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石川昂と岡林が名乗り!沖縄で見たドラゴンズ開幕予想オーダー、そして根尾は?

石川昂と岡林が名乗り!沖縄で見たドラゴンズ開幕予想オーダー、そして根尾は?
論説室コラム

石川昂と岡林が名乗り!沖縄で見たドラゴンズ開幕予想オーダー、そして根尾は?

 2022年3月2日(水) 10:45
北辻 利寿
北辻 利寿
Agreスタジアム北谷©CBCテレビ
Agreスタジアム北谷©CBCテレビ

竜に新しい風が吹くか?立浪和義新監督が率いる中日ドラゴンズ、2022年のシーズンに向けた沖縄キャンプは、新生チームにとって大切な“試金石”の舞台だった。開幕に向けて3つのポイントに注目して、キャンプ締めくくりを見守った。

注目(1)~高橋宏のローテーション入りは?

「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手©CBCテレビ
「サンデードラゴンズ」より高橋宏斗投手©CBCテレビ

2年目を迎えた高橋宏斗投手は、大きく成長していた。1年前は2軍の読谷でキャンプを過ごしたが、2022年は1軍の北谷でキャンプを完走した。ブルペンで投げる姿を見た。フォームが大きく、ダイナミックになった印象だった。あどけない笑顔はそのままだが、そこに自信めいた頼もしさが垣間見られた。横浜DeNAベイスターズとの練習試合で、見逃し三振を奪った内角ストレート、あの球道はこの1年の成長を見せつけるものだった。2020年秋のドラフト会議でドラゴンズは高橋投手を単独指名した。栗林良吏、早川隆久、佐藤輝明、牧秀悟ら他球団で1年目から大活躍した選手たちを“差し置いて”である。活躍してもらわなければ困る。そして、2年目での開幕ローテーション入りの手応え十分、楽しみな19歳の春である。

注目(2)~石川昂の開幕スタメンは?

根尾昂選手と石川昂弥選手©CBCテレビ
根尾昂選手と石川昂弥選手©CBCテレビ

ある意味で、立浪竜のシンボルとなるのが背番号「2」石川昂弥選手だと思っている。ドラフト会議では、“世界の王”福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長までも獲得に名乗りを上げた逸材。残念ながら2年間は、けがもあったりして十分な出番を与えられなかったが、勝負の3年目に新政権が誕生した。かつて“いてまえ打線”の中核スラッガーだった中村紀洋コーチの指導もジャストフィットしたようだ。北谷の球場スタンドで、連日、打撃練習を見守ったが、バットを軽く振るだけで、気持ちよくボールが飛ぶ。外野席の彼方には青い海が広がるが、そこまで飛んでいくのではと思えるほどの力強い弾道。天性の才能だろう。立浪監督は、高橋周平選手をセカンドにコンバートしてまで、石川選手のサードでの起用を決断した。2月27日のオープン戦2戦目、左翼席への特大ホームランは、まさに開幕スタメンへの“のろし”だろう。

注目(3)~立浪采配が見せる野球とは?

オープン戦初戦(北谷町)©CBCテレビ
オープン戦初戦(北谷町)©CBCテレビ

ドラゴンズで現役選手としてユニホームを脱いでから実に12年余り。十分すぎる雌伏の時を過ごして、背番号「73」を背負って竜の陣頭に立った立浪監督。どんな采配を見せるのかは最大の注目だった。その意味でもオープン戦の初戦は大切なゲームだった。1番は大島洋平選手ではなく、石川選手と同じ3年目の岡林勇希選手。キャンプ中に20歳になったばかりだ。「7番サード石川昂弥」の場内アナウンスに、球場に詰めかけたファンからひときわ大きな拍手が沸き起こった。そして指名打者として、ドラフト2位ルーキー鵜飼航丞(こうすけ)選手もスタメン起用。低迷し続ける打線に、新しい風が吹いた。
采配の妙を感じたのは選手交代だった。途中から外野には根尾昂選手と伊藤康祐選手、セカンド高橋周平の後に高松渡選手、ショート京田陽太選手の後に溝脇隼人選手など、交代タイミングと人選が見事だった。そして何より、3安打と活躍した岡林選手は別として、ノーヒットだった石川と鵜飼両選手を最後まで交代させなかったことは采配の矜持だった。「可能性のある選手はどんどん使っていく」まさに立浪イズムを見せた初戦だった。

追伸~根尾昂の立ち位置は?

「サンデードラゴンズ」より根尾昂選手©CBCテレビ
「サンデードラゴンズ」より根尾昂選手©CBCテレビ

立浪監督のキャンプ総括で、この選手の名前が登場した。4年目の根尾昂選手である。
「キャンプのMVPは根尾です」
1年前の北谷キャンプ、日没後の屋内練習場で黙々とバットを振り続けていた姿を目の当たりにしたが、“練習の虫”は今年も健在だった。立浪監督も「朝から一番練習していた」とMVPの理由を挙げた。しかし、沖縄でのオープン戦、スタメン起用ではなかった。ライトには1年後輩である岡林選手が指名され、そして活躍を見せた。努力した者がすべて報われるほど、プロの世界は甘くない。しかし、ファンは努力が報われることを祈りたい。根尾選手は途中出場した2試合でいずれもヒットを打った。球場のファンは背番号「7」に温かい拍手を送っていた。

立浪ドラゴンズの開幕戦の相手は、老練な原辰徳監督率いる讀賣ジャイアンツ。またとない相手である。開幕の3月25日に向けて、時計の針は一気に加速する。沖縄の心地よい風が、生まれ変わろうとする竜の追い風になりますように。本番に向けたオープン戦がいよいよ佳境に入る。
                                  
【CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。

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