大臣が自ら否定!「移住婚へ60万円支給」は誰が決めた?
9月6日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、パーソナリティの竹地祐治アナウンサーが、移住婚をめぐる政府の迷走について紹介しました。前週の放送で、首都圏で居住・または勤務している未婚女性が、結婚で地方へ移住すると60万円が支給されるという政府案に「なぜ女性だけ?」と首を傾げた山内彩加アナウンサー。この支給案について、政府の方針がまた変わってきている模様です。
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4日、朝日新聞の「『移住婚』支援、続く迷走」なる記事によれば、自見地方創生大臣が3日の閣議後会見で、「女性だけに支援金を支給する政策は検討していない」と発言したとのこと。
支援金制度自体は2019年からすでに行われており、男女関係なく移住先で働いたり起業することを条件に60万円が支給されますが、これを移住婚に拡大するというもの。
ただし、今回検討されている移住婚の対象が未婚女性のみ、との報道があったのです。
前回の放送で「女性だけに60万円を支給するのはおかしいのではないか」と苦言を呈した山内は、「東京にいる女性は多いため、地方に移住してこどもを産んでほしい」とも聞こえたようです。
案そのものがなかったことに?
大臣は「そもそも検討していない」と発言されていますが、移住婚の案は内閣府が出している資料に具体的に記載されていました。
竹地「指示して資料として載っかっていて理解して、それで政治を進めている当の本人、自見大臣は『女性だけに支援金を支給する政策は検討していない』。
要は載っかっているもの自体に対して、検討すらしていないということは『内閣府が作った資料に勝手に載っかってる』って言ってるようなもんじゃないですか。ちょっとあり得ない話をしているなと」
案を訂正する、撤回するではなく、「元から検討していない」と担当大臣。内閣府の資料は誰の責任で出てきたのでしょうか。
竹地は「無責任ですね」と感想を述べます。
発言撤回なのか?
内閣府が出した案は、8月末に提出された来年度予算の概算要求に盛り込まれたもの。
従来の移住支援策を拡充するものとして、「結婚を契機とした女性の移住に対する支援」と明記されています。
内閣府の担当者は「女性の都市部への転入超過が続き、地方で若い未婚男性の数が女性より多いという不均衡を是正するための政策」と説明していました。
ただこの案が報じられると、SNSを中心に批判が相次ぎました。
竹地「批判が相次いだんで、先週末は(自見大臣)本人が『再検討してくださいね』と担当者たちに言っていたのに、今週になって『検討すらしていない』って。
どう聞いたって、『前に言ってたことは嘘なの?』っていう話になってくっていうことで、今は移住婚支援っていう問題自体が迷走している、と朝日新聞が取り上げてるんですけれども」
もともとは移住婚支援の是非が問われていましたが、決定のプロセスや大臣の責任の所在などが新たな問題になりそうです。
最後に、竹地は「今後、この問題は尾を引いていきそうだな」と注目している、とまとめました。
(岡本)