春場所、大の里が決定戦を制し優勝! ベテラン高安の初優勝は持ち越し

大相撲春場所が3月23日に千秋楽を迎え、優勝決定戦にもつれ込んだ末、大の里が高安を破り、3度目の優勝を飾りました。3月24日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、大関昇進後初優勝を果たした大の里と惜しくも初優勝を逃した高安、それぞれへの思いを語りました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く横綱昇進の可能性
大の里は5月の夏場所で優勝もしくはそれに準ずる成績を残せば、横綱への昇進が見込まれています。実現すれば、所要13場所という史上最速での横綱昇進となります。
大の里は新入幕から5場所連続で三賞(殊勲賞・敢闘賞・技能賞)を受賞。その内の2場所で優勝という快進撃を続けてきました。日本人力士が横綱に昇進すれば、稀勢の里以来となります。
大の里は昨年の九州場所後に大関に昇進しましたが、その後は優勝争いに絡めていませんでした。今年の初場所後に師匠から「稽古の数が足りない」と指摘されたと日刊スポーツが報じています。
師匠の叱咤激励が転機に
アマチュア時代から優れた実力を持ち、「アマチュア最強」とも言われていた大の里。しかし師匠からは「アマチュア時代にあった貯金はもうない」と厳しい言葉をかけられたそうです。
研究され対策を取られる中で、アマチュア時代の経験だけでは勝てないと指摘されたことが、稽古量を増やすきっかけとなりました。
こうして万全の状態で春場所を迎えた大の里は、初日から自信に満ちた相撲を見せていました。
惜しくも優勝を逃した高安
CBC論説室の石塚元章特別解説委員は「私は高安を応援してたところがあって。優勝させてあげたかったんですけどね」と応援の気持ちを語ります。
高安は35歳で、24歳の大の里より10歳以上年上です。
「10歳以上若い人と…そりゃ大変だと思うよ。私67で、50代の人と戦うようなものだからね。だから大変だったと思う。35歳というと相当、お相撲さんとしては」」と、年齢差によるハンデの大きさを強調しました。
「大の里もがんばったし、もう1回優勝させてあげたい。横綱になってほしいけど、元大関だからね、高安」とも語り、両力士への期待を示しました。相撲界では35歳は相当なベテランの域に入り、高安にとっては貴重な優勝のチャンスでした。
これに対して三浦優奈も「やっぱり『高安関がんばれー』っていう気持ちになってしまっていて」同調。「初優勝もっていう気持ちもあったんですが、やっぱり大の里強かったですね」と、勝負を振り返りました。
夢は来場所へ持ち越し
高安が優勝の可能性を残して千秋楽を迎えたのは今回で9回目。初土俵から119場所目での悲願達成はなりませんでした。
石塚は先週土曜日の自身の番組で「今日、高安がひょっとしたら決めてくるかも」と、期待を寄せていたそうです。「土曜日に決められなかったときは、まずいかなーと思ったら。でも大の里はおめでとうございます」と、優勝した大の里にも敬意を示しました。
高安は初優勝こそ逃したものの、改めて自信を得たようで「来場所も優勝を目指したい」と意欲を語っています。次の夏場所での再挑戦に期待が集まります。
(minto)
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