障害物がない道にある“高さ制限ゲート”の謎 「高さ制限が必要そうなところが見当たらない」 愛知・岐阜にある奇妙な道とは
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、珍しい道や変わった標識などを求めて全国を巡る道マニア歴20年の石井良依(らい)さんと、愛知・岐阜にある奇妙な道“奇道(きどう)”を巡ります。
こんなにあるの!?高さ制限の標識だらけの奇道
通行止めや車両進入禁止など、道路での運転や歩行を制限するための“規制標識”。高さ制限のあるゲートもそのうちのひとつ。中には、存在理由が気になる不思議な高さ制限ゲートもあるのだとか。
そんな高さ制限ゲートにまつわる奇道を巡りたいと言う石井さんが、元ソフトボール選手の長﨑望未(のぞみ)さんと一緒に旅をします。2人が最初に訪れたのは、愛知県知立市(ちりゅうし)。
(道マニア・石井良依さん)
「まずは、警告しすぎな高さ制限ゲートがある奇道」
国道419号から南下し、名鉄名古屋本線の下を通る地下道の手前にあるというゲートを目指します。
道中にある青看板には、道案内ではなく制限高2.8mだけが書かれており、「国道そっちのけで制限高2.8mを案内している。この先に行くと、とんでもない光景が待ち受けている」と石井さん。
交差点を越えると、待ち受けていたのは制限高2.8mの標識が至る所に設置された奇道。
(道マニア・石井良依さん)
「同じ場所に合計8つも制限高2.8mの表示がある」
愛知県によると、開通当時から大型車がゲートにぶつかる事故が頻繁に起こり、そのたびに標識とゲートを増やし続け、現在の状態になったとのことです。
障害物がないのになぜ?高さ制限ゲートがあるワケとは
続いて訪れたのは、愛知県稲沢市。
(道マニア・石井良依さん)
「次は、違和感のある高さ制限ゲート付きの奇道。ストリートビューで見つけて、いつか行ってみたいと思っていた」
2人は、謎の場所にあるという高さ制限ゲートを調査することに。JR東海道本線沿いに北上すると、上り坂の入口に現れたのは高さ制限2mのゲート。
(道マニア・石井良依さん)
「高さ制限が必要そうなところが見当たらない」
この先には高さ2mの制限が必要そうな障害物が見当たらず、不思議に思う2人。そして他にも気になる点が…
(道マニア・石井良依さん)
「東海道本線をまたぐために坂を上ってきたはずなのに、橋の上に遮断機と踏み切りがある。他ではあまり見たことがない」
坂を上って右折すると、3本の線路が道路の下をくぐり、1本だけが高架で踏切になっています。しかし、線路の高圧電線に接触しないために設置された規制標識は高さ4.5m。2m制限となる障害物は見当たらず、ゲートの設置理由が分からないと石井さんは言います。
近くの住民に聞き込み調査したところ、東海道本線の上に架けられている橋は、2009年に改修されて今の姿になったとのこと。それ以前は、高さ2mに満たない欄干の橋が架けられていました。この橋をトラックが通った時、積荷が誤って線路に落下する事故を防ぐために2mのゲートが設置されたそう。
現在の橋にはフェンスが設置されていますが、その高さ以上の大型車の積荷の落下を防ぐ必要があるため、ゲートは撤去していないと言います。
設置場所がおかしい!?道の真ん中にある高さ制限ゲート
最後に訪れたのは、岐阜県笠松町。
(道マニア・石井良依さん)
「次は、ゲートの位置がおかしいところにある奇道。広い道なのに、かなり狭いゲートが道の真ん中にポツンと立っている」
東海道本線の線路をくぐる手前に、標識で書かれた以上の車が侵入しないようにゲートが設けられおり、高架をくぐった先にも同じように設置されています。
ゲートが設置された時は道路とゲートは同じ幅だったが、その後、道路が拡幅されたため道の真ん中にポツンと立つ姿になったのでは、と石井さんは推測。線路下の道路が高さ・幅ともに狭いことを注意喚起するため、ゲートは場所を変えず重要な役割を果たしています。
8月6日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より