小さな食堂に60年間通う常連客!? 9割の客が注文する「中華そば」の魅力とは

2022年7月11日(月)放送
小さな食堂に60年間通う常連客!? 9割の客が注文する「中華そば」の魅力とは
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三重県南部、奥志摩として親しまれる南伊勢町。海と山に囲まれたのどかな町の海沿いに老舗食堂があります。訪れた人がこぞって食べるのが、70年間変わらない味を守っている昔ながらの「中華そば」です。町の歴史が刻まれた食堂で働く、親子3代の看板娘に密着しました。

70年続く歴史ある食堂には親子3代の看板娘

昭和27年から70年続く町の定食屋「玉山食堂」は、店内はエアコンも無く扇風機だけの、時が止まったような昔ながらの雰囲気です。

看板メニューは、お客さんの9割が頼むという「中華そば」です。

(常連客)
「おいしいの、ここ。昔ながらだから、飽きが来ない」
「あー、おいしい。このスープが何とも言えない」

常連客の舌を唸らせる一杯を作っているのは、2代目店主の玉山つぎ子さんと、娘の美佳さん、そして孫の美七海(みなみ)さん。玉山食堂の3代看板娘です。

先代の玉山勘一さんが昭和27年に創業し、娘のつぎ子さんは高校卒業後に修さんと結婚して店で働き始めました。

約3年前に修さんが亡くなってからは、母・娘・孫の3人で店を切り盛りしています。

スープの味を熟知しているつぎ子さんが朝の仕込みと調理を担当し、美佳さんは調理や接客、美七海さんは接客・片付け・洗い物というのが3人の役割分担となっています。

ほとんどの客がスープを飲み干す 味の決め手は…卵の殻!?

昔ながらの中華そばが人気の理由は、なんと70年間つぎ足して作る玉山食堂秘伝のスープです。

あっさりした味わいの中に感じるコクは、他では真似できない珠玉の逸品。その証拠に、中華そばを頼んだお客さんはほぼ全員がスープまで飲み干していきます。

先代から伝わる秘伝スープの中身は鶏ガラ、豚ガラ、ニンニク、タマネギ。そして決め手が、卵の殻です。

(玉山食堂・玉山つぎ子さん)
「(卵の殻を入れると)まろやかになる。やっぱり卵の殻を入れるときと入れないときと、まろやかさが違うように思います」

引き継いでいるスープに足していくことで、新しいものとまろやかなスープが混ざり、おいしいスープができると言います。

常連客の中には、こどものころから店に来ている人も多く、中には60年間通っているという人もいます。

「この味を絶やしたらもったいない」客の言葉で乗り越えた苦境

休みの日も欠かすことなく、必ず毎朝5時からスープの火を入れるつぎ子さんは、普段は店の2階にある先代から続く部屋で生活しています。

修さんが亡くなった頃は、新型コロナが流行し始めた時期と重なり、玉山食堂にとって最大のピンチと言っても過言ではありませんでした。

修さんは食堂の2階で療養していたため、24時間続く介護と大黒柱のいない店を切り盛りするのに必死の毎日でした。

苦境の中支えてくれたのは、お店を愛してくれる常連客たちの「この味を絶やしたらもったいない」という言葉でした。つぎ子さんはこの言葉があったからこそ、乗り越える原動力になったと話します。

スープと共に70年の歴史が刻まれた店内には、何度も釘を打ち直した椅子が。創業当初から同じ場所にあると言います。

(玉山食堂・玉山つぎ子さん)
「この椅子を置いといてって言う、お客さんが(いる)。盆や正月に食べに来ると『あ~、懐かしい椅子や!』って言ってここに座る」

歴史を大切にしながら、新たな挑戦も始めています。3年前から、つぎ子さんと美佳さんの夢でもあった居酒屋「夜玉」を始めました。

数ある人気メニューがある中で、お客さんのシメはやはり中華そばです。

母・娘・孫3人ならではのやり方で大好きな味と店を守る「玉山食堂」と「夜玉」。これからも南伊勢の人々が帰って来られる場所であり続けるために奮闘します。

CBCテレビ「チャント!」7月11日放送より

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