないまま48時間が明けた23日、その発言を撤回し「発電所への攻撃は5日間延期する」と主張しています。
小高「トランプさんは自身のSNSで『イラン側と交渉を進めているので攻撃は延期する』と発信しているみたいですが、イランはそんな交渉はしていないと言っているんですよね」
発電所への攻撃が実行されれば、取り返しのつかない事態になることは明白です。交渉の真実は定かではありませんが、アメリカ主導で話し合いに持ち込みたいという意図は間違いないようです。
イスラエルの変化
問題は、アメリカとイランの意見が食い違っていることだけではありません。
小高「そんな中、イスラエルは攻撃を継続している。アメリカはちょっと攻撃の手を収めて、その間に停戦に向けての交渉をしようという雰囲気になってきているんですが、イスラエルは『そんなこと知りません』と言わんばかりに攻撃を続けているんですよね」
これまではアメリカとイスラエルの2国が組んでイランを攻撃する形でしたが、イスラエルはすでにアメリカの方向性とは関係なく、独自の判断で行動しています。
小高「2対1だったのが三竦みになってきています」
これはアメリカにとっても非常に不利な状況であると言えるでしょう。
遠のく停戦合意
小高「最終的に目指すところは停戦になってくると思うんですが、じゃあイスラエルが停戦に合意するかというと、今のところそんな雰囲気は全くなくて。イスラエルは最終的にイランを焼け野原にしたいぐらいの勢いで攻撃を進めているので」
仮に今後アメリカとイランの協議が実際に行なわれ、たとえ2国間で折り合いがついたとしても、イスラエルの合意が得られるのかどうかはまた別の話になる可能性も。
つボイ「アメリカだけでやっていても、この戦いは終わりませんものね」
小高「イランの国内でも反対勢力があったりすると、なおさら停戦というのは非常に難しくなってくる」
ここに来てアメリカとイスラエルの方向性が違ってきている背景には、こんな事情もあるのではと言われています。
小高「トランプ大統領もネタニヤフ首相も、選挙を控えているので。選挙までに自分の応援勢力に対してどんな功績を上げたのか言わないといけない」
その中で両者の思惑が少しずつ違ってきているのかもしれません。三竦み状態となったイラン情勢は、今後一層複雑化していくことも予想されます。
(吉村)
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