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CBC山内彩加アナ、有華の新曲「嫌いになれたら」を考察

CBC山内彩加アナ、有華の新曲「嫌いになれたら」を考察

毎週金曜日放送の『CBCラジオ#プラス!』では、山内彩加アナウンサーが気になる音楽について、独断でとことん紐解いています。8月30日の放送で考察したのは、シンガーソングライター有華さんの新曲「嫌いになれたら」。「忘れたいけど忘れられない」という切ない感情を描いたラブソング、どんなメッセージや思いが込められているのでしょうか。有華さんへのインタビューを交えて山内アナが分析します。

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有華さんとは?

有華さんは大阪府出身で現在29歳のシンガーソングライター。
18歳から大阪を中心に活動しており、2023年リリースのデジタルシングル「baby you」で、主にTikTokを中心にブレイク中です。

華やかな外見と関西弁での軽快なトークとのギャップも人気を博し、SNSでの総フォロワー数は120万人超え。若い世代を中心に支持されているシンガーソングライターです。

今回山内が紹介したのは新曲「嫌いになれたら」。

有華さんとは、以前にも共演の経験があったのだとか。二人は同い歳でもあり、LINEでメッセージを交換しあうなど、親睦を深めているようです。
そして今回は名古屋に有華さんが訪れ、インタビューとなりました。

珍しいバラード調のラブソング

「有華さんの楽曲には、明るいイメージがあった」と話す山内。

山内「色でいうとオレンジとか黄色とか、ピンクとか。でも今回は、有華さんの本当の内面の部分をピアノで作って出してくれたのかな、なんて思いました」

しっとりとしたバラード調の新曲を聞いてそんな感想を持った山内は、どのような経緯で作られたのかを続けて尋ねます。

有華「今回は竹縄航太さん(tarareba)と共作させていただいたきました。やっぱり元気な私のイメージもその通りなところがあるんですけど、恋愛をするとわーっと泣いてしまったり、明るくできないような面ももちろん持っていて」

いつもの元気な自分とはまた違った表情を持つ自分もいて、そんな部分を表現したバラードをずっとリリースしたかったのだそうです。

有華「竹縄さんと歌詞も一緒に考えたんです、いわゆる恋バナをしまくって」

山内「やっぱり有華さんでも、恋愛がうまくいかないと落ち込むんですね?」

有華「もちろんです(笑)」

恋愛でうまくいないと、むしろ自分から落ち込みに行くという有華。
明るくハッピーなイメージを持っていたという山内は、そのギャップに驚きます。

山内「だけど表面はそうでも、背中のチャックを開けると繊細な有華ちゃんもいて、っていう部分がしっかりと曲になっているのかな」

新曲には有華さんが見せる繊細な一面が見られるようです。

2文字に込められた恋心の表現

レコーディングでは、Aメロ、Bメロ、サビとブロックごとに分けて録っているという有華。

山内「それを感じました」

有華「ホントですか?」

山内がそう感じたのは、Aメロの「ああ、最後も優しいんだね」の「ああ」の部分の歌い方。

山内「『ああ』って歌詞にするとたったひらがな2文字だけど、でも歌い方はいろいろじゃないですか。」

切ない気持ちがぐっと伝わる有華さんの歌い方は、ワンフレーズごとではなくブロックで撮っているからこそ出た、奇跡の「ああ」なのだと熱弁します。

有華「この『ああ』って、諦めっていうか。嫌いになりたいけど諦められない、だけどそんな自分も認めないといけないよね、そんな思いを乗せたんです。だからワンフレーズではなく、それまでの歌の勢いで続けて撮りました」

物語を頭の中で作りながら、そしてそれをどう表現すると伝わるのかを考えながら歌うのだという有華さん。
そうして気持ちを乗せて歌うからこそ、ひらがなたった二文字に、切なさや苦しさ、愛おしさなど複雑な感情が詰まって、心に染みる歌声となっているのでしょう。

メロディの表現で伝える切なさ

曲を聴いていた山内は、さらに気づいたことがあったようです。

山内「1か所だけ、ハモっているところがありますよね?『今日中に全て片付くような思い出の数じゃなくて』の部分だけ、ハモりが聞こえるんですけどわざとですか?」

有華「はい、わざとなんです」

この部分は、メロディが一気に消えて声だけが残るという構成にしたのだそう。

というのもこの歌詞の部分は、自分の家から彼が出て行った後に荷物の片付けをしながら部屋を見渡していて、これは今日中に片付く量ではない、つまり彼との思い出が多すぎることにハッと気付くという場面だとか。

そのハッとした感じを表すためにあえて音を少なくしているので、ハモリが印象的に聞こえるのだと解説。

歌い方だけでなく、メロディの構成や音の表し方の仕方も工夫して、曲に乗せた思いやメッセージを伝えるその素晴らしい表現力に驚かされます。
その歌声を「聴いてているとまるでライブに来たかのような感覚になる」と、興奮気味に評する山内でした。
(吉村)

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