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今年は「土用の丑の日」が2回!ウナギの不思議

今年は「土用の丑の日」が2回!ウナギの不思議

今年の「土用の丑の日」は、7月24日と8月5日の2日あります。ある情報サービス会社の調査によれば、「土用の丑の日」にウナギを食べる予定があると答えた人は42.8%。近年の高値を受けて事前予約割引を利用して購入したり、少量のウナギを満足感の高いメニューに調理したりと、工夫を凝らしているようです。7月24日放送『CBCラジオ #プラス!』では、実は生態が謎というウナギについて、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。

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ウナギの歴史

ウナギはかなり昔から食べられていて、縄文時代の遺跡には、明らかに当時からウナギを食べていた痕跡が残っているそうです。
また奈良時代の末頃に成立した『万葉集』にも登場するなど、日本でも古くからなじみ深い食材です。

日本で多くの人たちが食べるようになったのは江戸時代からで、ウナギも「江戸前」と言われるように東京湾で捕られたものがよく食べられ、『江戸前大蒲焼番附』という江戸のうなぎ店の格付けで200店舗以上が紹介されていました。

うな丼は江戸時代に登場しています。芝居にお金を出す投資家が観劇中にウナギを食べる際、できる限り冷めないよう、温かいご飯の間にウナギをはさんで蓋をしたのがはじまりという説があります。

関東と関西の違い

関東は蒸す、関西は焼く、と調理法が異なることは知られていますが、実はウナギの捌き方も異なります。
関西は腹開きに対して関東は背開き。
関東は武士の社会ゆえ切腹を嫌って背開きになったのではないか、という説があります。

ただこの説は後付けとも言われ、関東ではウナギを蒸した後に焼く際、背開きの方がバラバラになりにくいという合理的な理由があったのでは、と推察する石塚。

ちなみに日本以外の国でもウナギは食べられますが、調理法は蒲焼きではありません。
ヨーロッパでは燻製や煮凝りにしたり、赤ワインで煮込む調理法があるようですが、永岡歩アナウンサーも三浦優奈も、蒲焼きと比べるとあまり惹かれない様子。

石塚もかつてミャンマーへ取材に行った際、ウナギを食べたことがあったそうですが、蒲焼きではなく、煮込んだものだったそうです。

完全養殖への道

ウナギは捕る場所と生まれた場所がかなり離れているため、誕生が謎に包まれていて、古代の哲学者アリストテレスは「ウナギは泥から産まれたのではないか?」と考えていたそうです。

二ホンウナギは産卵の際はどんどん南へ行き、なんと2,000キロも離れたマリアナ諸島の辺りに産卵場所があることが研究でわかりました。
これは2011年頃ということで、かなり最近まで知られていなかったということです。

それだけ苦労してやってくることを思えば、実は天然物の価格は安いのかもしれません。

養殖にしても、捕まえてきたシラスウナギを大きくするものであって、完全養殖ではありません。現在はそれも捕れにくくなっているため、外国から購入されているそうです。

卵を産むところからの完全養殖はコストが高かったのですが、昔と比べてコストは下がってきているとのこと。

高級な食べ物から一般的な食べ物になるには、もう少し時間がかかりそうです。
(岡本)
 

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