マイナンバー対応、CD販売停止…進むデジタル化に困惑
『CBCラジオ #プラス!』の金曜日は、この1週間で起きたニュースを振り返り、竹地祐治アナウンサーと山内彩加アナウンサーが解説しています。ここでは5月31日放送の中から、日本でもデジタル化が進むと思わせる2つのニュースを取り上げます。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くiPhoneにマイナカードの機能を搭載
先月30日、岸田首相とアップルCEOのティム・クック氏がビデオ会談を行い、来春からiPhoneにマイナンバーカード機能を搭載することを確認しました。
iPhoneには交通系ICカードやクレジットカードなどの支払い機能を持たせる「ウォレット」という機能がありますが、そこにマイナカードを追加できるようにするとのことです。
アメリカ以外の国で、ウォレットを使って身分証明の機能を展開するのは日本が初めてとのこと。
ただ、Androidでは既にマイナカードの一部の機能は搭載されていて、Androidでもさらに機能の搭載を進めるとのことです。
デジタル格差の懸念
ポイントカードのアプリ化もそうですが、スマートフォンに搭載されることで何枚もカードを持ち歩かなくても良いメリットはあります。
一方で山内は、「落としたら終わりだなと危機感を持ちながら、一応使っている」と、スマホに集約しすぎることのデメリットも語りました。
竹地は落とすことのデメリットに理解しつつも、「ただ、デジタル化の流れなので、どんどんこっちの方向に行くのかなと思ってます」と感想を述べます。
その一方で、デジタルディバイドという、情報機器を利用できる人とできない人の間で格差や分断が生まれる懸念があります。
竹地「ただ一方でここまで進んでいくと、取り残されちゃう人っていないかなって」
山内「リスナーさんの年齢を見てると、結構上の方が多いんですよ。このニュースを聞いてどうお感じなんだろう」
ウォレットどころか、マイナカードもよくわからないという方にとっては、今後戸惑う場面が増えるかもしれません。
有名な音楽ショップでCD販売終了
竹地が「デジタル化が進んでいるという」と取り上げたもうひとつのニュースが、CD販売を取りやめる動きです。
楽器など音楽関係を多岐に扱う山野楽器銀座本店が、7月末でCDやDVDの販売を終了することを公式サイトで明らかにしました。
山野楽器の一部店舗では引き続き取り扱うとのことですが、音楽配信サービスの台頭により、CDやDVDなど音楽ソフトの売場が縮小していることが背景にあるようです。
店頭に並べると在庫やスペースの問題があり、売り上げとの兼ね合いがあったのかもしれません。
CDや書籍など配信によって手軽に買えるものの、店頭で実物を見ることができず、やむなくネットを利用しているケースも増えてきているのではないでしょうか。
山内は実際にCDを買って歌詞カードを見るのが好きだと言い、時代の流れとはいえ「地味にショック」と語りました。
(岡本)