酸っぱ辛くて中毒性ヤバめな「中国料理 富士」の“酸辣湯麺”!驚きの隠し味とは?
熱々の麻婆豆腐に、ジューシーな焼き餃子!時々無性に食べたくなる味、それが大衆中華料理店、通称「町中華」です。常連客を唸らせる「看板メニュー」には、一体どんな“ルーツ”が隠されているのでしょうか?今回は、名古屋市・中村区にある人気町中華「中国料理 富士」の「酸辣湯麺」のおいしさの秘密を、番組で独自調査しました。
具材たっぷりで絶妙な酸っぱ辛さ!酒のつまみにもぴったり
名古屋市中村区の名古屋駅太閤通口から歩いて10分のところに店を構える「中国料理 富士」。看板メニューは、熱々の「酸辣湯麺」です。
(お客さん)
「具材がたくさんあって、酸っぱ辛い。食べ応えもある。具もたくさん入っているから、満足度も高い!」
自家製の中華スープに、野菜、豚肉、豆腐を加え、オリジナルブレンドの醬油と、ラー油・穀物酢で味を調えます。片栗粉でとろみを付けたら、仕上げに溶き卵をからめて完成です。
いつもこの店で、定食を食べているというお父さん。今日は家族を連れて、かねてから気になっていた酸辣湯麺を注文しました。
(お客さん)
「冬は温まる。寒い日はコレでしょうね!米入れたい!麺食い終わったら」
そう言うやいなや、すかさず炒飯を2皿追加注文。出された炒飯と残った酸辣湯を一緒に食べると、思わず笑顔になるおいしさ!中毒性がある酸辣湯麺の“あん”は、酒のつまみに持ってこいのようです。
関東から訪れるファンも!名古屋らしい独創性あるあんに感動
店には、県外からもお客さんがやってきます。東京から出張でやってきたという、東京藝術大学の教授。ここの酸辣湯麺を食べたくて、仕事の前に足を運んだそうで…。
(東京藝術大学デザイン科の教授)
「おいしい!酸辣湯麺って種類が多いから、卵入ってないやつとか。ここまであんかけ強めは初めて食べた。あんの主張が強い。でもこれぞ、名古屋なのかな。あんかけスパゲッティ的な」
さすがは藝大教授!関東にはない、名古屋らしい“あんかけたっぷり”な酸辣湯麺の独創性に、いたく感動。大満足で仕事へと向かいました。また、関東からやってきたという別の男性客も「中国料理 富士」のファン。1年前に食べた、この店の味が忘れられず横浜からやって来たのです。
(富士の酸辣湯麺ファン・旅行客)
「伊勢神宮、奈良、京都、最終日に名古屋。富士で酸辣湯麺食べて、新幹線乗って帰る!富士の酸辣湯麵でシメたい!」
旅の〆に食べたくなる、酸辣湯麺。さすが“日本一の山の名”を持つ「中国料理 富士」です。
あんの秘密は「和風だし」!あっさり系のうまみスープ
この店独自の味の秘密はスープに隠されているようで、常連客も“優しい味”だと絶賛。夫婦二人三脚で厨房に立つ、創業40年になる「中国料理 富士」では、店主の大谷明秀さんが中華鍋であんを作り、妻の美子さんが麺を茹でる担当です。
(妻・大谷美子さん)
「中華はスープが命。どんな料理も中華スープが基本」
味の要となる中華スープは毎朝、美子さんが一から作っています。鶏ガラに、生姜とニンニク、そして甘さを引き出すための野菜を加えます。富士の酸辣湯麺が、他より優しい味に仕上がっていたワケは、最後に昆布、鰹節、煮干しでとった和風だしが決め手となっていたから。
(妻・大谷美子さん)
「2人で店を始めたとき、中華は味が濃いなと思ってて。どんどん薄くしちゃった♥自分たちも歳をとっていくので、あっさり系のうま味があるスープを作る」
一般的な酸辣湯麺は、汁の表面が辣油で赤く染まるビジュアルが多いですが、この店の酸辣湯麺は、優しいきつね色。辣油は自家製で、熱したごま油を唐辛子と混ぜるだけのシンプルな作り方に。辛くなりすぎないよう、唐辛子の粒は取り除くのが美子さんのこだわりです。
(妻・大谷美子さん)
「(Q創業当時から味は変わった?)変わってます。客が分からない程度に少しずつ変えてる。辛みと酸味を少し控えた。薄味が客に受け入れられた」
辣油と穀物酢を、時間をかけて少しずつ量を減らしたことで、辛すぎることもなくすっぱすぎることもない、絶妙な塩梅の「酸辣湯麺」に仕上がったのです。
(妻・大谷美子さん)
「みなさん長生きしてほしい。わたしたちも店を続けたいし」
店主夫妻の思いやりが詰まった、体に優しい酸辣湯麺を求めて。今日も常連客がやって来きます。
CBCテレビ「チャント!」1月23日放送より