日本で唯一の「階段国道」!階段が国道に指定されたワケとは?
ミキの昴生と亜生の2人がMCを務める『道との遭遇』。全国の道に特化したVTRをミキが様々な視点で楽しんでいきます。今回は年間4万kmもの道をドライブする道マニア歴12年の片山俊宏さんと、青森県にある“日本で唯一の階段国道”を巡ります。
農道とは思えない「こめ・米ロード」
「現役の道を車で走るのが一番楽しい」と道路愛を語る片山さんと一緒に旅をするのは、アメリカ生まれのギャレス・バーンズさん。2人は青森にある日本唯一の階段国道を目指します。
その前に、片山さんがオススメする“農道”へ。農道と言えば田んぼや畑の中にある細い道のイメージですが、片山さんが紹介する農道は、言われないと農道だと分からない2車線の「こめ・米ロード(五所川原地区広域農道)」。
南津軽郡藤崎町から北津軽郡中泊町に至る全長約37キロの農道で、農村地域に密着した“わたしの農道”という意味を込められて名付けられたそう。農業の効率化を図る目的の他に、幹線道路に対するバイパスとしての機能を持つ生活道路として重宝されています。
こめ・米ロードを走ること数十分。片山さんが「ギャレスさんに面白いものを見せたい」ということで、2人は沿道を歩いていると、縦に「ハト」と読める面白い標識を発見!
「幅員減少」の標識と「ト形道路交差点あり」がひとつの支柱にあるのは珍しく、道マニアの片山さんにとってはたまらない場所のようです。
2人はこめ・米ロードをさらに北上。
(道マニア・片山俊宏さん)
「どうですか?この真っ直ぐ具合」
(ギャレスさん)
「キレイ!道路のど真ん中に停まりたくなる」
ひたすら続く真っ直ぐなこめ・米ロードは、農道とは思えないほど絶景でした!
さらに車で走ること1時間、到着したこめ・米ロードの終点にある看板には「コメ米ロード」と「米マイロード」の2種類の表記が。この違いにギャレスさんも大笑い。「同じ交差点なのに表記が全然違う。この適当なところが面白い」と片山さんは言います。
一体なぜ階段が国道に!? その謎が明らかに!
標識の面白さを再確認しながら2人が辿り着いたのは、本州の端にある「龍飛崎」。そこには目的の国道339号、通称「階段国道」があります。
地図上では国道339号が分断されているように見えますが、2本を繋ぐ道こそが階段国道です。階段が国道に指定されているのは、日本でここだけ。一体なぜこんな国道が誕生したのか?
町役場に確認してみたところ、国道に指定されたのは昭和49年。階段部分を含め道路整備をする予定で国道に指定されたものの、70mという高低差があることと民家が密集しているという条件に阻まれ、階段部分は改修されないまま現在に至っているとのことでした。
階段国道の北側は漁港や津軽海峡、遠くに北海道を見ることもできる絶景ポイント。そして階段国道の南側には、片山さんがお気に入りだという「津軽海峡冬景色歌謡碑」があります。
石碑の前にあるボタンを押すと名曲「津軽海峡冬景色」が流れ、「竜飛岬」が出てくる歌詞を見ながら曲を聴くことができます。
名曲が心に染みたところで、2人の階段国道を巡る旅は終了です。
11月1日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より