札幌の冬を彩る「さっぽろ雪まつり」。『転スラ』や『モンハン』の大雪像も登場
北海道の冬の風物詩として親しまれる「さっぽろ雪まつり」。来月の開催に向けて準備が進んでいます。1月20日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、75回目の節目を迎える「さっぽろ雪まつり」について、さっぽろ雪まつり実行委員会 事務局の山上一心さんに、今年の見どころや制作の裏側について詳しく伺いました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く75回目の「さっぽろ雪まつり」
「さっぽろ雪まつり」は1950年、地元の中高生たちが大通公園に6つの雪像を設置したことから始まった札幌の冬の風物詩。今回で75回目の開催で、毎年200万人を超える観光客が国内外から訪れます。
2025年のさっぽろ雪まつりは、2月4日から11日までの8日間、3つの会場で開催されます。
会場は札幌の中心部にある大通公園の約1.3キロを使った「大通会場」。
大きな雪の滑り台など体験型のアトラクションがある東区の「つどーむ会場」。
そして60基の氷像を設置する、札幌を代表する歓楽街「すすきの会場」。
この3会場で200基以上の雪像が作られるそうです。
目玉は5基の「大雪像」
雪まつりの目玉といえば、やはり大雪像。今年は高さ10mを超える大雪像が大通公園に5基設置されるそうです。
アニメ『転生したらスライムだった件』のキャラクターをテーマにした雪像、「札幌に駆けるサラブレッド」、国の重要文化財に指定されている「北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)」、2023年に国の登録有形文化財となった「小樽 銀鱗荘」、そしてゲーム『モンスターハンターワイルズ』の「アルシュベルド&オトモアイルー」です。
特にアニメやゲームは海外のファンも多く、日本へ来るきっかけにもなっているようです。
雪像完成までの1ヶ月
現在は制作の真っ最中。1月7日の雪輸送から始まり、開催前日の2月3日まで1ヶ月をかけて制作が進められています。
雪の使用量は想像を超える規模です。大雪像5基、中小雪像200基、そしてつどーむの大型すべり台の制作に、なんと10トンダンプで約2,500台分もの雪が必要となるそうです。
大雪像の制作は、2基を陸上自衛隊が、残る3基を民間企業で構成する「大雪像制作委員会」が担当します。
公式ウェブサイトの「ニュース欄」では、毎日の進捗状況を見ることができるそうです。
緻密な計画と制作工程
雪は市内と市内近郊から1か月かけて搬送されます。不純物があると構造物が壊れてしまうため、不純物のない綺麗な雪を運び込んでいるそうです。
まずは積み上げた雪を結着させるため、四角いブロックのまま2、3日かけて寝かせ、その後重機で粗削りを開始します。
精巧な削り作業の段階では、細かい彫刻を施し、小さなパーツを一つひとつ丁寧に配置。
仕上げには奥深い山中で取った、きめ細かく不純物がほとんど混じっていない雪を貼り付け、純白に仕上げるそうです。
さっぽろからの冬のたより
最後に東海地方のリスナーへ向けて山上さんは「さっぽろ雪まつりは2月4日から11日まで8日間、たくさんの方が来られます。ぜひ東海地方の方も御来場いただければと思っております」とメッセージを送ってくれました。
地元の中高生たちの雪像作りから生まれたさっぽろ雪まつりは、今や200万人が訪れる冬の一大イベントに成長しました。
今年も200基を超える雪像たちが、アニメやゲームなどの世界とともに、札幌の街に素敵な冬の彩りを添えます。
(minto)