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あなたの運転は大丈夫?高速道路の運転に潜むリスクとは

あなたの運転は大丈夫?高速道路の運転に潜むリスクとは

4月26日、栃木県那須塩原市の東北自動車道上り線で逆走車をきっかけとする多重事故が発生しました。逆走はどうして発生するのでしょうか?万一、逆走車に出くわしてしまった場合、どのように衝突を回避すればよいでしょうか?5月3日放送のCBCラジオ『大石邦彦のNOW ON SHARE!』では、CBC論説室の大石邦彦アナウンサーが逆走車の原因と対処法について解説します。

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意外に多く起きている逆走事案

26日夜の事故では3人が死亡、11人が重軽傷を負いました。

逆走した乗用車は高速道路を一度降りた後、すぐに入り直して逆走したようです。
警察は引き続き、車が逆走した原因を調べています。

大石「いやぁ…これは怖いですよね」

走ってきた車と接触した逆走車はさらに3キロ近く走行し、別の車と正面衝突。
20分後には、渋滞最後尾の乗用車に大型トラックが衝突する別の事故が起こり、計11台が絡む多重事故の発生につながりました。

大石「最初の逆走がなければ、その後の事故は防げたわけです。もしかしたら、あなたも逆走する恐れがありますから。運転中の方、耳を傾けてほしいと思います」

逆走事案はどの程度起きているのでしょうか?
なんと、2023年は224件も発生(怪我6件、死亡2件を含む)。2日に1回以上起こっていることになり、いかに頻繁かがわかります。

せっかくの注意喚起も気づかれず

逆走を起こすドライバー全体の7割を占めるのが、65歳以上の高齢者。

逆走の原因は、高速道路の出口への侵入や、インターチェンジ・ジャンクションなどで分岐を間違えることのようです。
「こっちじゃなかったのに…」という誤侵入が逆走の引き金に。
逆走防止のため、注意喚起の看板が出ているはずですが…

大石「自分が運転しているときのことを考えると、道路や前方を見ているので…看板が目に入ってこないときも」

また、赤や青などでわかりやすく塗装されている路面も「こっちのルートですよ」と教えてくれます。
「ただやはり、走行中は路面が目に入ってこないのだろう」と大石。
昨今は認知症のドライバーが多いことも背景にありそうです。

大石「注意喚起をしても、なかなかなくならないのが、逆走」

逆走車に出くわした時の対処法

となると、逆走車が急に出現した場合を日頃から想定しておく必要があります。

自動車評論家の国沢光宏さんに逆走車への対処法を伺ったところ、ハンドルを左に切って左側に寄せるのが良いそうです。
車線の幅が3.5メートル、車幅が1.7メートルとすると、これで正面衝突を回避できます。

ただし、このとき急ブレーキをかけるのは禁物。
こちらも100キロ近いスピードが出ており、スピンの危険性があるためです。
また、追突事故を招かないため、急な車線変更も禁物です。

大石「これができるかどうか、ということです」

実際には難しい咄嗟の判断。
逆走に気づいた瞬間には、逆走車との距離はおよそ100メートルで、猶予は2秒弱しかありません。
さらに、前の車が左に避けた場合は0.5秒ほどしか猶予はなく、普段の心構えが肝心です。

また、逆走車の運転者が日本人の場合と、外国人の場合でも対処は異なるそう。
左側走行の日本人と違い、外国人は右側通行で来る可能性もあるからです。
とはいえ、多くの場合、やや左にハンドルを切って対処することで、逆走車との正面衝突を避けられるとのことでした。

高速道路で普段運転していない人も多く走っている大型連休。
逆走や合流をしっかりシミュレーションし、渋滞に突っ込まないことが大切です。
楽しい休日が過ごせるように注意喚起を促しつつ、心より安全運転を願う大石でした。
(nachtm)
 

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