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ドラの巻【CBCドラゴンズ情報】

新天地マリーンズで魅せろ“バズーカの強肩”元竜戦士・加藤匠馬に幸あれ

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新天地マリーンズで魅せろ“バズーカの強肩”元竜戦士・加藤匠馬に幸あれ | ドラの巻【昇竜復活へ!CBC中日ドラゴンズ情報】 | CBCテレビ・CBCラジオ


その肩の強さを目の当たりにしたのは、中日ドラゴンズの春季キャンプ地である沖縄県北谷町の球場だった。2月下旬の沖縄は日によっては初夏の陽気、そんな中でシーズン最初のオープン戦が横浜DeNAベイスターズを相手に始まった。

■甲斐に負けない肩は誰?

加藤匠馬選手は、この試合9番キャッチャーでスタメン出場した。2019年2月23日、キャンプから戦闘モードへ切り替わるオープン戦の大事な開幕。前のシーズンは1軍出場がまったくなかった加藤選手がいきなり抜擢されたのは、ドラゴンズの新体制によるものだった。与田剛新監督の参謀としてやって来たのは伊東勤ヘッドコーチ、西武ライオンズ(現・埼玉西武)黄金期を築いた名捕手だった。福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也捕手が“甲斐キャノン”と呼ばれ、注目を集めていた中、伊東コーチはこう語った。
「中日にも甲斐に負けない肩の持ち主がいた」。それが加藤匠馬だった。

■落合GMが驚いた強肩

加藤選手は三重県出身、青山学院大学に進んで、2014年のドラフト会議でドラゴンズに5位指名された。「東都リーグを視察した落合博満GMが驚愕した強肩」と選手紹介のガイドブックに書かれている。遠投120メートル、2塁までの送球タイムは1.8秒、これも「プロでもトップクラス」とアピールされていた。しかし、バッティング面が課題だったこともあって、なかなか1軍で活躍する場面はなかった。そんな中で誕生した与田新体制。日本球界を代表するキャッチャーだった伊東コーチに見出された加藤捕手は、再び正捕手争いのスタートラインに立った。

■5年目での開幕スタメン

“加藤バズーカ”と呼ばれるようになった。“甲斐キャノン”に対抗してのネーミングは、ドラゴンズファンにも大歓迎で受け入れられた。北谷でのオープン戦で、いきなり強肩を披露して盗塁を阻止した瞬間、1塁側スタンドのあちこちから「バズーカだ」「加藤バズーカだ」というファンの声が聞こえてきた。ボールを取って投げるまでの速さと、送球スピードは強い印象に残った。加藤捕手はオープン戦でも起用され続け、開幕スタメンマスクを勝ち取った。プロ入りして4年間で出場わずか5試合のキャッチャー、まさに大抜擢だった。開幕早々に初ヒットを打ち、スタメンでの起用も増えた。2019年シーズンは、チームの捕手トップの92試合に出場、翌2020年も2年連続での開幕スタメンを勝ち取った。しかし、残念ながら“正捕手”の座にはたどり着くことはできなかった。

■加藤同士のトレード決まる

その加藤選手がトレードでドラゴンズを去る。相手は千葉ロッテマリーンズの外野手、
加藤翔平選手、“加藤同士”のトレードと話題になった。ドラゴンズファンとしては、竜の仲間入りする加藤外野手にも大いに期待しているが、まずは最も注目されるのは、加藤捕手が挑む甲斐捕手との強肩対決だろう。ロッテとソフトバンクの対戦は、リーグ戦が再開しての2カード目で早々に実現する。“甲斐キャノン”対“加藤バズーカ”、ソフトバンクの俊足・周東佑京選手の盗塁を刺せるか。パ・リーグだけでなく、プロ野球ファンの多くがワクワクしていることだろう。

「バズーカ」とは第二次世界大戦中に、対戦車の攻撃用に開発されたロケット弾の発射武器である。千葉へ旅立った「バズーカ」が新天地で鮮やかに炸裂するよう、竜の本拠地から惜しみないエールを送る。

【CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)ほか。

画像:沖縄キャンプ時の加藤匠馬選手(C)CBCテレビ

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