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★ビートルズが世界を変えた7つの偉業(No.1)レコード針をおろした瞬間の常識を変えた!

★ビートルズが世界を変えた7つの偉業(No.1)レコード針をおろした瞬間の常識を変えた!
イギリス・リバプール:ビートルズのブロンズ像(C)CBCテレビ

2020年は、ジョン・レノン生誕80年&没後40年。アルバム『Let It Be』発売50年の年でした。2022年は、ビートルズ・デビュー60年・・・を迎えようとしています。

2021年・・・改めて今、1960年代の音楽、カルチャー、社会の既成概念に果敢にチャレンジし、自由にふるまい、大人たちの常識を変えていった、ビートルズのさまざまな偉業について、記憶をたどり整理してみたいと思います。

ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター・・・いずれも未来を変革する大きなエネルギーを内に秘めた非凡で魅力的な若者たち。4人のチームワークと強烈な個性の化学反応によって、世界はどう変わったのでしょうか?

再評価されるアナログ・レコード

デジタル化が進んで、音楽はデータの形でダウンロードして聴くのが主流になりました。音質の面でも、ハイレゾなど超ハイクォリティー・サウンドが実現し、ミュージシャンの生演奏さながらの迫力ある音を身近に楽しむことができます。しかし一方で、デジタル技術が追求してきた細部にわたる高音質よりも、人間味があって暖かい音を感じることができるとして、アナログ・レコードを再評価する人たちも増えています。日本レコード協会の調べによると、CDやダウンロード配信に押されて減少していたアナログ・レコードの生産量が、2010年頃から復活し始め、2009年に比べて最近のアナログ・レコード生産量は約10倍に増えているそうです。

ビートルズが活躍した1960年代は、もちろんアナログ・レコードの時代。新曲のレコードが発売されると、街のレコード店に新譜のレコード盤が並びました。ファンは、リリースされたばかりの新曲のレコード盤を買い求め、家に帰ってワクワクしながらレコード・プレーヤーに乗せて針をおろすのです。まだ聴いたことのない新曲・・・いったいどんなサウンドだろう?針をおろす瞬間・・・これがたまりません。この瞬間がとても重要なんです。

この、レコード盤に針をおろす瞬間、一瞬にしてファンの心をつかむ魔法のテクニックで、ヒット・ソングを量産したのが、ビートルズだったんですよ。当時のポピュラー音楽界の常識を打ち破る斬新なアイデアとテクニック。ファンを魅了したビートルズ・ソングの魔力とは?

一瞬で心を燃え上がらせる!

筆者所有:Hey Jude直筆歌詞コピーとレコード(C)CBCテレビ

「Can’t Buy Me Love」「Help!」「Hey Jude」これらの曲の共通点は何でしょう?

あなたがもし、忘年会などのパーティーで“イントロ当てクイズ”を企画する担当だったとしたら、いずれの曲もクイズの問題には向かないでしょう。なぜなら、これらの曲は最初の1秒でいきなりズバッと、ビートルズ自身の声で答えが発せられてしまうからです。共通点は、イントロが無いことです。ビートルズがデビューした当時のポピュラー音楽は、レコード盤に針をおろした瞬間、まず聞こえてくるのがイントロで、イントロをしばらく聴いてリズムが耳になじんだところで歌手が歌い始める・・・というのが常識でした。ところが、ビートルズのヒット・ソングの多くは、針をおろした瞬間、いきなり耳に飛び込んでくるポールの肉声!ジョンのシャウト!一瞬にしてファンの心を燃え上がらせ、歌の魅力に引き込んでいく魔力がありました。

自由奔放な曲作り

イントロ無しでドーンといきなり歌い始めるビートルズの曲は、他にもいっぱいあります。

「All My Loving」「Any Time At All」

「No Reply」「I’m A Loser」

「Nowhere Man」

「Girl」「Eleanor Rigby」

「Here There And Everywhere」

「Yellow Submarine」

「Penny Lane」「Hello Goodbye」

「The Long And Winding Road」

・・・これらの曲はいずれも、歌い出しの強烈なインパクトが心に焼き付いて離れない・・・ビートルズの代表作ばかりです。

さらに、ビートルズが世に放ったヒット・ソングの中には、レコード盤に針をおろした瞬間、あっと驚く“イントロ”で始まる曲もあります。「A Hard Day’s Night」は、イントロと言えば確かにイントロかもしれませんが、“ジャァーーン”とギターの不協和音が音量全開でかき鳴らされるだけのシンプルなもの。音の残響が消えるか消えないかの一瞬の隙を突いて“It’s been A Hard Day’s Night・・・”とジョンのパンチの効いた声で歌が始まります。「I Feel Fine」・・・この曲もまた、レコード盤に針をおろした瞬間の常識を覆した話題作。まず耳に飛び込んでくるのが“ブ~~ン”というアンプの雑音。意表を突いたアイデアに世界が驚かされました。

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常識や既成概念にとらわれない自由奔放な発想で曲作りにチャレンジし続けたビートルズ。レコード盤に針をおろした瞬間、一瞬でファンの心をつかみ、世界を驚かせた名曲の数々を歴史に残してくれました。

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