解散とバンザイ、そして...

石塚元章

2014年11月25日

衆議院が解散するとき議員のみなさんが「バンザイ」をする。

衆院解散は、いわば「君たち全員クビですから」と言われたのと同じ。

ならばバンザイでもあるまいとも思うのだが...。

 

実は、明治30年(1890年)に帝国議会が解散した際、

「万歳と呼ぶ者あり」と議事録にあるのがその最初ではないか...とされているが、

ではなぜ定着したのかについては、"やけっぱち説"から、"なんとなく慣例に"...まで

諸説あって、結局わからない。

 

先日の解散の際(2014年11月21日)には、

 

解散詔書を読み上げる議長が「...解散する」と言った途端、議場からバンザイが。

さらに先まで読んだ議長が「バンザイはここで」と指摘してもう一度「バンザイ」。

つまり、1回の解散で2回の万歳三唱となった。

(某新聞は"万歳六唱"と見出しをつけていた)

でも、これ、国会に詳しい人に聞くと、

「解散します」と言ったところでバンザイをするのが普通で、

議長がその先まで読み上げて、なおかつ

「バンザイはここで」などと促すほうが異例だとも。

まあ、ルールがあってないようなものですから...。

そういえば、選挙が終わったあとに「バンザイ」をするのも

当選した候補者と支援者の方たち。

多くの市民が、(派手にバンザイなどしなくても)

たとえ小さな声でもいいから、そして、誰かが「今でしょ!」と音頭をとらなくても、

思わず「なかなかいいね」と言いたくなるような政治・社会がいいに決まっている。

バンザイしているのは政治家ばかり...では、ちょっと困る。