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ワークライフバランスに正解はない 女性リーダーの対照的な選択

ワークライフバランスに正解はない 女性リーダーの対照的な選択
CBCテレビ me:tone編集部

仕事を頑張りたいけど、家庭も大切にしたい。
バランスがうまく取れず、自己嫌悪に陥ってしまう——。
そんな気持ちで日々を過ごしていませんか?

前半の記事では、「女性の活躍推進企業」に認定されている株式会社丸天産業(名古屋市中区)の女性リーダー2名、竹内理恵さんと土方亜紀さんに、育休や復職のリアルな悩みを伺いました。

竹内さんは、仕事も子育ても両立するため「子連れ出社」を実践しています。
一方で、土方さんは、子連れ出社を選択しませんでした。対象的な働き方ですが、どちらも「今の働き方が心地良い」と言います。

この記事では、「ワークライフバランス」について改めて考え、周囲の協力を得ながら働き続けるための具体的な取り組みを紹介します。

「隣の女性」のリアルな本音を伝え、「今」を生きる女性たちを応援したい――。
そんな思いからCBCテレビは「me:tone編集部」を立ち上げました。

正解は自分の中にある。それぞれが心地よいワークライフバランス

土方さんは、子どもを保育園に預け、現在は時差出勤のフルタイムで働いています。復帰当初は時短勤務でしたが、かえって自分を追い詰めてしまったと言います。

土方さん:「時間内に完璧に終わらせることに必死になりすぎて、心の余裕がありませんでした。思い切ってフルタイムに戻したら、『今日できなくても明日やればいい』と柔軟に考えられるようになったんです。その代わり、家には絶対に仕事を持ち帰りません」

家族との時間を大切にするため、そして自分の体調を守るために、仕事と家庭を分けてバランスを取っています。

子連れ出社する竹内さん

一方の竹内さんは、仕事と家庭をきっちりと分けないほうが働きやすいと言います。

竹内さん:「私は土方さんのように割り切れません。子どもが寝た夜の静かな時間に、日中できなかった仕事をすることが、私にとって一番心地良いリズムなんです。これを部下に押し付けることは絶対にしませんが、私自身はこれが私らしいワークライフバランスだと思っています」

子連れ出社する竹内さん

スタイルは違っても、お二人に共通しているのは、世間の正解を求めるのではなく、自分が納得する答えを選んでいるという点です。

家族も会社も「チーム戦」。まずは話し合うことから

お二人が口を揃えるのは、「今の働き方ができているのは、周囲の理解があってこそ」という言葉です。

me:tone編集部:「仕事と家庭の両立で、大切にしていることは何ですか?」

土方さん:「夫と価値観を共有することです。時間はかかりましたが、今は復帰直後よりもいいパートナーシップが育めています」

CBCテレビ me:tone編集部

土方さんは、社内で開催された『夫婦のパートナーシップを考える研修』に参加したことをきっかけに、意識が変わったと言います。
研修では、「家族も会社と同じように理念や価値観のすり合わせが必要。家族がどのような状態であるのが理想かという価値観の共有が大切」という話がありました。

この内容を夫に共有したうえで、自分なりの「理想の家族観」を伝えたそうです。

土方さん:「家庭は大事だけど、もっと仕事も頑張りたいという気持ちを伝えたところ、夫の返事は『そんなに頑張らなくてもいい』でした。優しさゆえの言葉だと分かっていましたが、その裏には『家庭のことは私が主担当』という価値観があるように感じたんです。」

家庭のことは夫婦で共同で担っていきたい――。
その理想を、時間をかけて丁寧に伝えていきました。

衝突を恐れず、「私はこうしたい」という思いを何度も話し合った土方さん。
今では夫も、家事を自分事として捉えるようになったそうです。

土方さん:「価値観はすぐに変わるものではありません。お互いが『分かってほしい』という気持ちでぶつかることもあります。相手に寄り添ってほしいなら大切なことは二つ。相手の価値観を理解しようと努力すること。そして、自分の価値観が相手に理解してもらえるよう、丁寧に伝えることです」

竹内さんは、「親に頼る罪悪感」を乗り越えたエピソードを教えてくれました。

竹内さん:「復帰直後は『母に頼るのは申し訳ない』と思い込み、一人で育児を背負い込んでいました。仕事の途中で16時に保育園に迎えに行き、帰宅後に在宅で仕事を続ける日々。次第に心も体も疲れてしまったんです」

CBCテレビ me:tone編集部

そのことを実家の母親に相談すると、「私が迎えに行くよ」と快く引き受けてくれました。現在は母に保育園のお迎えや夕飯の支度を手伝ってもらっています。

竹内さん:「『弱いところを見せる』というのは、相手を信頼することでもあるんですよね。仕事でも家庭でも、困っていることをオープンにすると相手も心を開いてくれます。結果的に、みんなが働きやすい環境になるのだと実感しています」


100点を目指さない勇気

me:tone編集部:「最後に、仕事や家庭のことを一人で抱え込んで悩んでいる女性たちに、メッセージをお願いします」

土方さん:「私も完璧主義なので、いつも120点を目指してしまいます。仕事だけならまだしも、家庭のこともある。いつも綱渡りでパンク寸前でした。そんなとき、竹内に『60点で良いんだよ』と言われて、救われました」

竹内さん:「以前、本を読んで学んだんです。100点を目指さなくていい。例えば、仕事で60点、妻として60点、母として60点なら、合計で180点。総合的に考えて合格点ならそれでいいんです」

竹内さんは続けて話します。

竹内さん:「ワークライフバランスをうまくやろうとしすぎると、逆につらくなります。自分なりに頑張っていれば、周りには必ず応援してくれる人が現れます。一人で完璧にこなそうとするのではなく、周りを巻き込んでいけば、少し気が楽になると思います」

CBCテレビ me:tone編集部

丸天産業には、創業当初から社員を大切に思う温かな風土があります。
しかし、その風を「追い風」に変えているのは、対話を大切にし、勇気を持って周囲に助けを求めるお二人の姿勢なのかもしれません。

お二人の子育てはまだ始まったばかり。
これからもライフステージの変化とともに様々な出来事があるでしょう。

そのたびに周囲と手を取り合い、しなやかに自分の理想の働き方をデザインしていく――。そんな姿が目に浮かびました。

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