当時のまま残る鉱山の地下坑道跡!道マニアおすすめの冒険感満載の道
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は特別企画!番組でお馴染みの道マニアたちが、“冒険感”のある道をご紹介します。
トロッコが通っていた鉱山地下坑道跡
最初の紹介者は、全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴25年の鹿取茂雄さん。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「冒険感が漂う、素晴らしい地下坑道がある」
訪れたのは、兵庫県養父市にある「明延鉱山(あけのべこうざん)」。奈良時代から昭和62年まで稼働していた明延鉱山は、昭和の全盛期には日本の90%の錫(すず)を産出していたことから、“東洋一の錫鉱山”と呼ばれていたそう。
その地下にはかつてトロッコが通っていた坑道があり、閉山した今は坑道跡を誰でも見学できます。坑道の総延長は、なんと550km!実際にレールの上を歩きながら、鉱石の採掘でできた高さ約20mの大空間や、岩盤の至る所に残る鉱脈が見られます。
他にも、当時のままの状態で残る枕木に、トロッコや削岩機などの展示も。中でも一番の見どころは、地下14階までを昇降して人や鉱物を運んでいたという「立坑(たてこう)エレベーター」。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「当時のままの状態で残っているのが見られるのは嬉しい」
常磐道の側道はスリル満点!
続いて紹介するのは、高速道路と側道を愛してやまない道マニア歴16年の橋本貴志さん。訪れたのは、福島県いわき市。
(道マニア・橋本貴志さん)
「福島県いわき市にある常磐自動車道の高側道(高速道路の脇を走る側道)は、冒険感があっていい」
埼玉県三郷市(みさとし)から宮城県亘理町(わたりちょう)までをつなぐ「常磐自動車道」。その中でも、いわきJCTといわき中央IC間を走る常磐自動車道の高側道がワクワクするとのこと。
目的の高側道に入ると、車一台分ほどの幅しかない狭さで、道の両脇はうっそうとしています。さらに、道が平たんではなく上ったり下ったりと波も感じられて、まるでジェットコースターのよう。
高速道路専用の標識を間近で見られるのも魅力のひとつ。高側道の歩道橋で、走行音を感じながら常磐自動車道を眺めるのもオススメです。
(道マニア・橋本貴志さん)
「時期によって雰囲気や色が全然違うので、何回来てもいい」
福島県の山中に眠る明治時代の隧道
最後に紹介するのは、全国800か所以上の道を巡ってきた道マニア歴18年の石井あつこさん。
(道マニア・石井あつこさん)
「明治時代に造られ、人々の記憶から消え去った儚き運命の廃道を訪ねたい」
訪れたのは、福島県東白川郡。塙町(はなわまち)と棚倉町(たなぐらまち)の境にある、明治21年に造られた道を目指します。
地元の人々にとって道の開通は悲願だったそうで、道が完成した際は喜びに満ち、近くの神社には記念の石碑が建てられたのだとか。人々の暮らしを支えていたその道は廃道になりましたが、そこにある隧道を見てみたいと石井さん。
国道118号から細い町道に入ると、やがて舗装が無くなり、車一台がギリギリ通れるほどの道幅に。さらに進むと草木が茂り、手入れがされていない荒れた状態の廃道が続きます。
冒険感を味わいながら辿り着いたのは、明治21年竣工の「稲沢隧道」。埋没に近い状態でしたが、隧道の坑口は崩落を防ぐためにコンクリートで補強されているのが分かります。当時重宝されていた稲沢隧道に、石井さんは深く感動するのでした。
6月27日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より