老老介護
厚労省の調査によると、30年ほど前は65歳以上のお年寄りがいる世帯の45%が親・子・孫の3世代で暮らしていた。大家族が多数派だった。ところが、現在は、三世代世帯は13%と少数派。
逆に、夫婦のみのいわゆる老老世帯と一人暮らしの人を合わせると56%。半数以上を占めている。
3世代世帯が多数派だった時代には、家庭の中に介護力があった。しかし、今は、穏やかに暮らしていた夫婦のどちらかの病状が急変して入院したりすると、老老介護は突然崩壊してしまう。核家族時代、子どもたちは親とは離れた所に住んで家庭を持ち仕事をしている。老老世帯、独居世帯が中心となった現代、お年寄りが住み慣れた自宅で生活を続けるには、訪問診療、訪問看護、訪問歯科診療、ヘルパー、入浴サービスなどの介護サービスの手を借りることが必要となる。老老介護の最大の不安はやはり病状の急変。超高齢社会を支える新しい在宅医療の仕組み作りが喫緊の課題だ。
ストリーミングと音楽配信
▼インターネットで聴きたい音楽を入手する際、楽曲データをいったんパソコンやスマートフォンに取りこんで、改めて聴きたいときに聴く「ダウンロード」方式が主流だった。
▼これに対し、音楽をネットで受信しながらそのまま再生するのが「ストリーミング」方式。ラジオで普通に音楽を聴く感覚に近い。
▼ダウンロード方式は1曲いくらで対価を支払うケースが多いが、欧米では今、定額(場合によっては無料)で聴き放題になるストリーミング型の音楽配信が人気を呼び、急成長しつつある。
▼「ストリーミングラジオ」「パーソナルラジオ」などの言葉も使われるようになっている。streamは「流れる」の意味。
衆議院の解散
わが国の国会は衆議院と参議院の二院制となっています。衆議院議員の任期は4年、参議院議員の任期は6年ですが、日本国憲法第7条に、天皇の国事行為として、「内閣の助言と承認により」「衆議院を解散すること」、と書かれています。これより衆議院が解散されると、任期中であっても衆議院議員は議員の身分を失い、総選挙が実施されます。また、参議院には解散はありません。
ところで憲法69条には、内閣不信任案が衆議院で可決された場合、または、内閣信任案が衆議院で否決された場合は、内閣は総辞職するか国会を解散しなければならないとの趣旨の記載があります。この場合も、解散の手続きは憲法7条によるわけですが、実際には、69条の場合だけに限定せず、7条の規定にある、「内閣の助言と承認」、つまりは、内閣総理大臣の判断で(総理大臣以外のすべての閣僚が解散に反対すれば、すべて総理大臣が罷免して、総理大臣がすべての大臣を兼ねることも理論的には可能だからです)国会が解散できるとされ、実際に日本国憲法下で、69条の場合以外にも衆議院が解散され総選挙が行われてきました。
今でも衆議院の解散は69条の場合にだけすべきとの見解もありますが、解散は69条の場合だけに限定されないという内閣の答弁書も以前に出ていて、一般的にも、憲法7条により、総理の判断で、しかるべき時期に民意を問うため解散できるとの解釈が定着しています。解散は総理の専権事項といわれるのはこのためです。
青色発光ダイオード
青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇・名城大学教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の3人が、ノーベル物理学賞を受賞した。
小型でエネルギー効率の良いLEDは、すでに開発されていた赤・緑に加えて、
青色が開発されたことによって、光の3原色すべてがそろい、白いLEDの光を創り出すことが可能になった。エジソンが発明した白熱電球は20世紀を照らした。青色LEDは、21世紀を照らす画期的な光だ。
医療分野では、超小型で明るいLED照明を内視鏡の先に装着することが可能になったおかげで、管が細く患者の苦痛の少ない内視鏡検査が普及した。
さらに、手術室の照明も従来は医師の手元を明るく照らす必要があるため、
大型の照明が天井に取り付けられるのが普通だったが、
方向によっては大切な手元に医師の頭で影ができてしまう欠点もあった。
これが最近、小型で強力な光を発するLED照明が開発され、
その超小型LED照明を、手術する医師のゴーグルにとりつけることで、
手元がより明るく照らされ影もできない新しい手術照明器具も登場。
青色LEDは、さまざまな分野での応用が急速に広がっている。