吉見衝撃発言!“何度殴ろうかと思ったことか” 超一流の策士!名捕手谷繁への思いを語る!同級生・浅尾拓也投手コーチ~その2
CBCテレビ野球中継「燃えよドラゴンズ」燃えドラch
吉見一起のヨシトーーク 浅尾拓也後編
吉見一起のヨシトーーク、今回は前回に引き続き、イケメン浅尾拓也投手コーチとの共演!ドラゴンズの黄金時代を支えた二人。その成長を促したのは谷繁元信さんだと断言。どんな会話が繰り広げられていたのか!想像を絶するレベルのやり取りに注目です!
何度殴ろうかと思ったことか!
浅尾拓也伝説に終始した前回。今回はちょいと真面目(笑)に、ふたりのお師匠ともいえる谷繁元信元ドラゴンズ監督の思い出を語る。特に吉見さんから語られる谷繁さんへの愛憎なる思いがなんとも生々しいぞ!まずは吉見さんから浅尾さんへ軽いジャブトークから始まった!
吉見『めっちゃ怒られた?』
浅尾『まあ…数回程度かな?』
吉見さんは当時を思い出したかのように話し出す。
吉見『オレ、めっちゃ怒られたホンマに!』
浅尾『ヨシはそんなイメージある!』
現役当時、ベンチの最前列に座っているベテラン勢。そこには当然谷繁さんもドンと鎮座していた。
吉見『和田さんと並んで前に座っていたやんか。マジで何回殴ろうかなと思ったことか!』
まさに衝撃告白!
それだけ悶々とする思いがあったのだろう。
ただ気持ちが冷静になれば谷繁さんの言葉も自然と受け入れられた。
吉見『うるさいなぁと思ったけど、正論言われているからね。逆らえない自分もいて』
一度だけ逆らった貴重な思い出
そんな吉見さんも、師匠にたった一度だけ逆らったことがある。
当時の森投手コーチと谷繁さんとの間には、投手交代をベンチに伝えるふたりだけのサインが存在したという。当時、大の苦手だったジャイアンツのイ・スンヨプ外野手との対戦で、マウンドに両者が吉見さんのもとに歩み寄り、吉見さんに交代を告げた。
吉見『森さんが“どうだシゲ?”。その言葉に谷繁さんが即座に“代えましょう”というから、思わず“はぁ!?”と言ってしまって。“行きますよ!”と言っても、谷繁さんは“ムリムリムリ!”と』
頭に血が上った吉見さん。“分かりました!代わります!”と言葉を残し、ベンチへ戻るやいなや、グローブを叩きつけて交代を悔しがった。その姿を見ていた谷繁さん、吉見さんへ“モノに当たるな!”と叱責。ただその言葉を吉見さんは、なななんと!無視!
そして時は経ち、優勝した時に、谷繁さんは吉見について何か話がありますかとのインタビュアーからの問いにこう話した。
“後輩から一回も反抗されたことないですけど、コイツだけ反抗してきた!”
なんと公共電波を使ってのカミングアウト!
吉見『えっ!?覚えてんの!と思ってね。ただ谷繁さんに謝ったら、“それぐらい言わないダメだ”と言ってもらって良かったんだけどね』
師匠から学んだ“配球の大切さ”
とにかく谷繁さんの吉見さんへの“ダメ出し”は厳しかった。
ただそれは期待の裏返しであったに違いない。
吉見『“気持ち入れて投げろや!お前”って言われ、いや、こっちは気持ち入れて投げてるしと。でも谷繁さんのおかげで勝つことができた』
谷繁さんの厳しい教えから学んだこと。
それは配球。
吉見さん自身、正直配球にはまったく興味がなかったという。
吉見『配球は谷繁さんが教えてくれた。それは今でもすごく自分の中で活きているし、他人の投げている姿も参考にして見ている』
ここでようやく浅尾さんの口が開く。
浅尾『いやあ、オレから見ているとヨシは認められているなと感じてたけどね』
そんな浅尾さんも何回か谷繁さんから怒られた思い出があるようだ。
浅尾『今でも印象に残っている言葉は、“お前が抑えられると思ったボールがあれば、首を振っていいぞ”と言ってくれたんですよ。そこから意思を持つようになりました』
当時浅尾さんも谷繁さんが組み立てるリードを理解でき、谷繁さんは浅尾さんが投げたいボールを一発で出していた。
浅尾『例えば、フォークを投げて一発で決めたい、真っすぐで行きたいという時はわざと首を振れというサインがあって、首振れ、首振れ、首振れ、そして投げたい球を一発で出してくれたんですよ。それを見た時は“この人、凄いな!”と思って!』
その話に思わずうなずく吉見さん。
浅尾『しっかりピッチャーのことを見ている、理解してくれようという気持ちが伝わってきましたね』
超一流の策士
常日頃からピッチャー心理を隅々まで理解しようと心がけていた谷繁さん。吉見さんはそんな谷繁さんのエピソードを披露した。
吉見『毎日開かれていたピッチャーミーティングで谷繁さんは相手打者の映像が流れているのにも関わらず、ずっとノートにペンを走らせていたんです。それがずっと気になっていて、監督になられてから聞いたことがあったんです』
谷繁さんの答えは一言。
単純明快に“映像は参考にならん!”と。
谷繁さんの考えはこうだ。
“オレは吉見が先発なら吉見をどうするかを書いている。右の外国人打者がいて、スライダーが打てないという報告があったとする。でもそれは鵜呑みにし過ぎ。スライダーといっても投げ手が変われば、変化の仕方も変わる。それは参考にならないからもっと考えろ”
吉見『スコアラーさんからのデータももちろん参考にはしましたが、それを聞いてからボクもスライダーが打てないとか、真っすぐが弱いとか言われても参考にしなくなりました』
また谷繁さんが名捕手と呼ばれるだけの“超一流の策士”であったことも吉見さんの口から明らかにされた。
吉見『各チーム、1カード24試合あるのかな。山場がシーズン後半に来るから、そこでしっかり抑えるためにエサまきをしていると聞いたことがある』
その試合だけの対戦だけでなくシーズン一年を考えての“リード”。まさに捕手というより棋士に近い感覚だ。
そんな谷繁さんも一旦ユニホームを脱ぐと180度顔つきが変わる。
浅尾『プライベートの時は優しいよね?トイレの事件の時も…谷繁さんが』
前回の浅尾拓也泥酔事件を是非ご覧頂きたい。そう!二本指を口の中に入れず、便器に突っ込んだ例の事件だ!
浅尾『谷繁さんだけでなく、その時はいっぱいいましたけどね。介抱してくれたのは佐伯さんです!』
真面目なバッテリー論で今回は締めたかなと思いきや、最後は泥酔話に戻して笑い話で落とすあたり、浅尾さんは燃えドラchをよく理解している!?(笑)
(竹内茂喜)