伊豆半島最古の隧道で遭遇したのはフクロウ!? 道マニアも「初めて見た」という奇跡の瞬間
ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。今回は800か所以上の道を巡ってきた道マニア歴18年の石井あつこさんと、伊豆半島にある“発展の礎を築いた道”を巡ります。
人々の暮らしを変えた天城山隧道
石井さんと一緒に旅をするのは、ゲーム実況者として活動中のスパガさん。まず2人が訪れたのは、伊豆半島の中央に位置する静岡県伊豆市。
江戸時代は現在の国道414号にあたる下田街道しかメインルートがなく、沿岸部を往来するには険しい山を越えるしかありませんでした。それを解消すべく、明治時代に新たに道や隧道を造って往来しやすくしたのだと言います。
中でも石井さんが言う“伊豆半島の歴史を語る上で欠かせない道”を目指します。国道414号の旧道を走って辿り着いたのは、国の重要文化財に指定されている「天城山(あまぎさん)隧道」。
名曲や文学作品にも登場する超有名な峠越えの場所に、この隧道が完成したのは1904年。石造りの隧道では日本最長の446mにも及びます。この隧道ができたことで車が通れるようになり、物流も盛んになったそう。
(道マニア・石井あつこさん)
「山を登って峠を越えていたところ、この隧道ができたことでどれだけ楽になったか。120年前の人々の笑顔を思うと胸が熱くなる」
(スパガさん)
「これは便利だわ。よくやったって感じですね」
歴史を感じる石造りのアーチはとても美しく、入口も中も趣があります。外の険しい峠道を思うと、あらためて隧道のありがたみを感じる2人なのでした。
伊豆半島最古の隧道に住み着いていたのはフクロウ!?
続いて訪れたのは、静岡県伊東市。特別な許可を得て立入禁止区間に入らせてもらい、伊豆半島最古の隧道を目指します。
2人が歩く道は廃道になっているものの、平場になっていて石が敷き詰められていることが分かります。歩くこと20分、ついに隧道を発見!伊豆半島で最古の「柏嶺(かしわみね)隧道」です。
(スパガさん)
「めちゃめちゃ神秘的ですね」
全長67mのこの隧道は、欠円アーチ状の坑門で中はいびつな形の素掘り状態。入り口は半分埋もれた状態で、奥は完全に崩壊し行き止まりになっています。
隧道内には扇形の文様も残されていて、隧道を造った石工が掘ったものではないかと石井さんは推測します。
天井を埋め尽くすほどのコウモリの群れにも動じず突き当りまで行くと、遭遇したのはフクロウの仲間のような生物!
廃道を満喫し、地元の集落の方から昭和初期にはすでに隧道が崩落しかけていたことや廃道のあたりに茶屋があったことなど話を聞けたところで、伊豆半島の道巡りは終了です。
途中石井さんが新たな廃道の発見に興奮して道に寝転んだり、友達に話しかけるような感覚で隧道に話しかけたりし、何度も戸惑っていたスパガさん。その姿にミキの2人は大爆笑するのでした。
2月7日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より