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危険な咳の見分け方…咳の息苦しさを和らげる簡単ストレッチもご紹介!

危険な咳の見分け方…咳の息苦しさを和らげる簡単ストレッチもご紹介!

サマリーSummary

ゲスト:藤井サチ
ドクター:順天堂大学 医学部附属 順天堂医院 呼吸器内科 准教授 医学博士 原田紀宏
今回は、咳でお悩みの方100人にアンケート調査を実施!咳に関する疑問・質問にお答えしながら、危険な咳の見分け方を名医が伝授。さらに、咳の息苦しさを和らげる簡単ストレッチもご紹介します。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~大人喘息・逆流性食道炎・COPD~危険な咳の見分け方

今回は、咳でお悩みの方100人にアンケート調査を実施!咳に関する疑問・質問にお答えしながら、危険な咳の見分け方を名医が伝授。さらに、咳の息苦しさを和らげる簡単ストレッチもご紹介します。

質問(1)「新型コロナの咳は見分けられますか?」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

国の調査によると、新型コロナウイルス感染症が発症して咳が出る割合は5割程度といわれています。さらに、新型コロナ特有の咳というものもないため、咳の有無や咳の特徴で判断する事は難しいそうです。咳や発熱などの症状がある場合は、病院へ行き検査を受けましょう。

質問(2)「朝方になると咳が出るのですが大丈夫でしょうか?」

先生によると、一番考えられる病名は「気管支喘息」との事。喘息とは、アレルギー物質などが原因となって気管支の内側に炎症が起き、空気の通り道が狭くなる病気。炎症により、粘膜が荒れてしまうため、刺激を受けると咳が出やすくなるそうです。

<朝に咳が出る理由は?>
朝に咳が出る理由には諸説あるそうですが、リラックスして副交感神経が優位になっている状況では、気管支が収縮しやすくなるそうです。そのため、副交感神経が優位な睡眠中は、気管支が収縮しやすく少しの刺激でも咳が出やすいのだとか。また、入浴も身体がリラックスするため、同じ理由で咳が出やすくなるそうです。

<意外と知らない「大人喘息」の恐ろしさ>
現在、喘息の患者さんは全国で推定800万人。そのうち、大人になってから発症した人が約7割にのぼるといわれています。しかも、発作が続いて亡くなる“喘息死”が、年間1200件もあるのだとか。病院に行かずに放置していると、気管支の炎症が慢性化し症状が悪化する恐れがあるそうなので、早めに病院で受診しましょう。

質問(3)「季節の変わり目になると咳が出ます。なぜですか?」

先生によると、季節の変わり目に咳が出るのも喘息の症状の1つとの事。気管支が慢性的な炎症を起こしていると、わずかな気温差や空気の乾燥などが刺激となり、咳が出やすくなると考えられるそうです。

<季節の変わり目は、喘息でない方も要注意!>
今現在喘息でない人も、季節の変わり目には注意が必要です。その理由は、ダニ。布団やカーペットなど、家屋のあらゆる場所に生息しているダニは、喘息の引き金になる可能性があるのだとか。ダニは、高温多湿な夏に増え、涼しくなる秋に一気に死骸となります。空気中に舞った死骸やフンを吸い込むと、それが刺激になり喘息を発症する可能性があるそうです。

<こまめな掃除で喘息予防>
ダニ対策の基本は、こまめに掃除機をかける事。特にカーペットは表だけでなく、裏側もしっかりと吸い取りましょう。また、この時期に意外と見落としがちなのがカビ。特にこれからの季節に稼働の機会が増えるエアコンや加湿器は念入りに掃除をして喘息の発症を予防する事が大切だそうです。

質問(4)「食事中や食後に決まって咳が出ます。これって何でしょう?」

先生によると、このような症状がある場合は「胃食道逆流症」の可能性があるそうです。胃食道逆流症とは、胃の中の酸が食道へ逆流する事により、胸やけなどの自覚症状を感じる病気。逆流した胃液によって食道と胃の間で異常を感知して咳が出やすくなってしまうそうです。

<放置すると「逆流性食道炎」につながる恐れも>
胃食道逆流症の症状がひどくなって炎症を起こすと、痛みを伴う「逆流性食道炎」になる可能性があるそうです。さらに、逆流性食道炎の状態を放置すると、食道がんのリスクにもつながるそうなので、このような咳が出る場合は早めに病院へ行きましょう。

質問(5)「職場の人が、半年ほど前からずっと咳払いをしていて気になります」

先生によると、3週間ほどでおさまる急性の咳は、風邪などの感染症が原因である事が多いそうですが、咳の期間が長くなると肺がんや喘息など感染症以外の危険な病気が潜んでいる可能性があるとの事。

質問(6)「痰が出る咳にはどんな病気の可能性がありますか?」

痰は、肺から出る分泌物なので、肺炎や肺結核などの感染症になると痰が出る事があるのだとか。他にも喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)といった病気の可能性もあるそうです。

質問(7)「咳をすぐに止める方法はありますか?」

先生によると、治療をする以外に咳を簡単に止める方法はないとの事。そもそも咳は、痰などの異物を除去するために出ているので、痰が絡んだ時などはなるべく外に出すように咳をする方が良いのだそうです。ただし、咳で眠れない時や痰が絡んでいない空咳の場合は体力を消耗してしまうため、咳を止めた方が良い場合もあるといいます。そこで先生おすすめの対策法をご紹介します。

<ドクターおすすめ!「咳の息苦しさを楽にする方法」>
テーブルにクッションを置き、椅子に座って前傾姿勢でクッションに寄りかかってください。この体勢をとる事で、呼吸が苦しい状態をある程度楽にする効果が期待できるそうです。肺に負担がかかりにくくなるため、喘息による咳などに特に有効なのだとか。急な咳で病院に行けない時の応急処置として覚えておきましょう。

<ドクターおすすめ!日頃からできる「息苦しさを和らげるストレッチ」>
肺は、自ら広がったり縮んだりする事ができないので、周囲の筋肉を動かす事で肺を収縮して呼吸をしています。そのため、肺の周りの筋肉が凝り固まっていると浅い呼吸しかできないのだとか。そこで、おすすめなのが肺の周りの筋肉をほぐすストレッチ。日頃からストレチを行う事で、呼吸がしやすくなり息苦しさを和らげる効果が期待できるそうです。ただし、咳が出ている時には気管支が刺激され、咳の悪化を招く可能性があるのでストレッチは控えてください。

(1)「タオルを使って側面の筋肉を伸ばすストレッチ」
▼両足を肩幅に開く
▼タオルを肩幅の広さで持ち両手を上げてゆっくり鼻から息を吸う
▼口から息を吐きながらひじを伸ばした状態で片側にゆっくり倒す
▼反対側も同様に倒す
ポイントは、身体の側面を意識してしっかり伸ばす事!往復を1セットとして3~5回を目安に行い、身体が慣れてきたら徐々に回数を増やすと良いそうです。

(2)「座りながらできる前後の筋肉を伸ばすストレッチ」
▼椅子に座り 指を組んで腕を伸ばす
▼そのまま背筋と腰を曲げて丸くなる
▼鼻から息を吸いながらゆっくりと両腕をあげ背筋と腰を伸ばす
▼口から息を吐きながら両腕をおろす
ポイントは腕を上げる時に胸を意識してしっかり開く事!こちらも、往復を1セットとしって、3~5回を目安に身体が慣れてきたら徐々に回数を増やすと良いそうです。

(2021年10月3日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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