さわやかな清涼感に感動!本場さながらのシナモンロール&“カリモチ”食感のトリコになるブールとは
パンを愛し、その道を極めるパン職人たちが認める「極上のパン」を、数珠つなぎで紹介するのが「絶品パンリレー」です。今回は、愛知県内のシナモンロールとブールを紹介します。
フィンランド料理のカフェが手がける!本場のレシピに忠実な「シナモンロール」
名古屋市・名東区の「トレマタン ブーランジェリー」の瀧あゆみ店主に、最近食べて感動したパンを尋ねました。
(トレマタン ブーランジェリー・瀧あゆみ店主)
「『ココティカフェ』のシナモンロール。フィンランドの料理を出しているカフェ、元々シナモンロールって北欧生まれのパン。そのレシピに忠実に焼いている。すごくおいしいです!」
名古屋市・名東区の「ココティカフェ」は、「トレマタン ブーランジェリー」から徒歩1分。海外の絵本を30年近く販売している本屋「BookGalleryトムの庭」に併設しています。
フィンランドをテーマにした「ココティカフェ」。サーモンやアサリなどの魚介類と野菜が入ったクリームベースのスープセットや、ミートボールの定食など、フィンランドの伝統料理が味わえます。
(ココティカフェ・鈴木京子店主)
「14年前に初めて行った、フィンランドに。すごくゆったり、時間の流れ方が違う。日本みたいに働きすぎない」
「世界の幸福度ランキング」1位と言われるフィンランドのとりこになった鈴木店主。中でも特に感銘を受けたのが、シナモンロールでした。
ポイントは清涼感!思わず手が止まらなくなる秘密とは
「トレマタン ブーランジェリー」瀧店主が推薦するのは「シナモンロール」。実は、北欧のスウェーデンが発祥地で、ポピュラーなパンです。よく見ると、渦巻き模様が左右に2か所あり、一般的なものと比較すると、ちょっと変わった見た目です。
フィンランド語で「つぶれた耳」という意味を持つフィンランド式のシナモンロールは、両側に渦巻きがあります。シナモンをたっぷりとまぶし、巻いた生地をカットしたら…。
(ココティカフェ・鈴木京子店主)
「(生地の真ん中を)小指で押しつぶす。(真ん中を指で押しつぶすと)つぶれた耳に見える」
小指で生地の中心部をギュッと押しつぶすのが、フィンランド式のシナモンロールの特徴です。また、瀧店主が感動したポイントは、甘さの中にさわやかな清涼感を感じる独特な風味。その秘密を伺いました。
(ココティカフェ・鈴木京子店主)
「(生地に練り込まれた)黒い点々がカルダモン。スパイシーだけどトケトゲした辛さはない。ひきたての方が、より香りが立つ」
ひきたてのカルダモンを生地に練り込むことで、さわやかな清涼感をプラスし、フィンランド式のシナモンロールに仕上げています。
イーストの量は最小限!小麦の味を最大限に生かした「ブール」
「ココティカフェ」の鈴木京子店主が最近食べて感動したパンを尋ねました。
(ココティカフェ・鈴木京子店主)
「東郷町の『パントリコ』の『ブール』。外カリッと、中はモチッと。素朴な味わいが大好き」
愛知県・東郷町で11年前にオープンした「パントリコ」。住宅街にある小さな一軒家でパンを作るのは、この道24年の服部絢子店主です。
(パントリコ・服部絢子店主)
「“トリコ”はフランス語で“編み物”。一つずつていねいに編んでいく、そんなパン作りをしたい。お客さまは『パンのとりこ?』(と聞いてくるが)、それはいい考えだって『そうでもあります』と答えている」
シンプルながら素材にこだわるパンが約40種類並ぶ中、今回「ココティカフェ」の鈴木京子店主が推薦したのが「ブール」。水と小麦粉・塩・イーストのみで作る、シンプルかつポピュラーなハード系のパンです。
鈴木店主が感動したポイントは、噛んだ瞬間に感じる力強い小麦の風味なのだとか。ブールに使用するのは、強い香りが特徴の石うすびき小麦粉です。さらに、イーストの量にもこだわりがあるとのことで…。
(パントリコ・服部絢子店主)
「小麦粉1kgに対して1.5g。イーストが多いと独特の香りがして、小麦粉の味わいが感じられなくなる」
小麦の風味を損なわないようイーストの量は通常の1/10にして、約18時間ゆっくりと発酵。小麦の風味を最大限に引き出すシンプルながらもツウな一品です。
職人が推薦するパンを、一度食べてみてはいかがでしょうか。
CBCテレビ「チャント!」6月7日放送より