岐阜県最大の謎の道 旧道なのに立派な吊り橋があるワケが明らかに!
ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。今回は全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴24年の鹿取茂雄さんと、岐阜県にある“謎の旧道”を巡ります。
1年前までは「通行止め」だった看板がなぜか「歩行者通行可」に変更
鹿取さんと一緒に旅をするのは、プロの漫画家でこの番組のファンでもある藤見泰高さん。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「岐阜の県道の旧道に解明できない謎がある。その謎を解明したい」
2人は岐阜県南西部に位置する揖斐郡揖斐川町を目指します。車で山奥へ入って行くと、県道268号にある小津トンネルのすぐ横に目的地の旧道を発見。
(道マニア・鹿取茂雄さん)
「普通、旧道は使わなくなったら何もなければ全部通行止めにするんですね。去年まで通行止めだったんですが、突然“歩行者通行可”になったので、何かやろうとしているのかなと」
鹿取さんが昨年に訪れた際、全面通行止めの看板があったというこの旧道。しかし半年ほど前に再び訪れると、なぜか歩行者だけ通行可の看板に変わっていたそう。
人通りがなさそうな山奥の旧道をわざわざ歩行者が通れるようにしたのはなぜか?この先に何があるのか確かめるため、2人は荒れた旧道を歩き進みます。
すると、コンクリートとステンレスで造られた立派な吊り橋「木天蓼橋(またたびきょう)」が出現。
不思議なのは吊り橋が完成した年。旧道の手前にある小津トンネルが開通したのは平成5年なのに対し、木天蓼橋ができたのは平成8年。トンネルの開通より後に、なぜ古い道に吊り橋が造られたのか?
吊り橋の先にはベンチと金網で囲まれた紅葉の木だけ?
その先に何があるのか、2人は吊り橋を渡って確認します。
吊り橋の先にあったのは、金網に囲まれたスペースに植えられている紅葉の木とベンチだけ。他には何もなく行き止まりでした。
2人は近くの集落で、小津区の区長に吊り橋についてお話を聞くことができました。
(小津区長)
「トンネル完成後、旧道はしばらく放置していたが、地域の過疎化に対して旧道を何とかして観光化しようと地域の村おこしでやっている」
区長によると、平成8年に先代の区長が旧道沿いから眺める渓谷の景色を売り出すため、町おこしの一環として木天蓼橋を造ったそう。
観光地化を目指し大勢が乗れるようにと吊り橋を頑丈に造りましたが、旧道は土砂災害の影響を受けることが多く立ち入り禁止の状態が続いていたこともあり、吊り橋は完成から26年間ほとんど使われていませんでした。
しかし区長が先頭に立って5年ほど前から旧道を整備し始め、少しずつ歩行者が通れる状態にしているのだとか。
吊り橋の先のベンチに座りながら紅葉や桜を楽しめる憩いの場所として計画中とのこと。
(小津区長)
「『 木天蓼橋』って字が読めないでしょ?名前を新たに命名するイベントをやるんですよ。木天蓼橋をテーマにした写真コンテストもやりますし」
11月からイベントを開催予定。失われた26年を取り戻すため、観光化に向けて奮闘中なのだそう。
鹿取さんにとって長年疑問だった謎が全て解けたところで、旧道巡りの旅は終了です。
10月11日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より