高校生お笑いコンビ「今年『M-1』に出たんですけど…」 できたて「お笑い同好会」は文化祭で笑いを取れるか?パンサー向井が高校で熱血指導
愛知県稲沢市にある愛知啓成高校。今年度国公立の大学に24名が合格。国際教育にも力を入れています。ここに今年7月できた「お笑い同好会」から取材班へ1通のメールが…。
<リーダーの真子くんから届いたメール>
「コロナ禍の中、お笑いを通して多くの人に笑顔になってほしくて活動を始めました。しかし現実は甘くなく、同好会の認知度や期待値が低く、細々とネタ作りに励む毎日です。ぜひ僕たちにアドバイスと喝を入れて下さい」
そこで今回、お笑いトリオ・パンサーの向井慧さんが彼らのもとへと“向かい”ました!
パンサー向井さん:
「私でいいんでしょうかっていうのがありますけど…。(生徒たちがいる教室に入って)こんにちは~!……みんなお笑い同好会とは思えない落ち着き(笑)」
2年生の男子8人で活動しているお笑い同好会。現在、コンビが「ト音記号」と「にゅうめつ」の2組、トリオが「ファールチップ」の1組。そんな中、唯一の「ピン芸人」が…。
上野くん(ピン芸人):
「事の成り行きでピン芸人になっていました。(Q.ネタは?)持ってないです…。先生に渡す同好会の資料を作ったんですけど、その手伝いをしていたら、入っていました(笑)」
パンサー向井さん:
「実際にお笑いをやってみて感じたことってありますか?」
粉川くん(コンビ「にゅうめつ」のツッコミ):
「僕と櫛田くんで今年『M-1』に出たんですけど、カメラを向けられて、大勢の人前でやったら(相方が)ネタが飛んでしまって」
櫛田くん(同・ボケ):
「8割飛ばしました。開始1分弱で飛んで、『ありがとうございました』でした(笑)」
出来たばかりのお笑い同好会ですが、実は取材時ビッグイベントが待ち受けていました。
真子くん(リーダー・コンビ「ト音記号」のツッコミ):
「11月にある文化祭で初披露します。スベったら…海を見に行きたいですね(笑)」
生徒たちはそんな大舞台を前に、向井さんに聞きたいことだらけ。そこで、コンビ「ト音記号」からネタを披露し、プロの目線でチェックしてもらうと…。
パンサー向井さん:
「ボケの名倉くんは手の動きが多いのが気になるかも。見てる方はそっちに目いっちゃって。手を後ろに組むと、見ていて気が散らないと思う。あと、真子くんのツッコミはテンポがいい分、ずっと抑揚が無く見えるかもしれない。
それと、ネタの最初のほうにベタな笑いでも一つ入れとくと、『あ、面白い人たちだ』ってなる。一笑い目が一番大事だと思うんだよね。見てるほうは『この人たち、大丈夫?』って見始めるから、名刺代わりのネタを最初の方に入れた方がいいような気がするよ」
ト音記号の2人:
「すごい……ありがとうございます!」
続いて、M-1にも挑戦したコンビ「にゅうめつ」にも向井さんの熱血指導が…。
パンサー向井さん:
「ツッコミはハッキリと言う。櫛田くんの『三種のチーズ盛り牛丼』ってボケの後に、粉川くんが『すき家かよ』って最後下げてたのは『えっ、すき家!?』って上げた方がいい」
こうして全ての生徒にアドバイスを送った向井さん。そして迎えた文化祭本番。まずは、つかみのネタが大切と教えられた「ト音記号」。
名倉くん:
「女子高へ行きたいか~!?」
会場の生徒たち:「行きた~い!」
そして、ツッコミは…。
真子くん:
「かわいい先生ねぇ、みんな性格悪いよぉっ!」
しっかり気持ちのこもったツッコミに成長していました。そして、向井さんからツッコミの語尾を上げるように指導を受けた「にゅうめつ」も…
櫛田くん:
「すみませ~ん、三種のチーズ盛り牛丼下さい」
粉川くん:「すき家っ!?」
会場の生徒たち:「(爆笑)」
向井さんのアドバイスに加え、本人達の努力もあり、見事初舞台で笑いをとっていました。
お笑いに取り組む高校生たちに、その道で活躍するプロとして真剣に向き合った向井さん。今回の取材で感じたこととは…?
パンサー向井さん:
「皆さん、やっぱり文化祭でやるというのは極度の緊張だと思いますけど、色んな角度から、また皆さんが『あの時のロケの人です』って言っていただけるようになればうれしいなと思いながら、私も活動させていただきたいと思います」
愛知啓成高校お笑い同好会の皆さん、ありがとうございました!