映画『翔んで埼玉』で脚光!無名の展望台が観光拠点に

埼玉県北部に位置する足袋の産地・行田市に高さ59.65メートルのタワーがあります。これまで名前がなかった展望台が、映画『翔んで埼玉』をきっかけに「行田タワー」と命名され、今注目を集めています。4月3日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、行田市役所都市整備部都市計画課主任のオカノヒトミさんにお話を伺いました。
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行田タワーは「古代蓮の里」という公園内にあり、2001年4月に「古代蓮会館」として開館しました。
行田の自然や古代蓮を紹介するジオラマの展示室があり、行田市を代表するランドマークとして、市内外から多くの人が訪れる施設です。特に地上50メートルから市内を一望できる展望台は、県内唯一のタワーとして観光拠点の大きな存在です。
オカノさんによると、このような市を代表する施設であるにもかかわらず、これまでタワー部分には特に名前がなかったといいます。特に呼び名はなく、単に「展望台」や「展望室」と呼ばれていました。
千年の眠りから覚めた蓮
タワーがある「古代蓮の里」は公園面積約14ヘクタールで、四季を通じて楽しめる樹木や水生植物などが広がる自然豊かな公園です。
その名の由来となっている「古代蓮(行田蓮)」は行田市の天然記念物に指定されており、1300~1400年前の原始的な形態を残す蓮といわれています。
古代蓮の里にほど近い公共施設の建設工事の際に偶然発見された蓮の実が自然発芽して蘇ったもので、地中深く眠っていたこれらの蓮の実が一斉に開花したことは極めて珍しいといわれています。
蓮の見頃は6月中旬から8月上旬です。
ギネス認定の世界最大田んぼアート
また、古代蓮の里に隣接する田んぼでは2008年から「田んぼアート」も実施されています。
色彩の異なる稲を植えて絵や文字を表現するもので、『ドラゴンクエスト』の絵柄や能登半島地震への応援メッセージ、『翔んで埼玉』の絵柄など、これまでさまざまなコンテンツとコラボレーションしてきました。
この田んぼアートは約2.8ヘクタールの規模で、2015年には「世界最大の田んぼアート」としてギネス記録に認定されました。
映画効果で観光客急増!
「行田タワー」と命名されたきっかけは、2023年に公開された映画『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』での登場でした。オカノさんによると、映画の中では「行田タワー」として登場し、通天閣を打ち落とすロケットとして劇中で大活躍したといいます。
この映画の効果により、2023年の古代蓮会館の来館者数は13万人を超えました。
さらに昨年、全国のタワーが加盟する全日本タワー連盟(旧・全日本タワー協議会)に20番目のタワーとして加盟し、さらに注目を集めるようになったそうです。
全国発射プロジェクト
行田市では「行田タワー」を通じて市の魅力をPRする取り組みとして、昨年から「行田タワー全国発射プロジェクト」という事業も展開しています。
これはクラウドファンディング型ふるさと納税と企業版ふるさと納税を活用して集まった寄付金で、タワーの壁面に看板を設置する事業です。「発射」の名称は、映画内でタワーがロケットとして発射されたシーンに由来しています。
オカノさんは、全日本タワー連盟への加盟により注目が集まっていることから、「様々な有名なタワーの一員として多くの人に知ってもらいたい」と期待を語りました。
映画をきっかけに名前を得たタワーが、行田市の新たな観光シンボルとして羽ばたき始めています。
(minto)
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