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安心の終身雇用or早期退職でチャレンジ、あなたはどっち?

安心の終身雇用or早期退職でチャレンジ、あなたはどっち?

電機大手の三菱電機が、満53歳以上といった条件を満たす正社員と定年後の再雇用者を対象に、退職金の割り増しなどで社外への再就職支援を実施すると発表しました。業績の悪化に伴うリストラとは異なり、若手の割合を増やして会社の成長につなげる狙いのようです。終身雇用制度が緩やかに終わりを迎えつつある今、新たなステップへと踏み出そうとしている社会の仕組みは、我々にとって吉と出るのか凶と出るのか、どちらでしょうか?9月9日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』ではこの話題をきっかけに、つボイノリオと小高直子アナウンサー、永岡歩アナウンサーが、今後の日本社会の展望を語ります。

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黒字リストラ

2年連続で最高益を記録し好調な業績が続いている三菱電機。
しかし共同通信などによれば、来年3月期に過去最高益を予想する中で、希望する従業員に退職を促す形のようです。
社内の年齢層が高めに偏っていることなど人員構成上の課題に対処し、次世代への継承を推進するとしていて、募集人数は定めていないとのこと。

三菱電機によると対象者は来年3月15日時点で満53歳以上、かつ勤続3年以上とのことで、正社員で約8,000人、定年後再雇用者のおよそ2,000人が該当するようです。
応募した従業員には通常の退職金に加え特別加算を支給するほか、希望に応じて外部の専門会社を通じた再就職の支援が行なわれます。

一般的に希望退職は、業績が不調の時に経営合理化の観点で行なわれるイメージがありますが、近年では業績が好調でも人員構成の見直しや業務のデジタル化などを理由に、こういった展開に踏み切る企業が増えてきているようです。

時代が進めば人手が減る

つボイ「普通は不景気になってくると首を切ってくるという感じですが、こちらは随分景気がいいみたいですね」

永岡「三菱電機はいま防衛関係でかなり売り上げが上がっていて、最高益という状態になっていますね。そこに合わせて新規雇用が増えている状況なのかもしれません」

つボイ「それに昔ながらの体制ではたくさん人が必要だったのが、今は変わってきたのかもしれませんね」

つボイはこんな例を挙げました。

つボイ「昔は2人で籠を背負って1人を運んでいました。それが人力車になったら1人で2人を運べる。タクシーになったらもっと大人数を運べる」

時代と共にだんだん人手が必要でなくなってきた、少ない人数でまかなえるシステムになってきたのでは、と予想するつボイ。

つボイ「それならば辞めてもらう人には退職金を増やして、と優遇できるチャンスなのかなと思いました」

人生100年時代の働き方

小高「ただ、高齢者が仕事を辞めた後でも昔は年金で暮らしていけたのでよかったんですが、今は年金だけでは暮らしていけないと言われています。
そんな世の中で、社会の構造としてみんながちゃんと暮らしていけるバランスになっているのかが気になります」

定年まで勤めあげれば、退職金と年金で暮らしていけるという時代ではなくなってきています。そのため定年後も同じ会社に再就職して、60歳以降も同様に働き続けるという人が非常に多い状況です。

つボイ「でも再雇用も、この会社では難しくなっていくのかな」

小高「再雇用者も含めて退職を促していますからね。その代わりに、再就職も支援するみたいですけど」

長年続けた仕事に終止符を打って環境を変えたい、新しい事にチャレンジしたいという人にとっては、絶好の機会なのかもしれません。

50代で転職、できる?

永岡「でも若い子なら結構次の仕事に対する意識も高いですが、今41歳の僕ですら『次の仕事探せるのかな』っていう不安がすごくある。そんな中で50代以上の方が『よっしゃ、次の仕事探そう!』って思えるのかなという疑問はありますね」

小高「全体的な構造としてどういう風に収まっていくのかなというのが興味もあるし、不安もあるといった感じですね」

こういった動きは三菱電機に限った話ではなく、大手企業を始めとして決して珍しいことではなくなってきています。ゆくゆくは社会全体がこういった傾向になっていくのかもしれません。

小高「これは皆行く道なのでね。いま当事者の人だけでなくその下の世代も、いずれは自分が高齢になっていった時の社会構造ということですから」

自分事として捉える必要があると注意喚起をする小高。
レールに乗ったら流れていくだけで安心して暮らせた時代は終わり、自らの意志と力で自分自身の生き方をカスタマイズしていかなくてはならない世の中になってきていると感じるような話題でした。
(吉村)
 

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