2月の旬食材

2021年2月14日(日)放送 【第444回】
2月の旬食材

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:藤井サチ
ゲンキリサーチャー:中村昌也
ドクター:お茶の水健康長寿クリニック 院長 医学博士 白澤卓二
2月は、寒さと乾燥で身体の抵抗力が低下しやすい時期。さらに、春を目前に控え寒暖差などから生じるダメージも大きくなります。そんなときに頼りになるのが、栄養価の高い「旬の食材」。そこで今回は、2月が旬の食材の知られざる健康パワーと賢い食べ方を専門家に教えてもらいました。

2月の旬食材「ブロッコリー」の健康効果&おすすめレシピ

・旬な健康効果①抗酸化作用
ブロッコリーに含まれるβ-カロテンは、体内でビタミンAとして働き抗酸化作用が期待できます。さらに、β-カロテン以外にも抗酸化作用が期待される成分が豊富で、ビタミンCはレモンより多く、ビタミンEはニンジンの約7倍も含まれています。そのため、さまざまな病気を予防する抗酸化ビタミンのA ・C ・Eがしっかり摂れるのだとか。また、ブロッコリーには、抗酸化の働きをする酵素の生成を促す「スルフォラファン」という別の抗酸化成分も豊富に含まれており、糖尿病や肝機能改善に効果があったという研究結果もあるそうです。

・旬な健康効果②認知機能アップ
ブロッコリーには、認知症の発症リスクを低下させるという報告もあります。その働きの鍵を握るのが、ブロッコリーに多く含まれる成分「葉酸」。葉酸が不足すると、認知症のリスクといわれるホモシステイン(悪玉のアミノ酸)の数値が上がってしまうのだとか。一方、葉酸をたくさん摂っている人はホモシステインの数値が非常に低いため葉酸が認知症の発症リスクを下げるといわれているそうです。

~抗酸化力アップにおすすめ「ブロッコリー混ぜ混ぜごはん」~
<材料(2~3人分)>
米2合(300g)
ブロッコリー1/2個(150g)
ベーコン 2枚
塩 小さじ1強
胡椒 少々
<作り方>
▼米を洗い炊飯器に入れ、いつもの水加減で炊き上げる
▼その間にブロッコリーをみじん切りにする(茎の部分も皮を取りみじん切りに)
▼ベーコンもみじん切りにしておく
▼ご飯が炊き上がったら塩・胡椒・ベーコン・ブロッコリーを入れて蓋をする
▼そのまま2分ほど蒸らす
▼蓋を開けて全体を混ぜて器に盛る
<ポイント>
・小さく刻む事でスルフォラファンの吸収率がアップします。
・抗酸化作用があるビタミンCは熱に弱いので、なるべく火を通さないようにします。
・抗酸化ビタミンのAとEは脂溶性なので、ベーコンなど油分のある食材と一緒に摂ると吸収率がアップします。

2月の旬食材「ゴボウ」の健康効果&おすすめレシピ

・旬な健康効果①免疫力アップ
ゴボウに含まれるサポニンという成分には、免疫機能を司るナチュラルキラー細胞を活性化し、身体を守る効果が期待できます。サポニンは、皮の中に含まれているのでなるべく皮がついた状態で摂取するのがおすすめだそうです。

・旬な健康効果②整腸作用
ゴボウの甘み成分であるオリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やすため整腸作用があるといわれています。専門家によるとオリゴ糖のおすすめ摂取量は1日2~10gとされていて、ゴボウには100g中に3.6gも含まれています。また、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランス良く含まれているので、免疫力アップに重要な腸内環境を整えてくれるのだとか。さらに、水溶性食物繊維を腸内の善玉菌で分解する事で生まれる「短鎖脂肪酸」という成分が免疫機能を高め感染予防の効果が期待できると近年注目されているそうです。

~おすすめレシピ「ゴボウの免疫力アップ煮」~
<材料(2~3人分)>
ゴボウ 150g
鶏もも肉 1/2枚(150g)
玉ネギ 1/4個(50g)
水 150CC
トマトソース 150g
塩 小さじ3/4
オリーブオイル 大さじ1
粉チーズ 大さじ1
黒胡椒 少々
イタリアンパセリ お好みで
<作り方>
▼ゴボウは丸めたアルミホイルで泥を落とす程度にこすり洗いをする
▼ごぼうを空瓶などで叩き一口大に切る
▼鶏もも肉も一口大に切り、塩・胡椒(分量内少々)で下味をつける
▼フライパンを温めてオリーブオイルを入れ、鶏もも肉・ゴボウ・玉ネギを加えて1~2分炒める
▼水を加えて一煮立ちさせ、トマトソース・塩を加え8分程度中火で煮込む
▼器に盛り、仕上げに粉チーズと黒胡椒を振る
▼お好みでイタリアンパセリなどを散らす
<ポイント>
・丸めたアルミホイルで洗うと皮が取れすぎずに綺麗に洗うことができるそうです。
・空瓶などでゴボウを叩くと、繊維が潰れて食べやすくなります。
・煮汁ごと食べられるので栄養を余す事なく摂取できます。

2月の旬食材「納豆」の健康効果&おすすめレシピ

・旬な健康効果①骨を強くする
納豆には、骨を強くする効果が期待できます。その働きの鍵を握るのがビタミンK。納豆のビタミンKは、発酵前の大豆に比べて50倍以上も増加。小松菜やホウレン草よりも多く含まれているそうです。

・旬な健康効果②血液サラサラ効果
大豆が発酵する過程で生まれるナットウキナーゼという酵素には、血栓を溶かす効果があるといわれています。そのため、脳梗塞や心筋梗塞の予防効果が期待できるのだとか。大豆の表面積が大きいほど、ナットウキナーゼも多くなるといわれているので、摂取するなら納豆の中でもひきわり納豆がおすすめだそうです。また、先生によるとナットウキナーゼは72℃以上で破壊されてしまうのであまり熱を加えないで食べると良いとの事です。(※ワルファリンカリウムを含む抗凝固剤を服用中の方は納豆を控えてください)

~おすすめレシピ「血液サラサラ納豆外葉巻き」~
<材料(2人分)>
ひきわり納豆(たれ・からしも) 2パック
長ネギ 50g
塩 小さじ1/3弱
レタスの外葉 4枚
黒胡椒 たっぷり
<作り方>
▼熱湯を沸かし、塩を入れレタスを2分ほど茹で水にとり絞る
▼納豆をしっかり混ぜみじん切りにした長ネギと添付のたれ・からし、塩・胡椒を混ぜる
▼レタスを広げ真ん中に納豆を1/4量ずつ入れ包み、食べよい大きさに切る
▼仕上げにも黒胡椒を振る
<ポイント>
・みじん切りにした長ネギに含まれるアリシンは、ナットウキナーゼと同様に血液をサラサラにする効果が期待できます。

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