５月頃から生産量が増え始める、今が旬の野菜「トウモロコシ」。おいしいトウモロコシの選び方は？おいしく食べられる調理法は？農家だからこそ知っている、トウモロコシのおいしい食べ方『農家の大量消費めし』を調査しました。
深夜の畑に光るヘッドライト！？糖度が一番詰まった状態で収穫
トウモロコシ栽培が盛んな愛知県碧南市にやって来ました。碧南市の砂地で栽培される「味来（みらい）」という品種は、実に糖度と旨味が凝縮され、皮が薄いのが特徴です。トウモロコシ畑を見つけますが、１時間以上探しても農家の人は見つかりません。近くのタマネギ農家の人に聞くと…。
（タマネギ農家）
「（トウモロコシ農家さんを探していて…）収穫して自宅に帰っちゃっとる。朝暗いうちに、頭に電気つけて収穫している」
夜明け前に、電気をつけて作業をしているというトウモロコシ農家。その理由を調査するため、深夜３時に畑へ。すると暗闇の中で、ヘッドライトを光らせる、農家の人を発見しました。
（トウモロコシ農家・杉浦勇二さん）
「トウモロコシは時間がたつと、糖度が下がっていく。（収穫したてのものなら）生でも大丈夫ですよ」
トウモロコシは日中、成長のために自身の糖分を使います。そのため、農家さんたちは糖をたっぷり蓄えた、一番甘い状態のトウモロコシが収穫できる、夜中の３時～４時にヘッドライトを頼りに手作業で収穫を行っていたのです。
おいしいトウモロコシの選び方も、教えてくれました。
（トウモロコシ農家）
「おいしいといわれているのが、葉の数が多いもの。（スーパーでは葉を調整していることも多いが）葉の枚数が多く、さやの色が（青々として）濃いもの」
収穫したトウモロコシはその日のうちに出荷。多い日は、約５tも出荷されていきます。
トッピングだけじゃない！万能すぎるトウモロコシの農家メシとは？
トウモロコシ農家の人に、おいしいトウモロコシの食べ方を聞きました。
（トウモロコシ農家・杉浦勇二さん）
「基本的にはゆでるが多いんですけど、トウモロコシごはん」
トウモロコシの実をばらし、芯と、塩を少々入れて、お米と一緒に炊飯器で炊くと、芯からダシが出て、おいしいトウモロコシごはんが出来上がるそうです。仕上げにバターを乗せるのがおすすめ。
集荷場にいたトウモロコシ農家の人にも、ゆでる以外のレシピを聞きました。「バター炒め」「カレーやラーメンに入れる」といった回答以外には、「かき揚げ」にするという声も。芯から取った粒だけを集め、かき揚げにするといいます。
午後に作業していたトウモロコシ農家の人は…。
（トウモロコシ農家）
「最近スープ。大量に消費するなら、すりつぶして（味つけに）塩しか使わない。ボクはスープが一番好き」
冷製スープで食べると、トウモロコシ本来の甘味と旨味が感じられるとのことでした。
この時期、街の産直「あおいパーク もぎたて広場」でも、とれたてのトウモロコシが販売されていました。買い物に来ていた客も、陳列していた女性から朝に収穫したばかりだと聞き、思わず手を伸ばして購入していました。
一番おいしい加熱方法はこれ！簡単すぎる大量消費めしも紹介♪
今が旬のトウモロコシを使い、今回レシピを作ってくれるのは「あおいパーク もぎたて広場」スタッフで、食育ソムリエ資格を持つ永坂美恵子さんと、杉山理絵さんです。
調理の前に、トウモロコシのおすすめの加熱法について聞いてみました。
・水からゆでる
・熱湯からゆでる
・ラップでまいてレンジ
・皮ごとレンジ
・蒸す
と、数種類の熱の通し方がありました。
その中でも多かった「ゆでる」、「皮ごとレンジ」、「蒸す」の3つの方法を実際に試してみると…。
（もぎたて広場スタッフ・永坂美恵子さん・杉山理絵さん）
「（薄皮だけでレンチンが）一番おいしい。これが正解なんだ」
薄皮のまま、600Wのレンジで4分加熱したものが一番人気でした。
続いてトウモロコシを使った簡単レシピの調理開始です。最初に作るのは「焼きトウモロコシ」。芯ごと食べやすい大きさに切り、片栗粉をまぶして油を引いたフライパンで加熱します。仕上げに醤油をかければ子供も食べやすい、「焼きとうもろこし」の完成です。
次は、「中華風トウモロコシ入りタマゴスープ」です。中華スープと湯を入れた鍋に、2本分のトウモロコシの実を入れます。そして、水溶き片栗粉と溶き卵を入れれば完成。ミキサーなどを使わず、お手軽にトウモロコシを楽しめます。
最後は、「いももち」。潰したジャガイモ、トウモロコシの実、片栗粉を混ぜてフライパンで両面焼くだけです。
こうして、あっという間に合計3品が完成しました。
（もぎたて広場スタッフ・永坂美恵子さん・杉山理絵さん）
「コーンの消費にはぴったり。簡単だしね」
今が旬のトウモロコシで、皆さんも作ってみてはいかがでしょうか？
CBCテレビ「チャント！」6月13日放送より
