『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)の月曜日に放送されている「ズバリマネー相談室」。11月10日の放送では、ケガや病気で仕事を休んだ時にもらえる手当金について、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャル・プランナー伊藤勝啓さんが解説しました。聞き手はパーソナリティの北野誠と大橋麻美子です。傷病手当金とは今回、番組で紹介した相談のおたよりは、次のとおりです。「私は会社員として働いていますが、いま会社の同僚が大きな病気をして長期の休みを取っています。休んでいる間もある程度お金が出るようですが、いざ自分が同じような立場になった時、どれくらいもらえるのか、また、いつまでなのかというのがイマイチよくわかりません。どのようなものなのか、教えていただきたいです」(Aさん)これは「傷病手当金」というもので、健康保険に加入している人が対象。業務外の病気やケガで働けなくなった場合に、収入が確保できない期間を公的に支えてくれる制度です。支給開始された日から通算1年6か月支給され、支給額は直近12か月の平均報酬月額を30日で割り、それに3分の2を掛けたものが支給されるとのことです。実際にどれぐらいもらえる?業務外の病気やケガが起きた時に支給される傷病手当金、具体的にはどのような条件が当てはまるのでしょうか?伊藤さんが他の条件として挙げたのは、働けない状態であることや最初の3日間を含めて4日以上続けて会社を休んでいること、休んでいる間に会社から給料が支給されていないことがあるとのこと。では、実際にどれぐらいの手当金が支給されるのでしょうか?具体的な例を挙げてみました。直近12か月の平均標準報酬月額が20万円の場合、1日あたり約4,444円となります。傷病手当金の対象日数が10日間だと、約44,440円となります。また、給与が支払われていないことの証明、給与明細や休業証明書を用意しておく必要があります。他の給付と二重では受け取れないただし、傷病手当金が支給されなかったり、減額されるケースもあるので注意が必要です。伊藤さんは主に6つのパターンを挙げました。まずは老齢年金を受給している場合で、老齢年金の金額によって傷病手当金が調整されます。2つ目は障害年金を受給している場合で、同一の病気やケガで障害年金も受給できる場合は、原則として傷病手当金は支給されません。ただし障害年金の額が少なければ、その差額が支給されるとのことです。3つ目は労災保険の休業補償給付を受けている場合で、原則として労災保険が優先されるため傷病手当金が支給されませんが、こちらも額が少なければ差額が支給されるとのこと。4つ目は出産手当金を受給している期間で、こちらも出産手当金が優先されます。5つ目は雇用保険の失業給付を受けている場合で、働く意思や能力があるのに仕事が見つからない人のための失業給付と、働けないという状況の人のための傷病手当では主旨が異なるため。最後のケースは、退職後に資格喪失していて喪失後の継続給付の要件を満たしていない場合。例えば退職日に出勤をしている場合です。制度の中身を知ることが大事「喪失後の継続給付」については、実は退職してからでも傷病手当金が受けられるケースがあります。条件としては、退職日までに1年以上健康保険に加入していたこと。任意継続分といって、退職後に継続する状態で始まったものは対象外です。他には退職時点で既に傷病手当金の受給または受給条件を満たしていること。そのため、退職直前の勤務状況や保険加入期間が重要となってきます。その他で気をつけなければならないのは、最初の3日間は無給となっていること。その間に有給休暇を取っていれば給与ありとみなされるため、傷病手当金の支給対象外となる可能性があります。また、病院や勤務先での証明を早めに用意しておくことも大事とのことです。(岡本)