もしもドラゴンズ・川上憲伸監督なら… 守護神筆頭の岡田俊哉はセットアッパーで使う―
【 サンドラを観られなかった全国のドラ友と共有したい番組のコト】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム
このコラム(?)は「サンドラ」を見られなかった全国のドラ友に話したい! と、ある意味一方的に番組の内容を共有するコラム(?)である。
開幕まで1カ月を切った2月23日の放送は、竜黄金期のエースを象徴する川上憲伸さんが2020年与田ドラゴンズのキーマンについて大放談。さらに熾烈なポジション争いを繰り広げる捕手陣において、こちらも黄金期象徴の不動の正捕手・谷繁元信さんが大分析。憲伸さんと背番号「11」の後輩・小笠原慎之介投手の対談もあったりと、それはもう興味深い内容が盛りだくさんだったわけで。まずは憲伸さんが“気になるピッチャー”について・・・。
憲伸大放談パート1:岡田投手は抑えよりもセットアッパー
憲伸さんが気になる投手陣は?―との問いに名前を挙げたのは、岡田俊哉投手。“気になる”その理由はズバリ、起用法!
「唯一、リリーフ陣において“レギュラー”というポジションにあるのが岡田投手だけだと思うんですよね。他にも活躍した投手はいますけど。岡田投手は昨年抑えを経験しましたが、野球は7、8回にひっくり返されるのが一番“流れ”が来ないです。ここ(7、8回を乗り切って)を勝てると連勝も続いてくると思うんですよね。(先発投手が)次にバトンを渡したいのは岡田投手。ロドリゲスがいなくなりましたから、特に岡田投手に注目したいかなと」
“リリーフ陣唯一のレギュラー”という独特な言い回しで安定感を讃えた岡田には、「試合の“流れ”、勝敗を左右する7、8回を任せるべき」―と憲伸さんは提言した。
そして、主な候補として9名の名前が挙げられる先発投手に話題が移ると、すでに篩(ふるい)に掛けられている状況にあると断言!
「これだけ先発投手陣が揃っていると、一回、二回打たれるとチャンスはもう来ないかなと。すべてが勝負ですよ! (失敗すれば開幕ローテの)可能性はほぼ無いです。『自分はベテランで調整しています』っていうのはないです。(2月22日のタイガース戦、2回4失点の)山井投手も次です。2回目の失敗?(チャンスは)無いですね」
そんな過酷な開幕ローテ争いに身を置くのは、球団最年少開幕投手を務めた小笠原慎之介投手も同じ。憲伸さんとの対談では、今季の秘策(と言っても公に話してしまったので秘策ではないのだが・・・)と抱負が語られた。
小笠原慎之介の秘策:2巡目まではストレートとチェンジアップで
まずは小笠原の2019年成績を振り返る。7試合に登板して3勝1敗、防御率2.56。怪我からの復帰を踏まえれば上々の数字なのだが、小笠原が自覚する課題は“平均投球回5.5”。イニング別の被打率を見てみると、6回が4割4分4厘。7回は5割。長いイニングを乗り切るための秘策を次のように明かした。
「ストレートとチェンジアップの精度を高めています。僕はもともと球種が少ないので、先に球種を全部出すと手詰まりになってしまう。2巡目ぐらいまで(ストレートとチェンジアップで)抑えていって、そこからカーブとスライダーの割合を多くしたい」
課題克服のカギとなる、ストレートとチェンジアップで序盤を抑える予行演習は実践済み。2月13日のベイスターズとの練習試合で3回を被安打2、無失点に抑えてみせた。手の内を明かしても抑えられるようにレベルアップを図る小笠原。理想とする投手像を「連敗を止められるような。『任せて』というような試合を作りたい」と語れば、憲伸さんからひとつの提言が。
「後々エースになっていくという気持ち、魂を持っているピッチャーだと感じるし、なって欲しいと思うんですけど、ただ投げるだけではなく、自分がどうすればチームの流れを変えられるかなと。いい結果で抑えたら、こういうガッツポーズをしようとか。野手を奮い立たせようとか。あいつのために何とかしてあげようと思ってもらえる事を期待してやっていた」
ガッツポーズという計算尽くされたパフォーマンスでチームに流れを引き込み、球場の雰囲気をも一変させてきた川上憲伸流エースの極意を伝授された小笠原に期待は高まるばかりだ。
谷繁元信のイチオシ捕手:石橋の吸収力はすごい
新コーナー(?)の『谷繁元信のキャッチャー道』では、竜の捕手陣を大分析。その中で今最も気になる存在として挙げたのが高卒2年目の石橋康太選手。谷繁さんが石橋の能力を買ったポイントは“成長力”である。
「体力もありそうでガッツもありそう。技術的なところも上がったと思います。(キャッチングに)課題があるので少しアドバイスをしたが、すごく吸収力のある選手だなと感じました」
谷繁さんからアドバイスを受けた石橋も「(谷繁さんのアドバイスは)すごく自分の中にスッと入って来た。実際にキャッチングも急激に良くなったので、自分でも良くなった実感があった。もっとボク自身が高いレベルを目指したい」と自信に満ち溢れた表情が印象的だった。事実、2月22日までの今季1軍対外試合の成績は3打数2安打と打撃でも好結果。チームの最年少捕手が先輩捕手を一気に抜き去る日は、それほど遠くはないのかもしれない。
憲伸大放談パート2:野手のイチオシは溝脇と遠藤。正捕手は噂のルーキー
野手のレギュラーがほぼ確定している現状において注目の選手として挙げたのは、昨季の戦いぶりからも手薄だった代打の切り札的存在になりうる2人。内野手の溝脇隼人と外野手・遠藤一星だ。
「溝脇選手はフルスイングができる。体はそんなに大きくないのですが、しっかり振りこめるんですよね。ピッチャーからすればこういうバッターは嫌らしいですから。代打で出たあとも守備で活躍できると思います。遠藤選手はピッチャーから見ると低めを打つのが上手ですし、ホームランも意識しないといけない。こういう代打が控えていると気持ち悪いですよね。代打の層が厚くなると思います」
最後に、熾烈な正捕手争いを制して開幕マスクをかぶる“勝者”の予想は冗談が7割、いや8割・・・。
「郡司選手を推す理由? なかなか苗字が珍しいですよね(ニヤリ)。リードを勉強しそうな感じがするんですよね。本人(のウリ)はバッティングと言っていましたけど・・・、結論から言うと慶應大学じゃないですか。明治大学(出身のボク)からすると頭がいいなと。冗談は抜きで、バッティングのタイミングの取りかたはピッチャーからすると嫌ですよ」
東京六大学三冠王に輝いた打撃でポジションを掴み取り、竜の“打てる正捕手”としてその珍しい名を轟かせるのか―。2020年の与田竜も数々のニューフェイスの誕生が期待できそうだ。
(このコラムを書いたのは・・・、サンドラ視聴歴約30年のアラフォーな竜党おっさん)