ドラゴンズ木下拓哉 扇の要を任せられる守備と打撃の意識改革にレジェンドOBが迫る!
「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム
この終盤の9連戦を、7連勝と2敗で終えた。チャンスをモノにできないシーンもまだ見受けるが、それでも少ないリードを守りきる投手陣。そして、稀に打たれてもそこをカバーして巻き返す野手陣。まだそれが儚く崩れてしまわないかという気持ちを抱えながらではあるが、大きく育っていく姿にワクワクする鼓動が止まらないのだ。残り試合とゲーム差を考えれば、他の偶然も手伝わないとできないことだ。そんな事はわかっているけど、可能性がかすかに残った緊張感ある試合を本気で応援せずにはいられないのだ。春に夢見ていたことが、この秋にもまだ追い掛けられていることが素直に嬉しい。そんなファンの本気で今週のサンドラも振り返る。
サンドラ先週の試合注目ポイントは『大福マル』
この一週間の試合でサンドラが注目するのは、リリーフ陣の活躍だ。Bクラスに転落した2013年からリリーフ陣の負けは一番少ない年でも23、最高で29敗。今年は20試合残した段階でも6敗と見違えるような成績で、6回の時点でリード時の連勝記録も10月18日時点で継続中。
若狭アナも推す『大福マル』の愛称でおなじみの福敬登投手、祖父江大輔投手、ライデル・マルティネス投手の安定感がこの数字に貢献しているだろう。中でも、自分が注目したいのは祖父江投手だ。シーズンが進むにつれ、仕事人ぶりと渋さに磨きがかかる風貌もさることながら、昨シーズンの課題をクリアし登板数も増えるなか力を維持していることがチームにとっても大きな上積みとなっているだろう。ダルビッシュ有投手の援護コメントが注目された契約更改で評価基準としてあげられた、”大事な場面の失点を防ぐことや任された場面での活躍”に満点に近い回答をしているところも痺れる。そして今週は、このリリーフ陣を引っ張るキャッチャーの木下拓哉捕手に迫る特集です。
この数年の正捕手争いに終止符を打つか?!木下捕手の活躍にレジェンドが迫る
木下捕手は今シーズン盗塁阻止率は12球団1位を誇り、勝負強いバッティングも魅力的な選手だ。102試合中、57試合でスタメンマスクをかぶり正捕手に最も近い男に、レジェンドOBが各方面から質問をぶつける。
谷繁元信question
「やっと持っている力が出てきたと思いますが、入団当時の体力のなさをどう感じていましたか?」
-木下拓捕手のanswer
「当時監督が谷繁さんでしたし、キャンプの初日に下半身が悲鳴をあげたのを覚えていますね。本当に階段も降りれないレベルでしたし、その経験があるのでオフの間も自分でしっかり追い込めるようになったのが良かったんだと思います。」
川上憲伸question
「ミート力:3 走力:4 守備力:7 肩:7 パワー:4という評価をしますが、ここに+3できるとしたらどこに足したいですか?」
このquestionの途中に走力は2でいい!とツッコむ木下捕手の瞬発力に、ヒーローインタビューなどでも発揮されるらしさを感じます笑
-木下拓捕手のanswer
「守備10で。足は速くならないでしょうし。やっぱりいくら打っても負けるときは負けますし。逆に打たなくても、しっかり守りさえすればチームが負けることはないでしょうし。本当に勝つことが一番のアピールだと思ってやってきたので、そういう意味では守備が10になれば勝ちに近づくかなと。」
自信を持って答える木下捕手は、出場経験を糧に核となる部分を確立しつつあるのでしょう。大野雄大投手が好投したときのヒーローインタビューでも、木下捕手の貢献にふれるなど、勝つための勘所を意識してチームを率いて行く意識が頼もしいと感じます。その基礎となる守備を一番大切にしているのは頼もしい限りです。
岩瀬仁紀、井端弘和question
「今シーズンは二塁への送球が安定し、盗塁阻止率も上がっていますが何か変えたのですか?」
-木下拓捕手のanswer
「精神的なところなんですけど、(以前は)頑張りすぎて送球が乱れていたという反省があったので、無理なものは無理と割り切って。自分がやるべきことは塁上にボールを投げるという意識で。極端な話、キャッチボールでホームから二塁でなかなか暴投はでないと思うんですけどそれがゲームになると出るっていうのは焦りがあるからだと思ったのでいいボールを投げてセーフになるのは仕方ないと思うようになって送球が安定しました。意識改革ですかね。」
盗塁阻止率も.465と、2位のベイスターズ戸柱恭孝選手の.389に大きく差をつけて結果を残している。ピッチャーとの兼ね合いはあるにしろ、昨シーズンの.263から大きく改善されている。もともと肩の強さには定評がある選手だけに、意識による部分が大きいのだろう。さらに詳しく知りたくなるほどの進化である。
赤星憲広question
「今年は打撃絶好調ですが、打席で配球を読むタイプですか?それとも球種を決めて打ちに行くタイプですか?」
-木下拓捕手のanswer
「今年に関しては、多く出させてもらえている中で同じピッチャーと何打席も対戦することが出てくるので、このピッチャーは色々な球種を頭に入れていても打てるとか、このピッチャーは球種やコースにヤマを張らないと打てないなというのは自分の感覚でもあるのでピッチャーによって使い分けているところはあります。けど、基本スタイルは振れるところは振っていこうという意識です。」
キャッチャーの性質的に配球読みで打つのかと思いきや、状況で感覚的に対応していく方がやりやすいように語られることが意外だった。木下捕手のパンチ力のあるバッティングセンスがそうさせているのだろうか。また木下捕手はバッティングを自己分析して、追い込まれると弱いというところを克服するべく打つことよりも振ることを意識しているとも語っている。現状でもここぞの勝負強さで打撃面でも役割を果たしていると感じるが、経験を重ねてまだまだ進化していく余地がありそうだ。
今後の意気込みについてはこう語った。
「出る試合は全部勝つつもりでやっていきたい。正捕手をいずれ取れればいいと思います!」
キャッチャーの性質的に配球読みで打つのかと思いきや、状況で感覚的に対応していく方がやりやすいように語られることが意外だった。木下捕手のパンチ力のあるバッティングセンスがそうさせているのだろうか。また木下捕手はバッティングを自己分析して、追い込まれると弱いというところを克服するべく打つことよりも振ることを意識しているとも語っている。現状でもここぞの勝負強さで打撃面でも役割を果たしていると感じるが、経験を重ねてまだまだ進化していく余地がありそうだ。
今後の意気込みについてはこう語った。
「出る試合は全部勝つつもりでやっていきたい。正捕手をいずれ取れればいいと思います!」
澤村桃