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ドラゴンズ柳裕也「ノーノー未遂」まさかの裏話と変化球の質を向上させた分析と実践

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ドラゴンズ柳裕也「ノーノー未遂」まさかの裏話と変化球の質を向上させた分析と実践 | ドラの巻【昇竜復活へ!CBC中日ドラゴンズ情報】 | CBCテレビ・CBCラジオ


「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

 交流戦を終えて、終盤の失速はあったものの借金を2つ減らして後半戦に臨めたのは大きい。そしてその後半戦を勢いづける新戦力がトレードで千葉ロッテマリーンズからやってきたのもこれからの巻き返しの鍵となるだろう。個人的にも観戦した試合で「まさかノーヒットノーランが観られるのか?!」と期待が高まる中、かっさらっていくヒットを放った選手なのでそのやられた分以上の活躍が楽しみだ。今週のサンドラは、そのノーノー未遂の好投で魅せた柳裕也投手の特集。話して良いのか?とハラハラするような裏話も含めて振り返ります!

■柳裕也、不調から好調に転じた理由と変化球の質

 防御率、奪三振など今シーズンリーグトップクラスの成績を挙げている柳投手。直近の2試合は疲れもあるのか、5失点が続くなど苦しむ姿も見せるがコーチ陣も修正して持ち直すことを期待している。粘り強くチームを引っ張る意識の強い柳投手には期待がかかる。

オープン戦序盤も思うように結果が出ないことに苦しんでいた時についてはこう語る。

「やっぱり苦しかったですし、なんでこんな打たれるんだろうって自分でも思っていた。」

先輩の大野雄大投手も緊急ミーティングを開いて苦しみながらも前に進もうとする柳の背中を押した。底から抜け出すために柳は身体面と技術面を変えていった。

「全部っす。全部今と違うっすね。体で言えば今とは体重も違う、春先は90キロくらいあったんですよ。今は84~85キロ。2年前の良かった時の体重が85キロぐらいだった。そのぐらいに戻してみようかなっていう。技術で言えばプレートを踏む位置だとか。」

オープン戦当初は、プレートの『一塁側』を踏んで投げていたが、現在は11勝を挙げた一昨年と同様『三塁側』を踏んで投げている。

「オープン戦最後のファイターズ戦の5イニング目、最後の1イニングでプレートの踏む位置を三塁側に戻した。曲がり球のピッチャーだと自分で思ってるので、変化球で言えば。」

柳が言う曲がり球は、持ち球のカーブ、スライダー、カットボールのことだ。シーズンに入るギリギリのタイミングで整備できた。

「(プレートを踏む位置との関係とは)三塁側から投げることで角度ができたということと、一塁側を踏んでるときはスライダーをあんまり投げてなくて、曲がりきる前にキャッチャーにたどり着いちゃうみたいな感じでスライダーが良くなかったので。三塁側に変えてからスライダーも思うように投げられ始めて、そこから曲がり球3球種が良くなった。」

ある球種の精度が上がったことが今シーズンの圧倒的な奪三振数に繋がっているという。

「チェンジアップが結構計算できる球になって、特に左バッターに対する攻めが前までは左バッターに対して入ってくる曲がり球をどこに投げるかどの球速で投げるかという勝負だった。そこから逃げていく球が使えるようになったので左バッターに対しても自信を持って勝負できるようになった。」

9試合連続クオリティ・スタート、チームトップタイの5勝をマークした影に、柳自身が組み立てる投球の思想を実現する持ち球の質の向上があった。しかし、ここ2試合でまたストレートの球速が落ちていること、カットでの奪三振が取れなくなっおり、阿波野投手コーチからも課題とされているカットボールの軌道の修正も客観的に見つめ直す必要がある。短期間でもブレずに修正することができた柳なら実戦の中でも改善して成長していくことを期待したい。課題の解決でマイナスを0に戻すだけじゃなく、プラスに変えていける分析力も柳は持っているだろう。

■ノーノー未遂のウラにまさかの理由が?!

 6月1日のマリーンズ戦6回途中まで全く打たれる気配のないピッチングで、1得点しかないものの安心しきって見ていられる試合だった。そんな中突破口を開くために好投していた二木康太投手の代打に『後から振り返れば』手痛い1安打を打たれてしまった。

「試合前に結構相手のデータを頭に入れてから投げるようにしてるんですけど、代打が出てきてこの左バッター誰だと思って、和田康士朗選手っていうめちゃくちゃ足の速いバッターいるじゃないですか。和田選手出てきた!なんでこの場面で俊足のバッターが代打なんだろうな?と思って。外から探り入ってみようと思ったら打たれて、うわ良いバッティングするなあと思ってパッと見たら加藤選手でした。やべえ間違えた!と思いましたね。」

集中しすぎていたのか、緊張につつまれていたのかファンとしてはびっくりするような裏話だが動揺せずにしっかり完封勝利をもぎ取ったのは流石の安定感だった。チームの柱としての自覚はヒーローインタビューでも表れている。柳がヒーローのときには翌日先発の小笠原慎之介投手の名前を出して発破をかけるのだ。

「(ドラゴンズに)入ったときから、慎之介のことはいいライバルだと思っているので、今は試合ローテーションの前後で投げることが多いので慎之介が投げる前日に良いプレッシャーをかけてやろうと思ってやっている。」

高校、大学とキャプテンを任されてきた柳らしく、チームの一員として自覚的な態度はこれからのドラゴンズを牽引するのにふさわしい存在だ。オープン戦で大野投手が与えた影響、柳投手の活躍が大野投手に与えていく影響はときに優しさ、ときに倒してやるぞという気持ちとして絡み合い成長させていく。

「このチームのエースは今大野さんだと思うので、その大野さんに負けないようにという思いは常に持っていますし、これからもその気持ちは持って頑張りたいなと思ってます。数字はほんと今だけにならないように本当に頑張りたいというのが正直な気持ち。でもシーズン前に目標にしていた二桁の勝ち越しというのはなんとしてもこだわって達成したい。」

データの見間違いはもう絶対にしないとひとなつっこい笑顔で語る姿は、マウンドで見せる力強くクールな表情や自身への厳しさゆえに悔しそうな表情と対照的だ。頼りになる芯の強さと、表情から伝わるほどの熱い感情は柳投手のカッコ良さだと感じる。そんな柳投手のとびきりの感情をヒーローインタビューでもっともっと見せてもらいたい!がんばれ柳裕也!

澤村桃

画像:「サンデードラゴンズ」より柳裕也投手(C)CBCテレビ

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