竜の申し子ドラ6竹内龍臣・高校3年間で驚がくの球速37キロ増!

竜の申し子ドラ6竹内龍臣・高校3年間で驚がくの球速37キロ増!

「【ドラゴンズライター竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム」

秋季キャンプは雪辱を晴らす鍛錬の場

「サンデードラゴンズ」より根尾昂選手©CBCテレビ

馬肥ゆる秋ならぬ、竜肥ゆる秋。北谷、名古屋と二箇所に別れ、10月30日から始まった秋季キャンプ。秋は少しぐらい壊れても大丈夫!それぐらいの気持ちで体力強化、そして技術向上に努める若竜たち。なかでも北谷組は徹底的に日々身体をいじめ抜いていると聞く。

その代表格のひとりが来季一軍レギュラー取りを狙う根尾昂内野手。

“打ってなんぼのポジションだと思っていますので”

打力向上こそが通年一軍でのプレーが可能となる。その思い一心で課題に取り組む毎日。自分に合ったバットを模索し、徹底的にバットを振り込む。現時点では高橋周平のバットがしっくりいき、打ち込みに精を出しているそうだ。打撃とともに、今キャンプでは荒木内野守備コーチとマンツーマンで守備力向上にも努めている根尾。勝負となる来春キャンプまでにひとつひとつ課題をクリアする日々が続く。

「サンデードラゴンズ」より京田陽太選手©CBCテレビ

もうひとり、悔しい思いを晴らすために北谷入りを決めた男がサブグラウンドでノックのボールを受け続けている。京田陽太内野手だ。
今年リーグナンバーワンの守備力を誇りながら、守備のベストナインともいえる“ゴールデングラブ賞”を逃した。

“来シーズンは必ずゴールデングラブ賞を獲ります!”

受賞するためにやることは分かっている。投票する記者に対し、“ショートは京田”と思われるほどのインパクトを与えること。その域に達するには、今の形をもう一度見直す。その試みを体感するには秋季キャンプは絶好の場所と根尾同様、荒木コーチの門を叩いた。

「サンデードラゴンズ」より京田陽太選手©CBCテレビ

“ボクの場合、ちょっと守る姿勢が低いので、もう少し体を起こして守ることと、ボールを捕る時に右足が内側に入り過ぎるので、懐が大きい姿勢で捕ることを学んでいます。あと前に出るダッシュ力が弱いと言われたので、それも含め今までにないような感覚で(荒木コーチ)に教えてもらっています”

ドラゴンズ入団以来、守りのイロハを教えてもらった奈良原コーチが退団。この秋は京田自身、イチから学ぶ思いで、技術習得に勤しむ。

さて今週のサンドラ、ドラフト3位指名・岡野祐一郎投手(東芝)と、6位指名・竹内龍臣投手(札幌創成高)が出演。期待の即戦力、そして伸びしろ抜群なエースの原石二人がプロ入りへの思いを語った。

考える力が武器の即戦力右腕

「サンデードラゴンズ」より岡野祐一郎投手©CBCテレビ

岡野投手のアピールポイントは大学そして社会人を経験しただけにフォアザチーム。

“粘り強い投球。調子が良い時も悪い時も試合を作る”

彼の経歴は福島・聖光学院高-青山学院大学-東芝と一見華やか。しかしここまで決して順風満帆ではなかった。中学時代は3、4番手の控え投手。大学時代は2部リーグに落ちる経験もした。そして社会人2年目で味わったドラフト指名漏れ。数々の挫折を味わってきたが、その度に思い浮かべた言葉がある。それは『七転び八起き』。

「サンデードラゴンズ」より岡野祐一郎投手©CBCテレビ

“いろいろな挫折があったが、そこで落ち込んで下を向くのではなく、そこから何とか這い上がっていこうと意味だと解釈している”

挫折を経験したからこそ、身についたものがある。反骨心しかり、考える力を養ったことが岡野にとって大きな力となった。

“150キロを超えるストレートや凄い変化球があるというわけではないので、バッターが嫌がることを考えていくうちに結果もついてきた”

「サンデードラゴンズ」より岡野祐一郎投手©CBCテレビ

3年後の未来予想図に明記したのは“タイトル”。しかも欲しいタイトルは最多勝ではなく最優秀防御率。ゲストコメンテーターの川上憲伸氏は『防御率を狙うところがチームを考えていることが伝わってくる』と、彼のクレバーさを瞬時に見抜いた。

考える力が長けているからこそ、調子に左右されず抜群の安定感を持つ今の投球スタイルにつながっている。同級生の柳裕也投手と張り合う、右のエースの座を争うぐらいの活躍を今から楽しみにしたい。

まさに竜の申し子

「サンデードラゴンズ」より竹内龍臣投手©CBCテレビ

“目標にする投手は福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大投手です”

まさに“少年よ!大志を抱け”。目標が大きくて素晴らしい!竹内投手、中央球界では無名だが、北の大地・北海道では期待の本格派右腕と騒がれた器だけある。

龍臣…名前からしてドラゴンズファンの心をくすぐる。しかも幼少期からドラゴンズファンときたからものだから嬉しい限りだ。

“ボクが小学校の時、ドラゴンズが強かったので。アライバコンビが大好きでした”

また札幌創成高野球部監督が元ドラ戦士・遠田誠治さんであったのも他ならぬ縁を感じる。ドラゴンズに入るべくして入った、まさに竜の申し子である。

「サンデードラゴンズ」より竹内龍臣投手©CBCテレビ

高校入学時はストレートMAX110キロ。しかし3年夏の大会時にはMAX147キロを記録。37キロもスピードが急上昇した理由には同僚のサポートがあったという。一年の冬から毎日朝練をこなし、ウェイトトレーニングや雪上トレーニングにも音を上げることなく継続し、身体を一回りも二回りも大きく成長させた。入学当時、体重56キロだった体重も今では80キロ。近い将来、150キロをも期待できる“鎧”を身につけたのだ。

清水達也、山本拓実両投手は二軍で経験を積み、二年目の今年、ともにプロ入り初勝利を挙げる活躍を見せた。ドラフト5位指名の岡林勇希投手と切磋琢磨し、自身が未来予想図で公言した10年後にはバリバリのエースになれるよう、ぜひとも腕を磨いて欲しい。

あと足りないものは何?

「サンデードラゴンズ」に出演する岡野祐一郎投手と竹内龍臣投手©CBCテレビ

ドラフト入団組が持ち込んだ“力”はチームに刺激をもたらし、新たなるケミストリーを生み出す。チーム力の底上げ。来季開幕を迎えるまでにあとは何が足らないのか?その答えを一日でも早く解決し、私たちファンを安心させて欲しい。とにもかくにも強いドラゴンズが見たい!竹内投手が幼少期テレビ越しで見た、あの負けないドラゴンズを取り戻してもらいたい!

がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!

(ドラゴンズライター 竹内茂喜)

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