適度にふくよかな方が健康的!「痩せる」への執着に注意
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日本では昔から痩せている方が健康的で美しいという価値観が根づいており「健康のために痩せなさい」とアドバイスする医者もいます。そのため、歳をとると肉よりも魚、毎日の運動を実践する方も多いですが、実は少し太った体型の人の方がよく頭が回り、元気で長生きできるという研究結果があるそうです。2月20日放送『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)では、『プレジデントオンライン』の記事を基に、パーソナリティの北野誠と加藤由香アナウンサーがトークを展開しました。
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高齢者向けの医学について研究する医学博士の和田秀樹先生によれば、歳をとった際の血圧について「歳とともに血圧は上がっていくものなので、極端に高くない場合は気にしなくても良い」と提唱しています。
さらにやや太っている方が健康で、痩せているとガンになりやすい、早くに亡くなりやすいという研究結果もあるそうです。
また医学には「コレステロールの値が高いと心筋梗塞や脳梗塞になりやすい」という定説がありますが、こちらも最近の研究結果では見直す動きが出てきています。
薬でコレステロールの値を下げ過ぎた結果、かえって心筋梗塞の人が増えたということもあるのだそう。
コレステロールについて、もちろん値が高すぎるのは良くないものの、身体を構成する大事な要素なので、不足すると肌がカサカサになったり、筋力が低下したりするそうです。
ダイエットが健康に悪影響
前述した「やや太った人の方が頭が回る」というのは、ブドウ糖が枯渇した脳よりも豊富な脳の方が働きが良いということです。朝食を摂らないこどもは成績が下がりやすいこととも関連しています。
特に歳をとってからダイエットすると、脳の働きややる気が失せる影響が出やすいそうです。
また別の研究結果によれば、不妊治療を受ける女性の9割が、若い頃に急激なダイエットをした経験があるそうです。
栄養が不十分になり子宮が育たなかったと見られるケースもあるようです。
かつては、ふくよかな方が裕福で美しい象徴とされていましたが、「痩せている方が美しいというのは1960年代の価値観」と語る和田先生。
特に欧米では「太っているのは醜い」との見方が増えた背景に、食糧供給の安定があったようです。
歳を取っても肉を食べよう
現在は一般的には「まだ痩せている方が良い」というイメージが広まっています。
北野は「適正体重を算出するBMIは必ずしも参考になるとは限らず、筋肉の多い人は適正体重を簡単に超えてしまう」と語ります。
かつて新型コロナ感染症にかかっていた方で、長い間寝ていた結果体重が減ったと喜んでいたら、実は筋力がかなり落ちていたという経験があるのではないでしょうか?
北野は「肉などでタンパク質を摂って筋力を保つことも大切で、体重を気にするよりも適度な運動をすることが大事」とまとめました。
(岡本)
番組紹介
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