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大敗した与党。今後考えられる3つの展開とは

大敗した与党。今後考えられる3つの展開とは

7月20日に投票が行なわれた第27回参議院選挙では、自民党と公明党の与党が過半数を割るという結果となりました。これを受けて、自民党総裁の石破茂首相は続投の意向を明らかにしています。翌日の『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が政局の行方について語りました。聞き手は光山雄一朗アナウンサーです。

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今後の考えうる3つのパターン

石塚は「与党が過半数を割ったとなると、いくつかの選択肢が出てくる」と述べ、今後の展開を3つのシナリオに分けて説明しました。

1つ目は「何とかして続投する」というケースです。
今回の石破首相はこの路線を狙っているようだと指摘しました。

2つ目は「連立の枠組みを変える」こと。
現在は自民・公明の連立ですが、過半数には届いていません。
他党との新たな連立を模索する可能性もあると語ります。

3つ目は「首相が退陣する」パターンです。
ただし、首相が辞任しない限り、簡単には交代させられないと石塚は強調しました。

また、野党の動向についても触れ、「与党が過半数を失っていても、野党側が一枚岩でなければ、結果的に与党が主導権を保ちやすくなる」と指摘。
実際、現在の野党各党は足並みがそろっていないとし、「『一緒にやりましょうか』という感じにはならない政党が多い」と分析しています。

特殊な連立をした時もあった

歴史的な連立の例としては、1993年に発足した細川政権を挙げました。
自民党と共産党を切り、8党の連立によって細川護熙氏を首相としたのです。

「バラバラな政党が極端な保守と革新だけを切って集まったっていうケース」と石塚は振り返りました。

また、1994年の「自社さ連立政権」も紹介。
自民党が政権に復帰するために自由民主党、日本社会党、新党さきがけの3党が連立し、社会党の村山富市氏を首相に推したという異例の展開でした。

今回の選挙後も、こうした過去のような柔軟な連立の可能性が注目されています。

石破首相の現状は

石破首相が続投に固執する背景には、「政治空白を作りたくない」という強い意向があります。
交渉中のトランプ関税を途中で投げ出すわけにはいかないという考えを示しており、辞任して混乱すれば、アメリカに足元を見られてしまうと見ています。

「これには一定の説得力がある」評価する石塚。とはいえ、自民党の最高顧問である麻生太郎さんは「続投は認めない」と発言しています。

また与党が少数である現状では、国会運営は極めて難しい局面に入ります。
無所属議員の取り込みや、他党との連携によって過半数の確保を目指す動きが今後強まるかもしれません。
ただし、立憲民主党の野田佳彦代表は「大連立はあり得ない」と明言し、国民民主党の玉木雄一郎代表も「石破政権とは協力できない」との姿勢を示しています。

光山「どこと手を取り合いながら、この現状を石破さんが進めていくのか、注目ですね」

石塚「その通り。これからはもうひとつ、興味の山場が来ると思います」
(ランチョンマット先輩)
 

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