全長55mの光る巨大龍が国道を横断!?三重・津市の「巨大龍踊り」のド派手すぎる演出とは
全長55mのド派手な巨大龍が国道23号を舞い踊る、三重県津市の奇祭「巨大龍踊り」。市民のアイデアと地元愛にあふれた祭りで、最もアツい「OMATSURIちゃん」を、タレントの寺坂頼我くん(以下、寺坂くん)が探しました。
重さ400㎏以上の龍を手作り!?ライトとガスでド派手に演出
祭りの起点となる三重県津市の千王神社。祭りが始まるとは思えない静けさの中、境内にはひときわ目立つ、巨大龍が置かれていました。
(町屋百人衆 会長・坂野大徹さん)
「55メートルの龍。町内を練り歩く。氏神様の祭りは昔からあった。何となく寂しいので、『もう少し祭りを盛り上げよう』28年前に有志のメンバーが始めた」
昔、「一目連」という片目の龍を龍神として祀ったところ、雨が降ったという千王神社の伝説。儀式的に行われていた雨乞い神事を、地元の祭りとして盛り上げるべく始めたのが「巨大龍踊り」です。
この巨大な龍は、有志で結成した「町屋百人衆」のメンバーが一から手作りしました。巨大なだけでなく、ホームセンターで購入したおよそ50本のLED電飾でライトアップ。さらに、胴体近くのネジを捻ると、後頭部に積んだガスボンベから大量の炭酸ガスが噴射します。噴射口の周りをプラスチックで囲み、ガスが前方にだけ噴射する仕組みです。炭酸ガスを噴射したのは、手作りのド派手な法被を着た巨大龍の責任者、冨田知旨さん。
(町屋百人衆 巨大龍責任者・冨田知旨さん)
「ただ担いでいるだけより、ドッキリしますやんか」
アルミ製の巨大龍は400㎏以上。若い力を借りるべく、約18年前から三重大学の生徒が担ぎ手として参加しています。
巨大な龍が町を練り歩く!汗だくの担ぎ手をチアリーダーが応援
午後7時、お払いを済ませると、いよいよ巨大龍の出発です。巨大龍の責任者、冨田さんがドラを鳴らし、出発前の手筒花火を点火。電飾を付けた龍が、炭酸ガスを噴射しながら境内を出発します。龍の前方を行く軽トラックの荷台からも炭酸ガスが噴射され、祭りの範疇を超えた演出です。
スタート直後から、早速国道23号に出た巨大龍。この後、狭い住宅街を進み、見せ場となる三重大学前の交差点を目指します。大量の炭酸ガスを浴びながら、懸命に担ぐこと約10分、ようやく最初の休憩ポイントへ。担ぎ手たちは既に汗だくです。
(担ぎ手)
「10分くらいしかたってないんですけど、10分間で汗かけるギネス記録出したと思います。めちゃくちゃ暑い」
寺坂くんも担ぎ手を体験しますが、狭い道を蛇行しながら進むため体が左右に振られ、バランスを取るだけでも至難の技!胴体はより一層揺れが激しく、視界が遮られて使えるのは腕の力だけ。想像以上に体力を消耗します。
次の休憩ポイントでは三重大学の応援団とチアリーディングによるパフォーマンスや、地元の方たちの太鼓の演奏が。さらに祭りを盛り上げます。
ボルテージは最高潮!大迫力の国道横断でクライマックス
満タンのガスボンベを補充し、掛け声とドラが鳴り響く中、いよいよ見せ場の交差点へと向かいます。歩道橋には、溢れんばかりの観客が。すると次の瞬間、この日最大量のガスを吐き出し、巨大龍が一気に国道へ!見事ド派手な踊りを披露した巨大龍。千王神社を起点とした往復2㎞を担ぎ切りました。
今回、寺坂くんが巨大龍踊りで最もアツかった「OMATSURIちゃん」に選んだのは、巨大龍責任者の冨田知旨さんです。
(町屋百人衆 巨大龍責任者・冨田知旨さん)
「地元のためにっていう思いがある。自分が生きていく中で、それを支えにしたい」
祭りを盛り上げて、みんなを喜ばせたいという冨田さんから、アツい手形をいただきました。「巨大龍踊り」は、地元を楽しくしたいという町民愛と、オリジナリティに溢れたお祭りでした。
CBCテレビ「チャント!」7月19日放送より