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交流戦まさかの6連敗締め、立浪ドラゴンズ出直しへ3つの課題

交流戦まさかの6連敗締め、立浪ドラゴンズ出直しへ3つの課題
論説室コラム

交流戦まさかの6連敗締め、立浪ドラゴンズ出直しへ3つの課題

 2022年6月13日(月) 17:30
北辻 利寿
北辻 利寿
「サンデードラゴンズ」より立浪和義監督©CBCテレビ

正直言って、最後に6連敗が待っていようとは思わなかった。2022年のセ・パ交流戦が終わった。中日ドラゴンズは、福岡ソフトバンクホークスはじめパ・リーグ上位3球団に3カード連続の勝ち越し、交流戦で一気に借金をなくし5割復帰かとも期待したが、最終盤に千葉ロッテマリーンズと北海道日本ハムファイターズにそれぞれ3タテ、6連敗を喫した。借金はなくなるどころか「8」に増え、あっという間にリーグ最下位に転落していた。リーグ戦の再開まで少しだけ時間が空く。立浪ドラゴンズ、逆襲へのポイントを3つ挙げる。(成績は2022年6月12日現在)

(1)4番の復活または見直し

「サンデードラゴンズ」よりダヤン・ビシエド選手©CBCテレビ

いきなり厳しい言い方をすれば、ダヤン・ビシエド選手は「4番打者」としては物足らない。もちろん、ビシエド選手のホームランやタイムリーで勝った試合もあるが、4番なのだから、それぐらいは打って当然。象徴的だったのは、6月11日の交流戦ファイターズとの2戦目。数少ないチャンスの中、先制された3点を追う3回表の2死1、2塁で、ビシエド選手のバットは空を切り三振。「残念」というより正直「またか」という印象だった。同じ日に福岡の地で交流戦の優勝を決めた東京ヤクルトスワローズは、村上宗隆選手が「4番」の仕事を見せつけた。ドラゴンズと同じ3点を追う局面で追撃の2ランホームラン。そして次の回では逆転の満塁ホームランである。まさに4番打者が引き寄せた勝利であり、優勝だった。7年目を迎えたビシエド選手はドラゴンズを愛し、名古屋の地を愛する好選手でファンも多い。1塁の守備も安定していて、打線には必要な選手であるが、それと「4番」は別である。今季ここまでの打点を見ても26は少なすぎる。村上選手の打点53を筆頭に、各チームの4番打者が打点上位に並ぶ。古傷の肩の状態が気になるが、“竜の4番”を見直していい時期ではないだろうか。実際5月にはアリエル・マルティネスが4試合「4番」に入って早々にホームランを打つ活躍も見せている。

(2)先発ローテーション再整備

「サンデードラゴンズ」よりジョアン・タバーレス投手©CBCテレビ

交流戦の最中に、ドラゴンズは独立リーグからジョアン・タバーレス投手を獲得した。ドミニカ共和国出身、27歳の右腕である。シーズン途中に“緊急補強”が必要なほどに、ドラゴンズの先発投手は枯渇しているようだ。大野雄大と柳裕也という球界でも誇れる左右の両輪、そして小笠原慎之介投手と3人がローテーションを守るものの、それに続く投手は誰?“本拠地ドーム5回限定”から脱し始めた松葉貴大投手と期待の19歳高橋宏斗投手が加わって5人。シーズン前に落合英二コーチは「先発は8人ほしい」と語っていたが、それに達していない。勝野昌慶投手のけがによる離脱も大きかったが、今季から先発に転向した岡田俊哉と鈴木博志の両投手も結果を出せていない。育成選手から大抜擢した上田洸太朗投手も2試合の先発で2軍に逆戻りしてしまった。正念場の“夏の陣”に向けて、どんな先発ローテーションを組むのか?目の前で言えば、6月17日からのリーグ戦、最初の相手である讀賣ジャイアンツ、または次に戦う首位のヤクルトスワローズ、どちらに大野と柳という2投手をぶつけるのか?大きなテーマとなるだろう。

(3)出て来い!新たな力

「サンデードラゴンズ」よりリハビリ中の石川昂弥選手©CBCテレビ

石川昂弥選手の離脱が、ボディーブローのように効いていると感じる。左膝前十字靭帯不全損傷という大けがで、1軍の戦列から姿を消した。石川選手こそ“新生・立浪ドラゴンズ”勢いの象徴だったと日一日と痛感する。今季から新たに岡林勇希そして鵜飼航丞という2選手が、スタメンレギュラーに名を連ねているが、石川選手に代わるもうひとり、または2人でもいい。新しい風が吹いてほしい。こう思ってしまうのは、戦ったばかりの日本ハムファイターズの選手たちを見たからだろう。パ・リーグ首位打者を走る松本剛選手を筆頭に、決して20歳前後でない選手たちも新庄剛志BIGBOSSの下で躍動している。ドラゴンズで言えば、期待の筆頭は根尾昂選手だろうが、投か打か、今後どんな登場の仕方をするのか?まだ見えてきていない。さらに根尾選手だけに留まらず、新たな戦力に飛び出してきてほしい。立浪監督は2022年シーズンを「育てながら戦う」と明言している。若竜がここで出てこなければ、一体いつ出てくるというのか。

待望の“ミスター・ドラゴンズ”立浪和義を新監督に迎えたシーズン、その1年目は采配を信じて見守る気持ちに変わりはない。むしろ、この逆境で指揮官がどんな手を打ってくるのか、楽しみですらある。ただ、選手たちには“戦う顔”だけは忘れてほしくない。交流戦後半に時おり見られた一部選手の情けない表情はご勘弁。リーグ戦再開のバンテリンドームには、そんな逆襲への熱い期待を込めて、球場へ足を運ぶこととする。
                             
【CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。

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