三河弁の方言「でがある」ってどんな意味?
長年生きていても、知らないことはたくさんあるものです。1月20日放送『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)のメッセージテーマは、「ちょっとビックリしました!」。パーソナリティの北野誠と大橋麻美子がおたよりを紹介しました。ここでは、地域による違いについて、新しく知ってビックリしたというエピソードを取りあげます。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴くフグの調理師免許に制限
仕事で調理をするのにあたっては免許が必要ですが、さらに免許が必要な食材の代表格といえばフグ。
特別な免許が必要ですが、意外と知らないフグの免許に関する制限についてのおたよりです。
「私の友人の次男坊が大阪で『ふぐ調理師免許』を取得しました。それはそれでめでたいことなんですが、その友人の言葉によると、『ふぐ調理師免許』は大阪から一歩出たら無効だそうです。
ふぐ調理の免許は都道府県それぞれの免許であり、全国共通のものではないとのこと。
調理法にも毒の取り扱いにも大差がないはずなのに。
こんなこと、私は知らなかったのでちょっとビックリしました。
運転免許は全国共通やし、お米券でさえ全国共通やのになんで『ふぐ調理師免許』は全国共通じゃないんだろう?と、私の友人はしきりに不思議がっていますが、ごもっともなことですね」(Aさん)
試験の内容
この投稿に、別のリスナーからリアクションが寄せられました。
「フグの免許は『ふぐ処理師免許』といい(都道府県によって名称は異なります)、各都道府県によって試験の仕方は異なります。
愛知県ではふぐの見分け、これはトレイに数本のフグが並んでいて、カラスフグやトラフグなど見分けます。
翌日は実技で、フグを磨いて内臓を仕分けして、心臓、胃、肝臓など札を置き、食べられる部位、食べられない部位に分け、これを20分以内に処理します。
当然、手などを切るとほぼ落ちます。京都とかはこれに150枚ぐらいてっさを引きます。
私は持ってますけど、京都ではできません」(Bさん)
都道府県によって試験の内容が異なるので、他の都道府県では別物として扱われるようですね。
これって方言?
地域によって違うものの代表格といえば方言。
当たり前に使っていた言葉が実は方言で、他の地域で通用しないことを知ってビックリしたということもあるのではないでしょうか。
「この間の番組イベントで、田原(愛知県)から参加されたリスナーさんが、『ねえねえCさん。『でがある』って意味通じるよね?』と聞いてきました。
私は『わかるよ。普通に使ってるし』と答えると、『良かった~。さっき西尾(愛知県)のリスナーさんに『どこから来たの?』と聞かれたから、『田原から来ました。でがあったわ~』と言ったら、何言ってんのという顔をされたそう。『Cさんがわかってくれてホッとした』と言われました。
『でがある』というのは、遠いとか距離があって大変だったということです。これを聞いた時に、『えっ、これって方言だったのか』とビックリしました。
よく番組で方言の話題が出ますが、まだまだ世間で通じてない三河弁があるんですね」(Cさん)
三重でも使われてる
東海地方で長年仕事をしている北野も、この地方出身の大橋も「でがある」という言葉も意味も知らなかったようです。
この投稿にもリアクションが届きました。
「『でがある』は三重でも使います。ただ単に『でがある』というわけではなく、先程の遠方から車で来た場合は、『走りでがある』といいます。
料理が思いの外多かった場合は『食べでがある』という具合に、動詞の後に付けます」(Dさん)
テレビやネットなどの影響で、若い人はどんどん方言を使わなくなってきましたが、まだまだ方言は各地で残っているようです。
(岡本)