「信じられないくらいウマイ!」週に1度しか開かない窯焼きピザ店に、地元に伝わるお団子。大台町でなりゆきグルメ旅
CBCテレビ(東海エリア)で夕方放送の報道情報番組【チャント!】。
アフロヘアーがトレードマークの副島淳くんがリポートする、金曜日の人気コーナー『なりゆきアフロ』は、東海地方の125市町村を巡り、出会った人に聞いた「町の美味しいもの」をその場所へ行って味わう“なりゆきグルメ旅”。今回は自然豊かな山間の町、「三重県・大台町」の後編です。
週に1度しか開かない窯焼きピザ店
ロケ当日は雨模様のお天気。
道の駅【奥伊勢おおだい】で雨宿り中に、息子さんが大台町の高校に通っているという伊勢市の女性に声をかけます。
大台町で一番美味しいものを聞いてみると、答えは「窯焼きピザ」。
息子さんが通う高校の近くに、関東から移住したピザ屋さんがあるとのことで、
お母さま自身も、答志島のちりめんを使った『ちりめんじゃこのピザ』をテイクアウトしたことがあるそう。
教えて頂いた方向へ向かうと、随分と山奥に入っていきます。
見つけたのは「イタリア国旗」が立つ建物。
外壁もイタリア国旗の色、緑・白・赤に塗られています。
ピザ窯も発見!ここが【イタリア料理 il Vivo(イル・ヴィーヴォ)】さんです。
早速中に入って取材交渉!
やがて店外で待つ取材クルーのところに戻ってきた副島くん、取材OKを伝えながらも何だか興奮気味。
聞いてみると、なんとこのお店、木曜日の午後しか開けていないとのこと。
ちょうどロケも木曜日の午後だったのです!なんてラッキー!!
【イル・ヴィーヴォ】は、ドラム缶とレンガで作ったお手製の釜で焼くピザが人気のお店。
本業はキッチンカーでの移動販売で、以前その様子をCBCテレビが取材させて頂いたこともありました。
オーナーのHさんご夫妻に、道の駅で聞いた『ちりめんじゃこのピザ』の話を伝えます。
するとHさんが、お店のピザは4種類あること、
そして、今日のシーフードピザは『ニベのピザ』であることを教えてくれました。
なんでもこのお店は、地場産の旬の素材と、ご主人のひらめきで作られているので、
毎回違うピザが楽しめるそうなのです。
「ニベ」は、東紀州で獲れるイシモチに似た白身魚。
その身をほぐしたものが具材として乗ったものが今日のメニューですが、
ちりめんじゃこもあったため、「ハーフ&ハーフはどうですか?」とご提案頂きました。
「そんなゼイタクができるんですか?!」と大喜びの副島くん。
もちろん、オーダーします!
『Pizza 東紀州(900円)』は、三重県産の小麦粉100%のピザ生地に
奥伊勢トマトの自家製ソースと、地元のフレッシュ野菜をたっぷり乗せ、
そこにご主人オススメの魚「ニベ」と、答志島産のちりめんじゃこをトッピング。
薪で炊いた石窯で焼きあげます。
熱々のピザを触ると、モチモチの生地であることが伝わってきます!
まず一口。
「信じられないくらいウマイ!」「生地が信じられないくらいフワモチ。」
するとご主人、「日本のピザは具がいっぱいで”具を食べるピザ“だけど、イタリアでピザを食べたときに”生地を食べる食べ物“だと思ったんです。」
「正直、今まではピザの耳に価値を見出したことがなかったんですが、このお店では延々と食べられます!」と副島くん大絶賛。
そして、なぜ千葉県から大台町に移住したのか聞きました。
もともと田舎暮らしがしたかったご主人。
知り合いに大台町を勧められて見に来たところ、宮川小学校のすばらしさに感動。
「ぱっと見、ペンションみたいなすごくキレイな小学校で」とご主人が言うと、
「二階建ての木造で、全部、地元の木を使っていました。物語に出てきそうな校舎で」と奥さま。
給食もほぼ全部、地元の食材で、「この給食で子どもを育てたい」と思い、宮川小学校の学区内で住む場所を探した…と教えてくれました。
大台町のふるさとの味、絶品『ほうのきだんご』
ピザ屋さんを出ると、大台町は大雨。
再び、道の駅【奥伊勢おおだい】で雨宿りです。
そこで出会ったのがKさんご夫妻。
奥さまは大台町出身とのことで、お2人にこの町で一番美味しいものを尋ねます。
すると奥さま、手にしていたビニール袋から「じゃじゃーん♪」と言いながら何かを取り出しました。
それは、奥さまが大好きな、手作りの「ほうのきだんご」。
「私はこれが大好きで、今日はこのために道の駅に寄りました。このお菓子、置いていきますよ」と、副島くんに差し出します。
さすがに初対面で頂くわけにはいかないので、同じものを買ってきます。
奥さまオススメの『ばっちゃんず ほうのきだんご(540円)』は、
ヨモギ餅に、そら豆の餡を入れて朴葉で包み、蒸しあげたもの。
旧宮川村に伝わる家庭料理のひとつで、農作業のおやつに食べられていたものだとか。
では、いただきます!
初めて食べる味に副島くん、「うん、美味い。ヨモギ団子みたいですね!僕の大好きなこしあんです」。
奥さまのおばあちゃんや、亡くなった叔母さまがよく作ってくださった、思い出の味なんだそう。
「今日もいなべ市からくる道中に『第2のふるさとみたいな感じがする』と主人が言っていて。ね?」
「そうやねえ、そんな感じ」と見つめ合うKさんご夫婦。
「なんかいいなあ、今回。大台町の思い出に触れられた気がします」。
締めくくりは、今回もひと文字で。Kさんご夫婦の前での筆書きです。
その文字は、「雨」。
「祝日のロケ。いつもならイベントに行ってしまうところが、雨だったからこそピザ屋さんで食べることができ、
そして雨だったから、最高に素敵なKさんご夫婦にも出会えて。雨っていいもんですよ。」
感慨深げな副島くんでした。
(2021年6月11日放送「チャント!」より)