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安倍vsトランプ・日米首脳会談の注目ポイント

安倍vsトランプ・日米首脳会談の注目ポイント

【CBCテレビ イッポウ金曜論説室】

森友文書問題や加計学園問題などで苦しい国会運営が続く安倍晋三首相が4月17日に訪米しての日米首脳会談が近づきました。
会談は、フロリダ州パームビーチにあるトランプ大統領の別荘で2日間にわたって行なわれる予定です。
今回の会談のポイントを3点、整理してみましょう。

まず「北朝鮮問題」です。
南北首脳会談が4月27日に、また米朝首脳会談が5月後半から6月に予定される中、このところこうした外交の場で「蚊帳の外」に置かれている感が否めないのが日本です。
北朝鮮の核・ミサイル問題が国際社会の焦点ですが、日本にとっては拉致問題の解決は重要課題です。この解決なくして日朝関係の改善なしと言われるだけに、安倍首相はトランプ大統領に対し、米朝首脳会談で「拉致問題を議題に取り上げるよう」要請する意向です。「北朝鮮への圧力を最大化することを協議したい」としているアメリカ側は、日本からの要請に対しどんな答を出すのでしょうか?

次に「貿易問題」です。
先にアメリカは鉄鋼やアルミニウムについて輸入制限を発表しましたが、事前の要求にもかかわらず日本も課税対象となりました。安倍首相は「日本製品の適用除外」を求めることになりますが、今秋に中間選挙を抱えるトランプ大統領がアメリカ国内の世論を気にしながら、これに対しどう応じるかも大きな注目です。

そして最後に、これは日本の国内事情ですが、安倍政権の「内閣支持率の行方」です。
森友文書の改ざん問題などで、このところ支持率が落ちている安倍政権だけに、安倍首相はこれまでも力を入れてきた外交において成果をあげ、政権浮揚につなげたいところです。森友問題に続き、自衛隊の日報発見問題、さらに加計学園問題など、安倍政権を取り巻く状況はますます厳しさを増している中、外交アピールが支持率回復に結びつくかどうかも注視したいポイントです。

この日米首脳会談に続き、5月には日中韓首脳会談、そしてロシアを訪問してプーチン大統領との日露首脳会談も予定されています。6月8日からはカナダのケベック州シャルルボワでG7主要国首脳会談も開催されます。
目白押しの外交日程の中で、安倍政権がどんな成果をあげることができるのか。その最初のハードルが今回の日米首脳会談です。そしてそれは同時に、蜜月関係と見られていた安倍-トランプ両トップの関係がそのまま継続しているのか、またホワイトハウスが安倍政権の今後についてどう分析しどう評価しているのか、それを推し量る上での「試金石」とも言える注目のステージとなります。

【イッポウ「金曜論説室」より by CBCテレビ論説室長・北辻利寿】

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