「秋はなぜ食欲がわくの?」食欲の秋には理由があった!止まらない食欲と体重増加を防ぐコツとは

2023年10月13日(金)放送
「秋はなぜ食欲がわくの?」食欲の秋には理由があった!止まらない食欲と体重増加を防ぐコツとは

昼夜の寒暖差も大きくなり、いよいよ「食欲の秋」が到来!魅力的な旬の食材がたくさん登場する季節ですが、そもそもなぜ人は秋になると食欲が増すのでしょうか?また、食欲の秋で食べ過ぎてしまった場合の対処法はあるのでしょうか?「暮らしのギモンちょいと解決しましょう課」では、中山真希調査員(以下、中山調査員)が「なぜ秋は食欲がわくの?」というギモンを調査しました。

秋に食欲が増す3つの理由!鍵を握るのは“セロトニン分泌”?

CBCテレビ:画像『チャント!』

中山調査員が訪ねたのは、管理栄養士の岩崎小百合さん。病院や福祉施設など医療現場での給食指導の他、2000人以上の食事カウセリングを手がけた、栄養のスペシャリストです。

(管理栄養士・岩崎小百合さん)
「確かに食欲がわきますよね。よく言われる理由として、夏バテからの回復、魅力的な旬の食材、基礎代謝の影響。寒くなる冬に向けて、人間は体を温めようとする」

基礎代謝は、人が生きていくために必要最低限のエネルギーのこと。季節による基礎代謝量の変動を現したグラフでは、肌寒くなる10月頃からぐっと基礎代謝量が上がっているのがわかります。基礎代謝量があがるということは、その分エネルギー補給のために食欲が増すと言われているのです。

CBCテレビ:画像『チャント!』

街でインタビューしてみても「秋の方が、お腹が空く」という声がありました。夏バテからの回復、旬のおいしい食材、基礎代謝の影響などが食欲の秋に繋がると考えられる中、大きな要因の一つが「セロトニン」です。

(管理栄養士・岩崎小百合さん)
「セロトニンという、脳内の神経伝達物質も関係している」

脳内の神経伝達物質であるセロトニンは、「心身のリラックス作用」と「食欲のコントロール」の2つを司っています。良好に分泌されていれば、精神も安定し食欲もコントロールしやすくなると言われています。しかし、不足するとイライラなど不安定な感情や、食欲をコントロールしにくい状態になってしまうというのです。

セロトニン分泌が秋に減る理由は日照時間が関係していた!

CBCテレビ:画像『チャント!』

セロトニンは秋になると減少し、食欲増加に拍車をかけています。秋にセロトニンが減ってしまう理由を尋ねました。

(管理栄養士・岩崎小百合さん)
「セロトニンは、日光に当たる時間に比例して増える」

日照時間が短くなってくる秋は、食欲をコントロールできるセトロニンの分泌量も減少。日照時間に連動して食欲が増します。

CBCテレビ:画像『チャント!』

セロトニンの分泌を促すためのポイントは3つあります。1つ目は「リズム運動」。ウォーキングや、サイクリングなど一定のリズムで動く動作は、セロトニンの分泌を促すため、負担がない程度に行うのがポイントです。

2つ目は「日光を浴びる」こと。セロトニンは、日光を浴びる時間に比例して増えると言われています。特に、朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びることが大切です。朝日でセロトニン分泌のスイッチが入るんだとか。日中、日光の差し込む部屋で過ごすことも、セロトニン分泌につながります。

3つ目は、「セロトニンの分泌を促す食品の摂取」。そこで管理栄養士の岩崎さんに、食欲が止まらない秋におすすめの「ピリ辛鮭とさつまいもの豆乳坦々スープ」を教えてもらいました。

(管理栄養士・岩崎小百合さん)
「セロトニンの分泌を促す食材で、必須アミノ酸トリプトファンと呼ばれる成分が含まれる食材を摂ることが大切」

CBCテレビ:画像『チャント!』

例えば、卵、納豆や豆腐などの大豆製品。肉や魚、乳製品、ナッツ、バナナなどに多く含まれています。今の時期なら、秋刀魚や鮭などにもトリプトファンが含まれるそうです。今回のレシピなら、鮭・豆乳・合わせみそ・すりごまにトリプトファンが多く含まれています。

(管理栄養士・岩崎小百合さん)
「一緒にビタミンB6という栄養素も必要」

セロトニンを生成するにはトリプトファンと一緒に、ビタミンB6が必要。今回、ビタミンB6が多いのは旬のサツマイモ、キノコ類の生シイタケ、すりごまです。

具材を大きくカットして噛むリズム運動も!心も体もポカポカに

CBCテレビ:画像『チャント!』

「ピリ辛鮭とさつまいもの豆乳坦々スープ(2人分)」の作り方をチェックしてきましょう。まずはごま油を引いた鍋で鮭(2切れ)に焼き色を付け、一旦取り出します。続いておろしにんにく、おろししょうが(各小さじ1)、豆板醤(小さじ1/2)をごま油で炒め、香りがたってきたら大きめに切ったさつまいも(1/2本)、生しいたけ(2枚)の順で炒めていきます。

(管理栄養士・岩崎小百合さん)
「(具材を)大きめに切ると、自然によく噛む。よく噛むことも、セロトニンの分泌につながる」

CBCテレビ:画像『チャント!』

噛むという動作は、セロトニンの分泌を促す「リズム運動」のひとつだからです。具材を炒めたら水(1カップ)を加え、鮭を戻し弱火で約5分煮込みます。豆乳(1カップ)を加え、温まったら最後に合わせみそ(大さじ1)、長ねぎ(10㎝)、白すりごま(大さじ2)を振り入れれば完成です。

セロトニン分泌が期待できる旬の食材を使い、よく噛んで、食欲も抑えられます。温かいスープで、体も心もポカポカになりました。

今回の報告は、「秋に食欲がわくのは、食欲を抑えるセロトニンが減少し、食欲がわいてしまうから」でした。食べ過ぎないよう、よく噛み、味わって食欲の秋を満喫しましょう!

CBCテレビ「チャント!」10月13日放送より

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