「なげぇ~」大根の漬物『守口漬』いざ収穫体験!愛知の伝統野菜に出会う 愛知県扶桑町でなりゆきグルメ旅!!
なりゆきアフロ ~愛知県扶桑町の旅(2)~
CBCテレビ(東海エリア)で夕方放送の報道情報番組【チャント!】。
金曜日の人気コーナー、アフロヘアーがトレードマークの副島淳くんがリポートする『なりゆきアフロ』は、東海地方の125市町村を巡り、そこで出会った人に「町のおいしいもの」を聞き、その場所へ行って味わう“なりゆきグルメ旅”。
さて今回は、『愛知県扶桑町(ふそうちょう)』の後編です。
オススメは名物よりも好きな“ごぼうの漬物”
副島くんが歩いていると、広い通りの向こうから「副島くんですか?」と声をかけてくれた女性が。兵庫県出身で扶桑町に住んで5年というこの奥さまに、扶桑町のおいしいものを聞いたところ、『じゅひょう屋さんというお漬物屋の“ごぼうの漬物”がすごくおしいしい』と教えてくれました。
さらに「扶桑町は漬物が有名?」と聞いてみると、ごぼうではなく、細長い大根の“守口大根”の漬物『守口漬』が特産品であることを知ります。
この大根は長さが1メートル以上にもなるという、扶桑町の代表的な作物です。
関東育ちの副島くんにとっては、初耳の守口大根。ごぼうよりも気になりながら、漬物店の【壽俵屋(じゅひょうや)扶桑總本家】へと向かいました。
2年をかけて仕上げる“守口漬”
大きな構えの店舗&工場に少々ビビりながらも取材交渉に向かうと快くOKをいただき、しかも「守口大根を引っこ抜くこともできますよ」と収穫体験もできることに。
守口大根の収穫時期は12月中旬から1月中旬で、副島くんが扶桑町に訪れたのは1月の上旬。なんともラッキーな展開になりました。
まずは、お店で守口漬を見せていただくことに。サンプルのぐるぐる巻かれた守口漬を見て、「わー、スゲー」と想像以上に長い漬物に驚きます。
守口漬は、愛知の伝統野菜でもある守口大根を塩漬けしたあと、酒粕とみりん粕を用いた秘伝の粕床でじっくりと漬け込みます。つまりは「守口大根の奈良漬」だとか。大根の収穫から商品になるまで、実に2年もかかるそうです。
木曽川の恵み 全国生産7割の“守口大根”
この守口大根を収穫するべく、畑に案内いただくと「この下にあんな長いのが埋まっているの?」と半信半疑の様子の副島くん。取材対応をしてくれた総務部長さんが「真っすぐ下に伸びてますので」と教えてくれました。
扶桑町の北には木曽川が流れていて、その沿岸一帯の土地は砂が多く混ざり、柔らかいのが特徴。守口大根を育てるには最適な土地で、なんと全国生産の7割を占めるのだとか。踏んだ感触でも土の柔らかさを感じた副島くん。手で触ってみると、サラサラ感も分かります。
そして、いざ収穫体験。まずは、お手本を見せていただきました。土から少し出ている守口大根の上部を持って、土を解すように揺らしながら徐々に引き上げると、抜けた瞬間のあまりの長さに副島くんは「なげぇ~」を連発。手本を見せてくれた女性の身長を超えるような長さです。
「せっかく育てた1本を途中で折っちゃったら…」「商品にはならないですね~」と返され、プレッシャーを感じつつも守口大根の収穫を楽しむ副島くん。根がしっかりしていることも感じながら、慎重に進めていき、
見事!長い守口大根を引き抜きました。
扶桑町産のごぼうもウマい!
店舗に戻り、このコーナーの本題!『言われたものを食べる』というミッションをしようと「非常に申し上げにくいんですが…」と切り出し、「ごぼうの漬物をいただきたい」とお願いした副島くん。そして、店内にも並んでいた扶桑町産のごぼうを使った2種類の醤油漬け『醤(ひしお)ごぼう』と『里の香ごぼう』(いずれも464円)を味わうと、
「食感がいいですね。シャキシャキ! 噛めば噛むほど、醤油の香りがバッと広がりますね」とおいしさを伝えます。
そして、せっかく収穫までさせていただいたので特別に『守口漬』(100g入り572円)もいただきます。
「甘み、めちゃくちゃいい」と言うと、「まあるい、優しい味付けになっています」と総務部長さん。
副島くんは、扶桑町で守口大根&守口漬が有名と聞いた時からの疑問を訊ねてみました。「なんで守口大根?」と扶桑大根ではない理由を聞くと、「大阪の守口市で昔、細長い大根が栽培されていて、その粕漬けを豊臣秀吉が絶賛し“守口漬”と命名した」とか。いわれは色々あるとのことですが、大根も漬物の名もそこから来ているという説を聞き、東海地方の名物・名産についてまた一つ学んだ副島くんなのでした。
(2021年2月19日放送「チャント!」より)