夏バテ予防・疲労回復に冬瓜?簡単レシピを紹介

7月12日放送のCBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』では、三重県いなべ市にある「農業レストラン フラール」の北村光弘シェフが、今が旬の「冬瓜」の絶品レシピを紹介しました。CBC論説室の石塚元章特別解説委員と加藤愛が、冬瓜を美味しく食べるポイントを尋ねます。
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スイカのようなカボチャのような、大きくゴロっと存在感のある冬瓜は、夏が旬のウリ科の野菜です。
煮込むとトロっと柔らかく、どんな料理にも使いやすい万能な食材ですが、「かもうり」という別名でも呼ばれているそうです。
北村「冬瓜には産毛が生えていますよね。その産毛のことを『かも』って言うんです」
冬瓜は実が大きくなるにつれて、表面が産毛で覆われていきます。スーパーなどに出荷されるものの多くはすでに下処理がされたものですが、本来は無数の白っぽい産毛が生えているそうです。
北村「それから沖縄の方たちは冬瓜のことを『シブイ』って呼ぶんですよ」
実は冬瓜は、沖縄の食文化に深く根付いています。特に冬瓜を昆布や豚肉と一緒に煮る「ンブシー」という料理は、沖縄の家庭の味です。
長持ちな野菜
東南アジアを原産地とし中国経由で日本へやって来た冬瓜。
夏野菜であるにもかかわらず、なぜ「冬」という漢字が当てられているのでしょうか?
北村「実は冷暗所で保存すれば、冬まで貯蔵できることから『冬瓜』という名前が付いたんです」
冷蔵庫のなかった時代、冬まで保存できる野菜は貴重で、非常に重宝されたのだとか。
北村「生のままでも食べられますし、種の部分も食べられますので、ぜひ召し上がっていただきたいです」
冬瓜の種は炒め物やスープなどに使えるほか、解毒作用のある生薬としても利用されているそうです。
漢方では冬瓜の種を乾燥させたものを「冬瓜子(とうがし)」と呼び、中枢胃炎や腸の炎症を伴うしこりを解消する効果があるのだとか。
栄養豊富!
一般的に夏野菜には身体を冷やす効果があると言われていますが、冬瓜も同じです。
北村「冬瓜の90%以上は水分ですので、発汗による水分補給にいいんです」
食欲の出ない暑い時にも食べやすい淡白な味わいとみずみずしい食感で、水分がたくさん摂れるため、夏バテ予防や疲労回復に効果的だとか。
北村「体内の塩分バランスを調整してくれるので、高血圧予防にも効果的ですよ」
カリウムやビタミンCが豊富に含まれているので、塩分排出作用によるむくみの解消も期待できます。女性にとっても嬉しいですね。
北村「またエネルギーが非常に低いので、糖尿病食やダイエット食としても有効です」
身体にいいことづくめの冬瓜。大きいので一度に使い切れない場合は、生のままカットして冷凍保存しておき、そのまま味噌汁や煮物に活用すると便利だそうです。
絶品簡単レシピ
しかし一年ちゅう収穫できる野菜ではないので「どうやって調理したら?」とレシピに迷う人も多いかもしれません。
北村シェフがおすすめレシピを紹介します。
北村「冬瓜の翡翠煮です」
石塚「宝石のヒスイですね」
ヒスイのような色の、見た目にも爽やかな煮物です。
北村「冬瓜の皮をピーラーで剝き、塩少々と重曹少々を混ぜ合わせて軽くこすりつけてください。2、3分置いてから食べやすい大きさにカットして、そのままたっぷりのお湯で7~8分茹でると、色よくヒスイ色に仕上がります」
ポイントは塩と重曹をもみ込むこと。ピーラーで剥いてそのまま茹でると、色が抜けてしまうとか。
北村「そして下茹でしたものをざるに空けて、冬瓜1/4個に対して出汁汁600ccみりん50cc、白醤油50ccで煮込めば翡翠煮の出来上がりです」
冷たく冷やしてから食べるのもおすすめな翡翠煮は、暑い時期の食卓にぴったり。美味しく食べて夏バテ予防・疲労回復して、この夏を元気に過ごしたいですね。
(吉村)
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