CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

ウクライナ侵攻に停戦の兆し。ロシアはどう出る?

ウクライナ侵攻に停戦の兆し。ロシアはどう出る?

共同通信によると、ウクライナとアメリカの両政府はサウジアラビアのジッタで開いた高官協議の後に共同声明を発表し、ウクライナは「アメリカが提案したロシアとの30日間の一時停戦を受け入れる準備がある」と表明しました。2月にトランプ大統領とゼレンスキー大統領が激しい口論となった会談以来、領国が対面で協議するのはこれが初めて。今後が懸念される結果となった前回の会談以降、両国の関係性にどんな変化があったのでしょうか?3月12日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサーがこの件に関して話題にしました。

関連リンク

この記事をradiko(ラジコ)で聴く

停戦に一歩前進

今回の高官協議で、アメリカは一時停止していた軍事支援と機密情報提供の即時再開を約束し、ウクライナが再開を確認しました。ただロシアとの一時停戦に向けては、今後のロシア側の対応が焦点となります。

トランプ大統領は「ウクライナが停戦を受け入れた。ロシアも受け入れることを望んでいる」とし、今週中にもプーチン大統領と対談するつもりだと記者団に述べました。
また、ウクライナのゼレンスキー大統領を再びホワイトハウスに招くとも語ったようです。

ゼレンスキー大統領は共同声明を受け、「空や海だけでなくすべての前線が30日間の戦闘停止の対象となる」と表明しました。

つボイ「この間からこれ、ヤキモキしましたもんね。アメリカが『感謝の気持ちがない』とかって言って」

一触即発だった前回の会談とは打って変わって、今回は冷静な対談が行なわれたようです。

できれば終戦に

リスナーからも投稿が寄せられました。

「あとはロシア側が停戦に応じるかどうかです。一時期はロシアからウクライナへの攻撃も活発化していましたし、またウクライナも首都モスクワへの過去最大の無人機での攻撃も行なっていました。停戦に向け、どちらも自国の立場を優位にしようとしているのかもしれませんが、とにかくこの戦争を停戦ではなくて終戦にして欲しいですね」(Aさん)

つボイ「ロシアの攻撃が活発になっていたのは、アメリカが一時的に支援を止めていたからですよね。人工衛星を使っての情報提供や武器の支援も止めて。そこに乗じてロシアが攻め込んできたみたいですね」

さらに「停戦ではなく終戦に」というAさんのコメントにも強く賛同します。

つボイ「朝鮮戦争はまだ休戦状態ですから。終戦ではない。今回の戦いも終戦となって欲しいものです」

1950年から1953年にかけて韓国と朝鮮の間で起こった朝鮮半島の主権をめぐる国際紛争はいまだ休戦状態であり、国際法上では現在も続いていることになっています。

ロシアの思惑は

小高「今までのロシアの主張としては、和平交渉というような言葉を使っていました。要するに戦争は終わらせたいけど、どう終わらせるのかというと『私たちの主張を全部飲んで終わらせたい』っていうことなんですよね」

自国の利益を押し通したいロシアからすると、単純に停戦に応じる可能性は低いと見る小高。
アメリカとウクライナの関係は以前と比べると修復されてまとまりつつあるものの、次に構えているロシアとの対談で、どんな条件が交わされるのかが鍵になります。

小高「トランプ大統領とプーチン大統領の思惑が、すでにもう地ならしされているのであれば、停戦という形になっていくかもしれませんが、そうではないのならここからまた揉めてしまう可能性もある。果たしてどうなるのかなって」

水面下では調整が行なわれているのでしょうか。停戦が破棄される事態だけは避けたいところです。

始めない努力

つボイ「こういうことですよね。いったん戦争を始めると、その落としどころが難しいんですよ。
今回の戦争もここで終わったとして、『これだけ人命が失われて金も使って、この終わり方?』という感じになるのは、両方に言えることだと思いますよ」

失ったものを取り返そうと躍起になって、また失うことの繰り返し。まさに戦争は何も生まないということです。

小高「だから『始めない努力』というのを一番最初にやっておくのが、本当に大事なんですよね」

3年以上にわたるウクライナ侵攻。今後、ロシアはどう出るのでしょうか。
1日でも早く終戦の日が迎えられることを願ってやみません。
(吉村)
 

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP