「詐欺とは思わなかった」前澤友作氏になりすましたAI動画で投資詐欺も 特殊・SNS詐欺被害額が年間約2000億円超え

SNSを利用した詐欺が増加しており、特殊詐欺などを含めた2024年の被害額は年間2000億円に上っています。著名人になりすましたAI生成動画や、投資を勧誘する偽広告など、手口は巧妙化しています。被害者の多くが甘い言葉に騙されており、注意が必要です。今回は、増え続ける特殊詐欺の実態に迫りました。
著名人なりすまし動画の危険性 愛知県警が注意喚起

SNSで拡散される偽動画の中には、AIで作成された著名人になりすましたものがあります。愛知県警は公式SNSでこうした動画に注意を呼びかけています。
実際に拡散された動画では、実業家の前澤友作氏を装った人物が登場し、投資を勧誘していました。名前の間違いなど明らかな不自然さがあるにもかかわらず、信じてしまう人もいます。
(街の人)
「詐欺とは思わなかった。有名な人が出ているから」
こうした偽広告による被害は深刻で、被害者たちがSNS運営会社を訴える裁判も起きています。
巧妙化する投資詐欺の手口 2940万円の詐欺被害も

SNSを通じた投資詐欺の被害も後を絶ちません。岐阜県の50代男性は、Instagramで知り合った女性からFX投資を持ちかけられ、2940万円もの被害に遭いました。
(被害者50代男性)
「解約はできません。もし金が入らなければ全ての資金を凍結すると案内がきて。凍結されたら困るという不安が大きかった」
札幌市の60代男性も、語学サイトで知り合った女性からSNSで商品売買を持ちかけられ、詐欺に遭いました。
(60歳男性)
「ショックは大きいですよ。ほとんどの貯金を使ってしまったので残念ですね」
手口は巧妙で、最初に少額の利益を示すことで信用させ、その後大金を振り込ませるというものです。

名古屋市の企業が開発した詐欺対策アプリは、約27万件の詐欺関連情報を蓄積し、怪しいメッセージを受信すると警告を表示します。
(トビラシステムズ技術部 柘植悠孝 課長補佐)
「投資はリスクもあるので、甘い言葉に誘われないようにするのが必要」
SNSを通じた詐欺はますます巧妙化しています。常に警戒心を持ち、不審な投資や取引の誘いには慎重に対応することが重要です。
CBCテレビ「チャント!」2025年3月31日放送より
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