生鮮食品が激安!スーパーマーケット「タチヤ」驚きのコスパと鮮度の秘密とは?
現在、愛知・岐阜・三重で約20店を展開する地元密着型のスーパーマーケット「タチヤ」は取り扱う商品の鮮度や価格の安さが幅広い層から人気です。今回はタチヤの「美味しさ」と「安さ」を兼ね備えた販売方法の秘密に迫ります。
なぜタチヤは人気の絶えないスーパーなのか?
スーパーマーケット「タチヤ」の創業は昭和39年(1964)。当時のスーパー業界では、食品から衣料・雑貨まで一つの店に集め郊外で営業する「総合スーパー」が主流だったのに対し、タチヤは町の八百屋さんや魚屋さんのような「地元密着型のスーパー」でした。
近年は消費者の好みをとらえきれずに業績不振に陥る会社も珍しくなく、大手ドラッグストアも食品を売るこの時代、なぜタチヤは昔も今も人気が絶えないのか。それは生鮮食品にこだわり、仕入れ担当者自身が店に立ち、野菜や魚をその日のうちに売り切り“いつ来てもお値打ちに”とお客さんのことを第一に考えた営業をしているからです。このタチヤのスタイルが安くて新鮮な食材を求める消費者に響き、たちまち人気になりました。
今も八事店では午前10時のオープン前に行列ができるため、朝一番にタイムサービスを行うこともあるとのこと。お客さんのニーズを見事につかんだ「タチヤ」は、多くの人に愛されています。
安さの秘密その1~仕入れ方法「仕入担当者責任制」~
タチヤには他のスーパーマーケットにはない大きな特徴があります。それは「仕入担当者責任制」。一般的なスーパーではバイヤーが仕入れ、値段を決めているところが多いのですが、タチヤでは売り場の責任者が自ら市場へ行き、価格を交渉して購入したものを、自分の責任のもと販売しています。
また仕入れる商品の種類に関しては、対面販売が基本のタチヤは店員とお客さんとの距離が近く会話が生まれやすいため、お客さんの要望を聞き取り次の仕入れに生かすことができます。
自分の目で確かめ、こだわりを持って仕入れた商品のため、従業員にとっては販売にも力が入るとのこと。一人で仕入れ・運送・陳列・販売の4役をこなすタチヤの「仕入担当者責任制」はお客さんにとっても従業員にとっても良い影響をもたらしています。
安さの秘密その2~名物「赤テープ巻き」と「完全売り切り」~
タチヤでは廃棄ロスをゼロにするため、午後4時を過ぎると安売り商品には値引きを表す「赤テープ巻き」がされます。特に定休日前日の火曜日は大幅な値引きが行われます。7~8割引きも当たり前で、生鮮品は9割以上をその日のうちに売り切るとのこと。「完全売り切り」のための値引きこそタチヤの誇る安さの理由です。
またタチヤの閉店は午後6時。スーパーとしては全国的にも異例の早い閉店時間ですが、これは商品を仕入れるために従業員が朝早くから働いているためだそう。
タチヤの従業員の質が高まる理由
タチヤの「仕入担当者責任制」と「完全売り切り」のメリットはお店とお客さん以外にも。この2つの要素による完全成果主義は従業員の収入に直結しています。「自分の力で仕入れた商品を完全に売り切る」仕組みは年齢や序列に一切関係がなく、給与や賞与に反映するようになっているそうです。この仕組みはタチヤならでは。
また、安さがウリのタチヤですが、高級住宅街にある店舗では「買い物そのものを楽しむために」高級外車でやって来るお客さんも少なくないそうです。そのため、単なる安さだけではなく、従業員には、熱が伝わる活気や気安さ、そして顧客との太い絆も求められます。タチヤの従業員は「お客さんに喜んでいただける良い店とは何か?」を常に考え営業しています。
今後も愛され続ける「タチヤ」
2022年にオープンした錦二丁目店では、近隣の飲食店の方の利用が多いのですが、週末には家族連れのお客さんなど多様な客層のニーズにできる限り対応した施策を行っています。タチヤは柔軟性と独自性を持つスーパーマーケットとして、今後も多くの人から必要とされていくことでしょう。
ライター名
ゆぺ
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#名古屋めしデララバ