卒業制作の真っただ中…色々独特『高校美術科』 描けそうで描けない“天才の絵”のヒミツ
過去5度の甲子園優勝を果たす野球の名門、名古屋市名東区にある東邦高校。その美術科にお笑いトリオ・パンサーの向井慧さんが“向かい”ました。
廊下を歩いていると、生徒が制作した作品がズラリ!
パンサー向井さん:
「すごいもん、全部。凡人には分からない、一歩間違えたら…っていうのもありますね。自分にも描けそうって思うけど、描けないんだよ。やっぱり芸術ってこういうことなんですね」
美術科3年生のクラスは卒業制作の真っただ中。感性豊かな未来のアーティストの作品を拝見していきます。
仲川さん(油絵専攻):
「卒業制作で自分を描くのがしんどくなってきて、気分転換にこっちも描こうと…」
パンサー向井さん:
「気分転換でも絵を描いてるの?すごいね、マジで(笑)」
美術科には油絵、日本画、デザイン、彫刻と、4つの専攻があります。続いて向井さんが向かったのは日本画のコース。
成瀬くん(日本画専攻):
「日本人形を題材にして、実物とはちょっと違った感じで描いてみたいと思いました。(制作期間は)1カ月かかるか、かからないかくらいです」
パンサー向井さん:
「将来、画家になりたいのかな?好きなことをやってるっていう顔だもんね、キラキラ!」
成瀬くん:
「楽しいですし、画家もいいと思ってます。でも他にも色々あるかなと考えてもいます」
また、デザインのコースでは、生徒の皆さんが取り組んでいることは様々。
中にはフルーツに似せた花瓶を作ろうとパイナップルを見ながら土を触っている生徒や、タブレット端末とアプリを使って、VRで“360度見える風景”を手掛けている生徒も…。
水野さん(デザイン専攻):
「(VRで)日本ならではの風景を描きたいと思って和室を。外はまだですが庭になります」
そして、向井さんが廊下で気になっていた作品と同じ作風の生徒が…。
パンサー向井さん:
「あ!出た、天才の絵だ!廊下にもね、シャッと描いた様な線の絵があったの。これってどういう感覚で描いてるの?」
平岩さん(デザイン専攻):
「絵の具を触るのが楽しいことに最近気づいて、今は絵の具を混ぜたらどんな色が出来るかなとか、どんな風に伸びて見えるかとかを、卒業制作と同時に研究してます」
パンサー向井さん:
「俺がシャッとやったのと、基礎が出来てる人がシャッとやったのでは違うわけでしょ?」
平岩さん:
「色々やった上で、その手法を選んだというのが大事なのかなと思います」
実際に見せてもらうと、白・青・赤・黄色の4色を右手に乗せ、そのまま真っ白な紙の隅に親指からつけて描いていきます…。使う指を増やしたり、手のひらでひねりも加えたりしながら、一息で対角線上にシャッ!
平岩さん:
「今はこうやったんですけど、じゃあ次どうしたら絵がキレイになるかな?と考えながら」
独特なセンスを絵に落とし込む、まさにアーティストです。
パンサー向井さん:
「(スタッフに向かって…)」これのスゴさ分かる?あなたたちに(笑)我々アーティスト、クリエイティブな人しか分からないでしょ」
ちなみに、アーティスト向井さんが名づけたこの作品のタイトルは…。
パンサー向井さん:
「う~ん……『フォーエバー』」
このネーミングには、思わず教室中爆笑!そんなこだわり満点の美術科の生徒たちと出会った向井さん。今回の取材で感じたこととは…。
パンサー向井さん:
「みんな本当に卵ですね。金の卵。色んな作品を見せてもらいましたけど、レベルが高い!素晴らしい作品と、絵が好きだなという熱意と、好きなことに一生懸命立ち向かうことの大事さを改めて教えて頂けました」
東邦高校美術科3年生の皆さん、ありがとうございました!