去年の中日クラウンズ王者・米澤蓮(25)が語る!「一番打ちたくない距離が残った…」勝敗を分けたスーパーショットの裏側とは?

最終日18番ホール。トップタイの米澤蓮のティーショットは左ラフへ。難しい場所からの2打目は見事カップ近くまで寄せた。打った直後、キャディとハイタッチを交わした。誰が見てもナイスショットだった。しかし米澤がグリーンに着いたときの心境を尋ねると「僕が一番ゴルフで打ちたくない距離に最後のパットが来てしまった」と振り返った。

米澤はずっとパッティングが苦手だった。いれたら優勝という最終日のバーディパット。「最後の最後に、試されている気がした」という。
静まり返る和合。どう打ったのかは「全く覚えていない」。無我夢中で打ったパット。ボールはカップのど真ん中へと吸い込まれた。その瞬間、米澤は大きなガッツポーズで喜びを表した。

「ど真ん中で入ったっていうことが優勝したのと同じぐらいすごく嬉しかった。自分にある程度勝った瞬間でもあったし、これで大丈夫だなっていうふうに思えた瞬間でもあった」

苦手意識を克服した瞬間でもあった。殻を破った米澤は8月「横浜ミナト Championship」で2勝目を挙げた。ディフェンディングチャンピオンはさらに大きくなって和合へと帰ってくることを誓う。
「自分のゴルフのレベル自体すごくアップしている手応えは感じているので、また5月のクラウンズでしっかりと良いプレーをお見せできればいいなと思います」

◆米澤 蓮(よねざわ・れん)
1999年7月23日生まれ 岩手県出身 174センチ 80キロ 東北福祉大学卒
9歳のときに両親と一緒に家具店「ニトリ」に行った際、開店時間を間違えて、
待ち時間の間に近くのゴルフ練習場にいったことがゴルフを始めたきっかけ
ほぼ独学でゴルフの腕をあげ小学生の頃から多くの大会で優勝
昨季ツアー2勝を挙げその才能が開花し始めた